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先週の土曜日はとても暖かかった。納屋の薪ストーブに火を入れることもなく作業できたし、暖かいから畑を歩いてもカラダが軽やかに動く。おお寒い、と感じながら歩くことに比して、暖かければ筋肉の硬直も緩むのかな?こういう時に仕事はするものだよ、とお日様が言ってくれているようにも感じるくらいだった。それから寒い冷たい風が吹き、寒い日に戻るのはいつものこと。でも、少しずつ暖かい日が増えてきた。春に向かっていることは確かなようだ。
その先週の土曜日、連れ合いは長男のサッカーの試合の当番で朝から同行した。サッカー少年団は、クラブチームと違って親が交代で当番をする。その役回りのほとんどないのがクラブチームで、月謝を払って子供を預けるのだ。強いサッカーチームの多くがクラブチームであるけれど、地域に根ざした少年団の数は多い。長男は、保育園の年長から今の少年団に入って、自分の学年のチームとコーチが気に入っているのである。
本当は、保育園の年中から少年団に入れようと思ったのだが、当時はまだ保育園の子供にサッカーを教える体制は整っておらずに、監督から「せめて年長からでしょう」と言われたのだった。僕が昔からサッカーをテレビで見るのが好きではあったけれど、子供にサッカーをやらせるつもりはなかった。たまたま久しぶりに同窓会があり、同級生のOが少年団でサッカーのコーチをしていることを知り、「子供連れてこいよ」と誘われたのだった。
そのOと3年ぶりに同窓会でまた話した。Oは保育園児や小学1年生にサッカーを教えていることが多く、連れ合いもめったに顔を合わさないらしい。長男が1年生の頃から一つ上の学年の試合に助っ人で出ていて、3年生の頃からは二つ上の学年でも試合に出るようになった。Oは、そのことをよく知っている。「もっと強いチームでうまい子供たちとサッカーをしたいと思わないの?」とOは意外なことを言った。「いやあ、あいつはこのチームが気に入っているから、毛頭そんな気はないみたいだよ」と答え、「毎日の練習は俺が見てるからね」と伝えた。「まだ、やってるの?すごいなー、そんな奴いないぜ」と返された。さらに「練習方法はどうしてるの?」と聞かれて、「自分で考えているよ。個人練習をやらせて、夜になったらライトを付けて俺と10種類くらいのメニューをやるんだ」と。「ああ、それから、板はいいよ。ボールをぶつける壁は、少年団でもきっと子供たちのためになると思うよ」とも伝えておいた。
今、冬季オリンピックでいろいろな日本人選手が活躍しているけれど、テレビやインターネットではそれらの選手たちの子供時代に関わってきた親たちのこともよく紹介している。それらの親御さん達に比べれば、僕のやっていることはスパルタでも何でもないし大したことはないだろう。僕の場合は、長男がサッカー選手になりたいと言い出してから、それなら最低これくらいのことはやらないと無理でしょう?的な感じでサポートをしているに過ぎない。肝心なのは本人の意思であり、それを持続する力を伸ばすことができるようなサポートである。そして、本人が真剣に楽しめることに加えて、サポートするこちらが楽しめなくては意味がない、とも思う。親離れ、子離れをうまいことできたなら、それもまた楽しい。
2018年2月16日 寺田潤史
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