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「U12国際サッカー大会、そして台風」

 おせがき、とこの地方で呼んでいる施餓鬼法要、うちでは毎年8月2日に和尚さんが家の仏間に来てお経を上げていく。和尚さんに聞けば、8月の1日から11日の間に少しずつ各檀家を回ってお経を上げるとのこと。何年か前に他界した僕の祖母が仕切っていた法要関係だが、今は僕のおふくろがいろいろと気にしている。しかし、4月に脳梗塞を患ってからは、おふくろが車も運転できずに少し不自由な生活である。そこで、夏休みの四女と長男に手伝ってもらって掃除や庭仕事を形にし、なんとか無事におせがき終了。

 もう8月である。U12国際サッカー大会と出荷を両立しながら、よくもまあ7月を乗り切れたものだと、我ながらやれやれの気分だ。最後には、台風までやってきて、しっかりと畑への被害を置いていった。台風は台風である。台風の風は、軟弱野菜をだめにする。好調だった青しそは、ほとんど収穫できなくなった。回復までに時間がかかるし、もう100%の回復は望めないかもしれない。背の高いオクラの樹は、斜めに傾いたが、オクラの収穫量は一時的に少し減っただけで、被害は軽微だ。モロヘイヤも風の吹いた東側がだめで、西側半分だけの収穫で時間はかかる。やはり丈のあるナスも風には弱い。地を這う胡瓜や空芯菜は、大丈夫だった。

 U12国際サッカー大会、長男にとっては、よい経験となったようだ。あまり親しくもない県トレセンのメンバーたちと三泊四日を共にし、少し仲良くなったらしい。韓国やタイのチームとの戦いも経験できた。県外のJ下部組織チームとも3試合戦うこともできた。レベルの高い子供達に囲まれての4日間は、何よりの経験だ。

 初日、名古屋グランパスとの試合は、後半に中盤左サイドで出場して0対0の引き分け。以降、ゴールキーパー3人を含めて18人の登録メンバーを、毎試合全員出場させるというスタイルを最後まで貫く監督だった。2日目午前、浦和レッズとの試合では、後半に待望のボランチで出場。試合は2対0で勝った。午後のファジアーノ岡山との試合、前半にボランチで出場。良いボールの持ち出しからパスがつながって1点。さらにミドルシュートを自分で決めた。結果的に3対0で勝利。ボランチでアピールできたと思ったのだが…。

 3日目、台風の影響で、時間を短縮して午前だけの変則的な日程に変更。韓国テドン小との試合では、左サイドで前半出場。パスが今ひとつ繋がらずに0対2で敗戦。勝てる相手だったと思うが、全体的にコンディションが落ちていたのだろうか?続くジュビロ磐田戦でも後半左サイドで出場。個々の能力からすると差があるはずなのだけど、相手のハンドによるPKでの1点のみで1対0の勝利。低調な試合内容だった。グループリーグで2位となったので、4日目はタイのブリーラムユナイテッドとの3位決定戦。後半左サイドで出場して0対1の敗戦。動きは全体に良かったが負けてしまって、全体の4位でフィニッシュ。

 後日、家に戻った長男と、いつものように駐車場で練習に付き合う、1対1をやってみると、明らかに動きが違う。ああ、そうか。4日間もレベルの高い連中と一緒にいると、ここまで違うのだな。こうなると、もう僕では歯が立たなくなる日は近いな。

2018年8月2日 寺田潤史


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