★ 「週刊てーて」+αをブログでどうぞ。 ☆ ひらく農園の野菜を入手できるお店
台風14号、現時点でようやく直撃はなさそうな予報に変わってきている。気象庁のサイトで海水温を見てみても、海水温の低い太平洋沿岸あたりには台風が近寄ることはできなさそうである。こんなに寒い10月の初めも珍しいが、この寒さで台風が近寄ること自体が奇異に映る。僕たちにとって問題は、突然変異のように予想が覆ること、あるいはこの台風の後に気温が上がりそこでまた台風が発生してしまうことである。せっかく成長してきた葉物類が、10月後半に全滅することが最大の懸念なのだ。
台風から頭を切り替えて。大抵の人は、仕事をしなければ生きていけない。学生なら仕事の代わりに学校がある。自分の一番好きなことを仕事にしている人以外は、皆仕事や学校のほかに好きなこと、ライフワークなどに精を出す。テレビドラマが大好きな人は、毎日せっせとテレビにかじりつくし、猫好きは猫砂や餌、猫タワーなどを買い入れ猫とその周辺を手入れするというわけだ。それらの時間を個人が捻出するには、それなりの努力が伴う。洗濯や掃除、料理、洗い上げなどの家事をこなさなければいけないが、それらの分担された仕事を手早くこなすことで、好きなことをやる時間への勢いとするのも工夫のうちだろう。要は、自分と自分以外の人の事を考えながら、自分の与えられた生を全うするために楽しく生きる、ということ。
とはいえ、好きなことを継続させるエネルギーは、並大抵ではない。好きなことと言ったって、好きなことの中の本当に好きなことは、ほんの一部であることが多いからだ。好きなことの周辺にあることもかなり好きだとしても、長年継続していれば、本当に好きなことを継続するための足枷だと感じることもあるだろう。そういう意味で、好きなことを続けることは、周囲とのスペースも含めて並大抵のことではない、と言っていいと思うのだ。
僕の場合の具体例として。僕はギターを弾くのが大好きだ。15歳から継続して45年である。曲を作るのも大好きだし、曲を演奏して録音することも大好きである。いずれも45年の継続だ。仕事である野菜を育てることも大好きだ。今も、雨の中、草に覆われた里芋を掘り出す時の感覚が好きであることを再認識したばかり。こちらは31年の継続だ。生活する場としての農家という環境も大好きで、その環境は音楽をやる上にも必要な環境である。しかし、夏の酷暑も秋の台風被害も、冬の外仕事の冷たさもすべて受け入れる必要がある。
曲を書き(詩と曲、同時が多い)、ギターを録音し始め、歌入れ、アレンジ、ベースを弾いて、リズムを決め、キーボードを弾き、またギターを弾いて、というような繰り返しをする。これらの作業はわくわくする。そしてミックス作業からマスタリングへと移る。これらの作業も大好きなのだが、ギターほどの基礎がない。そうなると、煮詰まった時にとにかく時間を費やしてしまう。それでも貫徹させないと、なかなか次の曲に入れないので、必死に何日も試行錯誤を繰り返す。技術革新により便利で高度なことが可能な時代であるから、際限のない作業だ。そんな時、ああ、ギターが弾きたい、と思う。なんのことはない、基礎をしっかり勉強すればいいのだが、すべての基礎をやるには時間が足りないね。
2020年10月9日
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