オンラインショップオンラインショップ。無農薬野菜の産地直送です。玉葱をはじめとして、旬の野菜や自然卵などをセットにしてお届けしています。


「週刊てーて」ひらく農園から、バックナンバー 週刊てーてのバックナンバーと、サイト内検索が行えます。


ヒメパセリさんの詩集 ヒメパセリさんの詩集


サイトスさんの野菜を使った「レシピ集」サイトスさんの野菜を使った「レシピ集」です。野菜中心のメニューを、簡単な方法で料理できるやり方を提案します。


「週刊てーて」ひらく農園から、語りと映像 語りと映像。視覚障害のある方でも畑の状況を聞くことができます。また、畑の様子をビデオで見ることもできます。


草子の演奏は草子ドットネットへお入りください。草子ドットネット。mp3やビデオで、無料の音楽を配信しているグループ「草子」のサイトです。


このサイトについてひらく農園の紹介です。


リンク集リンク集です。

最新版の「週刊てーて」はこちらからどうぞ。

★ 「週刊てーて」+αをブログでどうぞ。 ☆ ひらく農園の野菜を入手できるお店

週刊てーて ひらく農園から


「も少しわがままに生きても」



 子供の頃に、家人とデパートか何かに買い物に行って、一人はぐれたことはないだろうか?その時の不安な気持ちを今でも覚えている。人というものは、ある種、記憶でできているところがある。記憶の断片で構成されているのが自己というものなのか?書物などから得たものも自己の一部となっているのかもしれないし、それが書物でなくても学校とかスポーツでの経験も自己の一部になるのかもしれない。そう考えていくと、自分というものは際限なく、自分自身でできていることになる。

 学術的なことはこの際、脇に置いておく。今、僕たちは長期豪雨という未経験たる気候にさらされている。日本列島のたくさんの場所で起きた川の氾濫の映像は、恐怖を僕たちに植え付けていく。運悪くその当事者になった方々は、人生において決定的に大きな打撃を自己の中に刻んでしまったことだと察する。僕個人は、川の氾濫にも大震災の真っ只中にも放り出されたことはなく、災害の被害者という立場では、毎年の台風被害くらいなものだ。秋に台風被害に遭遇するとだいたい百万円の損害になり、十回被害にあえば1千万円の損失だ。しかし、その都度命を脅かされることはないし、かろうじて立ち直ることもできる。そうやって打たれ強い自己を積み上げてきたのかもしれない。しかし、川の氾濫に遭遇すれば、そう簡単に立ち直れるようなものではない、と予想する。

 頼っているものが消える、その喪失感は、確実に自己を形成するものの一つになるだろう。それが負のものであれば、ある意味で自己破壊につながるし人はそれでも再生しようとする。結果的にそれは自己救済へとつながる。無情なものだ。また、頼っているものが存在する日常では、考えるということに緩慢にもなる。頼っているものが危うくなることで、人は考えようとするし、いろいろなことを正当化したり、裁いたりして、正解のわからない状態にも陥る。そんな時、忙しく働くということもまた自己救済につながる。

 昨日は、土砂降りの雨の中胡瓜を収穫していた。どうして胡瓜はこれほどの長期豪雨に耐えて生きていられるのだろう?そう思いながら、生きているのだから、こちらも精一杯サポートするのだと思わせられる。生きてりゃめっけ物という感覚だ。一方で、そのあとオクラの畝の際(キワ)の草取りに初めて入った。雨で草がすうすうと抜ける。収穫が始まるまであと2週間くらいは要すると思うのだが、その未来のあるオクラの樹に寄り添うことは、こちらにエネルギーを与えてくれるという、僕をオクラがサポートしてくれているようなものなのだ。

 それを大きく捉えると、サポートするということは、サポートされるということになる。親は子供をサポートするのは当たり前だと思われるかもしれないが、実際は親が子供にサポートされてもいるのである。不安になる気持ちというものは、自分以外の人が不安になる気持ちを理解するきっかけにもなる。それが人と野菜でも同じであるから、人と動物であったり、人と自然環境でも同じことになるのだろう。そういう意味では、あんまり正義や大義名分に囚われないで、も少しわがままに生きてもよいのではないかいな?

2020年7月10日


バックナンバーへ



ご意見、ご感想、お問い合わせは、下記よりどうぞお寄せください。

お名前
メール
ご意見、ご感想、お問い合わせ


今週の野菜
(すべて農薬、化学肥料を使用していません。ここに記載のないものもあります。)




★ ひらく農園の野菜の入手方法

☆ このページの最初に戻る