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「オクラとともに 2018」

 今週の台風は、東から来て、結果的にまた東へそれてくれた。上陸しないでくれたことは嬉しいが、こちらには雨をもたらしてくれなかった。雨のない地方は、極端な少雨である。豪雨と少雨、ここのところの気候の典型的な事象である。僕たち農家は、台風を畏れ、台風の被害を受け、少雨と高温を受け止めるのが精一杯である。それでも、朝の収穫時、涼しげな風をたまに受けると、幸せな気分になる。7月には、涼しげな風すらめったに吹かなかった。

 朝の涼しげな風は、自分のことだけを考えることから開放してくれる。たとえば、オクラの樹が今後どのように成長していくか、その手助けを考える余裕をもたらす。今、オクラは、収穫量が停滞気味だ。背丈ほどのオクラの樹の下の方から、側枝の新芽が次々と伸び始めている。つまり、ここへ来て、生殖成長を若干鈍らせ、栄養成長へと逆戻りの状態を示しているのだ。

 オクラの樹は、5月はじめに種を播いて、7月最初までひたすらに栄養成長としてその樹を充実させてきた。7月初旬になって、はじめて花を咲かせ、いっきに生殖成長へと転換する。そうしてオクラを収穫できるようになるのだが、生殖成長を優先させながら、オクラの樹を上に成長させ、新しい葉を成長させる栄養成長と平行していくのである。それがここへ来て、上に成長することに加えて、下から新芽を出させることで栄養成長が少しだけ優位になってきた。これは、温度とか時期的なことが関係しているのか、オクラに聞いてみなければわからないことだ。

 僕の長年の友人である、有機農業仲間のH君は、「オクラに側枝は出ないよ」と言う。これは、品種の関係なのか気候風土の関係なのか僕にはわからないが、うちではずっと毎年オクラに側枝が発生して、8月下旬ごろからは、上からと下からの収穫になるのだ。数年前までは、9月頃に上を切って止めて、下からの収穫だけにしていた。この頃は、上を止めないほうが良いと感じて、上からも下からも収穫している。

 こんなことを書いたって、オクラを収穫したことがない人にはさっぱりわからない話であろう。オクラは、一本の樹が、ひたすら上に伸びて、葉を出して、その葉の根元から花芽を出して花を咲かせ、そのままその花が実になる。葉っぱ一枚に対して花は一つである。農薬を使わない栽培であるので、当然虫がつく。葉っぱに卵を産み付けて幼虫になる蛾の類が多い。それら虫の卵は葉を丸めて産んであるので、収穫時にその葉を切り落としていくのである。あまりに葉を落としすぎては、光合成の能力が落ちて樹を弱らせるために、樹勢を見ながら葉を落としていく。大雑把に見れば、オクラの実を収穫する上の方にだけ葉が茂り、オクラの樹の下段は葉がない状態になる。そして、その葉のない下段から新芽を出して側枝を形勢し出すのが今の状態なのだ。

 わかりにくいことを書いてみたが、7月から10月いっぱいまでは、毎年毎日一時間半ほどをオクラとともに過ごすので、専門的ではあるかもしれないが、僕にとっては重要なことである。毎年のことなのに、去年のことはあまり覚えていない。その年のオクラの流れだけを受け止めている、そんな感じなのだ。こうして文字にしてみると、オクラの収穫時に考えていることは多岐に渡り、とても簡単には書ききれないことに気付かされるのだ。

2018年8月9日 寺田潤史


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