桜の開花も遅い今年の春だったけれど、お天気の不安定さもまた激しい。集中的な雨と突風が、当たり前のように僕達を襲う。数日前の雨は１１０ミリあまりの量で、御前崎では１時間に８０ミリもの雨が降ったとニュースが伝えていた。雨とともに風も２０メートル近いものが吹いたようで、雨の止んだ翌日もものすごい風だった。新年度であろうとなかろうと、天候にひと区切りもへったくれもない。今年もただただ耐えるだけであろう。

　事件も毎日、本当に信じられないようなことが報道される。これが世相を反映したものというのなら、僕たちはとんでもない世界を作り出してしまったことになる。千葉の小学生殺害事件の容疑者が、保護者会の会長だったことは衝撃である。子供の登下校を見守る側が子供を殺してしまうのなら、子供たちや親は誰を信用すればいいのだろう？全国で見守り役をやってくれている方々が、胸を張って見守れない事態すら今後出てくるかもしれない。

　確かに変な趣味の人間が少なからず存在する世の中で、しかしそこで人を殺してしまうことはないじゃないか、と思う。そうしたらどういうことになるか、ということを想像することはできないのか？独裁者というものも、そういった想像力のない人がなれるものだろう。自分の邪魔者は消す、という感覚なのか。殺された人の家族はどういう思いをするのか？とか、自分が逮捕されたら自分の家族はどうなってしまうのか？という想像力は豊かであればあるほどよい。こんなことはあまり考える機会のないことかもしれないが、こういう事件はいろいろと考えさせられる。

　長女の夏のスウェーデン行きが正式決定した、と大学から通知をもらった。早速航空券を予約購入した。日程の都合上、ドーハ経由になってしまった。全く予期していなかった航路だが、そういう経路も今はあるのだなぁ。航空券に関して全く無知であっても、ある程度検索すると大丈夫そうなコメントを多く見かける。

　長男の県トレセン選考会は、夫婦で見学に行ったが、悪いものではなかった。十分に戦えるという印象だ。現時点で正式な通知は来ていないが、ネット上の情報によると、こちらの地域から受けた子たち全員が落選したようだ。残念だし、ああいう高いレベルでの切磋琢磨は経験させてあげたかったな、と思う。クラシック音楽のコンクールのように、講評という採点結果のコメントのようなものがあれば、わかりやすいとも思うのだが…。

　去年の８月にも、長男はアカデミーの中で落選を経験している。そのことが発奮材料になったことも確かだ。長男のようにカラダが小さくて、ボランチタイプの選手は、日々のトレーニングで信頼をつかむタイプだと思っている。たった一日の選考では、なかなか選んでもらえない。だから、また県トレセンにも再チャレンジすればいい。本人も退く気持ちは全く持ち合わせていない。そして僕も、また新しい練習方法を考え出す。早速夕方、タッチ数の多い速いドリブルの練習を指示した。いつものことだが、指示されてすぐにはうまくできない。努力型の彼は、体得するまで頑張るタイプなのである。負けないぞよ。

2017年4月21日　寺田潤史

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