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長女がドイツに渡る前に、次女が病気だと北海道の本人から連絡が来た。なんだか顔や足がむくんだらしく、検査を近くの内科医でしたらしい。ネフローゼ症候群の疑いがあるようだが、尿に雑菌が入っているとのことで、抗生剤を1週間飲むことになったという。寝耳に水の話しだが、よく知らない病気名だし、遠い北海道の地のことであるから、専門家の説明も聞けない。1週間経って、ようやく専門病院を紹介してくれることになったらしいが、予約の空きがないという。
これではラチがあかないと痺れを切らした僕は、こちらの知り合いの専門医に連絡をとった。すぐに次女に帰省の支度をさせた。次の日の夕方には、飛行機とバスを乗り継いで次女が戻り、その足でそのまま専門医のMさんを訪ねた。新しくまた診療所を開院したMさんとの久し振りの再会は、次女の診察というシチュエーションである。診察の後には、さらに久しぶりにMさんの奥様と娘さん、さらに娘さんの赤ちゃんにお会いできた。ことさらに、病気をされていたと聞いていた奥様が、とても元気そうで明るい笑顔をしていらしたことに感銘を受けた再会であった。昔僕の家で娘さんにギターを教えていて、娘さんが弁護士になったことも聞いてはいたが、もう赤ちゃんが生まれていたとは、時間の経過を感じさせる喜びである。
総合病院をMさんに紹介していただき、翌朝、早速受診した。検査をいくつかやるので、一旦僕は仕事に戻った。ファーマーズマーケットに野菜を納品して、もう一度病院に向かった。着くと、ちょうど担当医が次女に病気や治療の説明をしているところだった。どうやらすぐに入院ということではないようだった。まず、カラダのむくみを取らないことには、正確な検査がしづらいということだ。原因が解明されていないネフローゼ症候群は、いくつかのタイプに分類されるようで、その分類によって治療が変わってくる。まず、その分類を確定しなくてはいけない。そのために正確な検査が必要のようである。利尿剤によって水分を出して、むくみを取ることが先決だそうだ。しかし、それは根本的な治療ではなく、約2週間後に検査入院をすることになる。
処方箋として、利尿剤を出してもらった。1日1kgほどむくみを取っていかなければいけないらしい。そして、塩分を極力控えるようにと。次女は担当医に「1日3.5g以内に抑えなければいけないのでしょうか?」と尋ねたが、「そこまででなくても6gとかもう少しとってもいい」との答えをもらってホッとしていた。ネットで次女なりにいろいろ調べて、食事の塩分制限をかなり気にしていたのである。いや、もっと言えば、塩分制限の中で如何に食事を美味しく食べられるかに大きな比率を置いて、そこに楽しみを見出そうとしている印象だ。
北海道から戻って車に乗った時から、次女はよく喋る。これが難病を抱えた病人か?と思うくらいに元気に喋るのである。大学に入って、自炊して節約しながら食事を楽しむことを覚えた次女。さぞかし落ち込んで帰ってくるかと思っていたのだが、いろいろな素材の塩分量を調べたりして、かなりポジティブに塩分制限に立ち向かおうとしている。すぐに入院かと思っていたが、そうではないので、その期間を利用して絵を描き貯めておくようだ。北海道の新聞に週に一度連載している挿絵という仕事もこなす必要があるのだ。
2019年2月28日
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