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「2018長男のサッカー その一」

 今週の朝の気温は、ほとんどマイナスの気温のオンパレードだった。どうしようもなく寒い。朝の収穫は、日が昇って凍った野菜たちを太陽熱が溶かしてくれるのを待つ。つまり、収穫開始が遅くなるから、必然的に収穫の時間は少なくなる。仕事はキリキリ舞いに近い状態となる。これで明日の土曜日は、午後から雨の予報だ。そして気温は上がる。来週の後半には、気温はさらに上がりそうな予報で、葉ものたちは一気に花芽を伸ばすかもしれない。暖かくなって欲しいけれど、少しずつ変化してほしい、というのが本音である。

 長男のサッカーは、毎週のように試合が入っている。六年生の試合と五年生の試合が交互に入っているような感じだ。3月で六年生の試合は終わりになる。4月以降は、新六年生として自分の学年だけの試合になる。自分の学年だけで練習して試合をする、ということは初めての経験になるわけだ。それは何を意味するのか?長男の本気度に火がつくということ、が見ている親にとっては興味深いのである。

 もちろん、六年生に混じっての試合も真剣である。一つ上の学年の相手のエースに挑みかかって、決定的なパスを通させないように、あるいはドリブルやシュートを阻止すべく奮闘する長男は見ていて面白い。しかし、それ以上に、同じ学年同士の戦いでは火花が散る。特に、アカデミーなどで一緒にプレイしている子供には意地でも負けない、というような気迫を試合に散りばめ、同い年の味方に手と声で指示を出す長男は更に面白いのだ。当然ながら相手のライバル君たちも、長男にボールが渡れば闘志を剥き出しにしてくる。それらの戦いは、迫力も増していって、味方のチームメイトたちにも伝染するのである。

 と、書いているが、僕は試合をほとんど生では見ていない。すべて連れ合いの撮るビデオで見る。僕が生で見るのは、トレセンやアカデミーだけである。うちでは、完全に役割が分担されている。サッカー少年団の当番や役、試合同行はすべて連れ合いが担当し、その間に僕は出荷をするのである。土日の仕事を休むことは、一年に三度あるかないかぐらいだろう。そして、僕の役割は、サッカーのビデオを見て、練習を考えること。毎日の練習に付き合うこと。日々の生活態度への注視と、ヨーロッパサッカーを長男と共に見たり録画したりすることである。

 その長男の試合を撮り続けているビデオが、段々と寿命に近づいてきた。十年前に購入したハイビジョン映像を記録に残すことのできるビデオカメラは、数年前から、内蔵ハードディスクが認識されなくなったり、パソコンとつなげると「壊れています」と表示されたり、電源を切ってもレンズカバーが閉じなかったりと、不具合が増えてきた。時代は今、4K映像へと進んでいる。そこで、4Kにも対応したビデオカメラを購入した。新しいものを利用するには、少し時間を必要とする。まだしばらくは、連れ合いは今までのビデオを使い続けて、いつ壊れてもすぐに代替できる準備をしたのだ。それにしても、新しいものにはエネルギーを使う。自分なりに徹底的に調べ尽くして、良い状態で長男の試合を撮影できるように考えている。一コマずつビデオを検証して、プレイの意図を長男と議論する、重要な役割があるのだ。

2018年2月9日 寺田潤史


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