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「カラダもココロも温まる その2」

 他界した友人の、葬儀も通夜も出席できずに、その前にお悔やみに行ってきた。お悔やみとも言えないか?セレモニーホールで棺桶に入った友人の顔を見ただけで、お悔やみを言う相手はその時にはいなかった。奥さんにも30年ほど前には会っているし、彼のお母さんには若いころ世話になった。会って話ができたらとも思ったが、若くして身内を亡くされた方の辛さは想像に難くない。本人の顔を見ただけで気持ちはいっぱいになった。帰りの車中、REOスピードワゴンというバンドの曲を流してもらった。大学時代、彼との能登半島へのラリーまがいの旅行で、何度も彼が好んで聴いたバンドだ。

 同級生同行4人。高校一年生の時の古い仲間である。亡くなった彼が、彼らとの時間を紡いでくれたのだろう。この頃は、なかなかゆっくり酒を酌み交わす時間もなくなってきていた。締めくくりは、午後のお酒となった。時間に限りのある酒であったせいか、あるいはお悔やみの帰りだったせいか、若いころのように羽目を外すわけでもなく、久しぶりの時間は味わい深いものだった。定年後の話、カラダの話、子供の話が多かったのは、そういう年齢であるからか。

 その翌々日、長女が帰省した。土曜日の交響楽団の演奏とそのリハーサルのためである。長女は、珍しく僕と話しをしたいようだった。酒を飲みながら、じっくりと話を聞いた。今後の長女の進む方向の話である。内容はともかくとして、言葉を選びながら話す長女を見て、ああ変わったな、と思った。今までとは言葉が明らかに違う。自分のことを考えるようになったのだ。今の自分の現状を伝えるには、言葉を選ばないと伝わらないということを覚えた結果であろう。自分を変えようとして、そして自分の思い描いたことを実行に移そうとしている、そのことに全面的に賛同していることを伝えた。

 交響楽団のリハーサルは、緊張の連続のようだ。高校時代の恩師の代わりに今回の演奏会で演奏するというわけだが、皆、長女よりも年上の方ばかりだろう。経験のある曲ばかりでも、メロディラインを担当する曲もあるらしい。これもまた経験である。子供が頑張って難関に臨んでいる姿を、日常で垣間見るのはいいものだ。明日の演奏会を終えたら、そのまま東京へ戻り、翌日はまた大学での演奏会があるそうだ。

 長女が一年ぶりに帰省したことで、下の妹弟たちも嬉しそうだった。長女から見て、特に四女と長男のカラダの成長ぶりには驚いたようだ。短い時間でも、兄弟姉妹というものは会うことが大事だなと思う。それらの一見当たり前の交流に暖かさを感じてしまう。皆がそれぞれに変化していくことで、改めてお互いを認めあうような、親は見ているだけでいいような、そんな感覚である。

 子供たちの一人一人が、それぞれの道を切り開いていく。それを見守ることは、友人たちとの交流にも似ている。昔はいろいろ好きなように言い合ってきたから、今はただ話を聞くだけでいい。ただ、他界した友人を見送るのは、どこか奇妙な感覚を伴う。きっと頑張って生きてきたのだろうな、と思いを馳せても、もう話すのは心の中でだけだ。

2018年1月19日 寺田潤史


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