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ようやく寒くなって、師走らしくなってきた。そう思うと、途端にせわしない気分になるから不思議だ。気温20度を超える日が続いたあとに通常の寒さがやってきたので、体感温度は気温よりも低い印象である。野菜を洗っていても、真冬の水ほど冷たくないのだから、気温は正直だ。暑かったり寒かったりと乱高下されて、僕たち人間は狐に化かされたようなものだ。何が本当の季節なんだか、カラダが麻痺しているかのようだ。
今年も、子どもたちのあれこれにあっという間に時間が飛んでいった。子供に好きなことをやらせる、というスタイルは、子供が一人で万事為すということなら手はかからないだろう。あれやこれやと手助けをするからいけないのかもしれない。昔の人のように、何事も親が決めて子供は従う、というスタイルのほうが親は楽だろう。現代はそういうわけにはいかない。何事にもお金が少なからずかかる時代である。あれをやってはいけない、これをやってはいけない、というお上の側のお達しも、子どもたちに足枷をしている。こういう時代であるから、子供が好きなことをやる手助けをするかわりに、親はそれを楽しむという報酬をもらうのだ。
例えばサッカー。僕はサッカーが好きである。見るのもやるのも好きだ。子供の練習に付き合うことで、僕はいろいろなキックの方法を長男とともに体得し、テレビなどでサッカー選手が蹴った場面を理解することに役立てた。これは、子供とサッカーをやったことで得られたマニアックな学習と言えるかもしれない。そしてまた、カラダを動かすことで、自分の体力を維持することにもつながった。確かに、真冬も真夏も汗だくになって長男と1対1のせめぎ合いをするなんて、かなりの大変さである。しかし、そのことによって得られることも少なくないのだ。
連れ合いは元来スポーツ好きである。中学高校と女子バスケットボール部のキャプテンをやったくらいだから、カラダを動かすことに違和感はない。テレビのスポーツ中継、とりわけテニス、バドミントン、スケート、駅伝などは大好きである。だが、海外サッカーなどは興味なさそうだ。しかし、長男のサッカーを見るのは大好きだ。サッカー少年団も、何かと親の出番が多く、すべて連れ合い任せだが、試合や練習風景を見られることで、満足感があるのだと思う。
ただ一つ、注意すべき点がある。あまりに長男のサッカーに近づいたことで、長男がやっているのに自分たちがやっているような感覚になってしまうのだ。あそこはああだよな、こうだよな、と試合が終わったあとに親は言ってしまうが、よく考えれば、僕がその試合の中にプレイヤーとして存在したとしても、決してできっこないのである。プレイ中に視野を広く持て、というような指示はよくある話だが、あんなに多くの相手に囲まれた中で俯瞰的に見て少し離れた仲間にパスを出すなんて、僕ならできない。長男は、そんなことを小学校低学年からやっているのである。長男はできてしまうから、見ている僕らももっともっとと上を見る。でも、常に、考えるのもパスを出すのもボール奪取するのも長男であるのだ。
結局、またサッカーの話になってしまった。うちにはまだ二人の爆弾がいる。長女と次女である。年末に帰省し、来年のことをいろいろと聞くつもりだ。
2018年12月13日 寺田潤史
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