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「人とスペースと自分の持って行き方 その3」



 僕が子供を育てることを目標としたのは、長女の高校進学を一緒に考えることになったあの東日本大震災の直後のことである。子供を育てること、これは普通に考えて目標の対象となるようなことではないかもしれない。世の中の大前提として、存在する人間一人ひとりは、すべからく母親と父親の遺伝子を受け継いでいる。生みの親と育ての親が違ったとしても、人はやはり人の子なのである。だから、自分が子供を持ったとしても、それは育てるのは当たり前のことで、僕がここで言う目標とは、簡単に言えば「子供が後天的な自分の意思で生きたいように生きる」という道筋をつけることだ。

 先週、長女がドイツから電話してきた話を書いた。長女が尊敬し教えを請いたい3人の先生から2人を選べと言われての相談の電話だが、相談風の形の確認の電話であったと思う。もう長女は、自分の進みたい方向性を自分で理解できているので、答えはすでに出ていた。多分、あまりにも長女自身が幸運に恵まれていることの戸惑いを受け止めてほしい、そんな感じだっただろう。実際には、ドイツでお金が不足するので、清掃のアルバイトもしているようだし、彼氏もできないしで、世間的に言えばちっとも幸運ではないかもしれない。

 自分の演奏力で、大学も給費で行けたが、思うようにいかない日本の大学生活が、長女のヨーロッパ行きを必然とさせたようだし、何よりも自分の意思をはっきりと示すようになったことが親としては嬉しい。そしてこの頃では、ドイツに滞在して1年半を過ぎて、いつの間にかドイツ語を聞き取れている自分を発見したようだ。そのことが精神的な余裕を持つことに繋がり、長女本来のおおらかさのようなものに繋がってくれるといいなと思っている。

 世の中には、家族としての一人ひとりのスペースの持ち方に加えて、自分の暮らす街や地域、学校、職場などとのスペースの保ち方、そして、テレビやラジオ、インターネットなどの目に見えない社会とのスペースの持ち方、立ち位置が存在する。子供が持って生まれた先天的な性質が、年齢を加えるにつれて、どんどん変質していく。それは仕方がないことかもしれない。だからこそ、自分の意思で物事をすすめることで、先天的な性質に立ち戻れるような、そのような人になってほしい、と思うのだ。そこが、僕の子供を育てることの目標なのである。

 人は、本当に一人ひとりの性質が全く違う。自分の子供であっても同じだ。学校では、物理的なスペースを同じにすることはしても、一人ひとりのスペースの持ち方が違うことをなかなか理解して接してくれる人は少ない。それはそうだ。家族であったとしても、注意深く観察しながら生活しなくては、人とのスペースの機微に楽しみを見つけられるものでもないからだ。もし、子どもたち一人ひとりが自分だけのスペースの持ち方を見つけることができれば、それはラッキーだと思う。自分のスペースの持ち方を知ることで、違う人と暮らしても、徐々にそのスペースを広げていくことができるかもしれない。そのことが、世の中の悲しい出来事を少しずつ減らす大きな要因になると思うのだ。あまり具体的な書き方ではないけれど、自分のやりたいことをする、ということはそういうことなのだ。

2020年10月2日


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