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「相、層、想」

 台風19号、ハギビスと名付けられたこの猛烈な台風は、明日のお昼には御前崎の毎南160kmを25kmの速度で北へ進んでいるだろうという予報である。この台風という風と雲の層、積乱雲の渦というべきものは、日本のテレビの視聴率を独占しそうな勢いだ。特に、先の台風15号の被害からひと月あまり経っても、その被災状況の深刻な千葉県の映像が人々の頭に残像として残っているために、自分の地域の備えに加えて千葉県の状況まで心配してしまう人情が視聴率を上げているのだろう。

 いや、実際に、僕たちはまた野菜全滅の危機に瀕しているというのに、千葉県も含めて進路から外れてくれ、と願わずにはいられない。そう思っている人は、きっとかなりの数存在するのではないか?この祈り、祈りらしい祈りは、いくつもの層になってお天気の神様に届けられるかもしれない。そこには邪推の念の入り込む余地がない、という点で祈りらしい祈りということができる。

 僕たちは、自分の意思で、いくつもの相を使い分けることができる、と最近思うことがよくある。台風の時には、台風の相をイメージし、現実と照らし合わせて台風をやり過ごす。これは、現実には、気象衛星からの情報などでイメージすることであり、実際には台風そのものを個人の目で見ることはできない。その風の強さや雨の強さ、雨量、風や雨の壮絶な音、そして飛ばされたモノを見て判断を下すのである。しかし、個人や家族において、その台風の相は記憶として残っていく。

 僕が初めて「相がある」と感じたのは、長男のサッカーである。昔から欧州サッカーのテレビ視聴が好きだったが、そのような相を感じたことはない。長男のサッカーにつきあううち、いつの間にか長男と一心同体のような感覚になっていることに気づく。そして、その中で、今まで生きてきてサッカーという世界とは全く縁がなかったのだが(中学や高校時代のサッカーは単なる経験だ)、長男のサッカーを考える時には、サッカーという相の中にいることに気づいたのだ。紛れもなくサッカーにどっぷりと浸かって生きている人達がいる、という世界はやはり良いものでも悪いものでもなく、ピンからキリまである一般社会と変わらぬ尺度がある。

 僕が20代まで過ごそうとした音楽の世界は、長女の志したクラシック音楽の世界とは違った。有機農業の世界と慣行農業の世界が違うように、それらの世界は、まるで別々の世界でありながら、社会と通じている。そこにそれぞれの相を感じたのである。日々の野菜の納品の運転中でも、長男のサッカーを考えれば、サッカーの相に入ることができる。まるでテレビのチャンネルを変えるように、僕たちはいろいろな相を行き来できるわけだ。相と相の接点があったとしても、世界は別物であるのだ。

 台風の相にいられるのは台風が来た時だけである。悲壮な思いに満ちてしまいそうだけど、この相を楽しむことも必要かな?それには想念の力を借りるのが早い。「お、少し東へ逸れたやん」と喜ぶ想念には、やはり邪推の念は入らないだろう。

2019年10月11日


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