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白内障からのレーシック手術小狂騒曲は終わりに近づいている。右眼の手術から2週間、左眼の手術から1週間、この段階で早くも眼鏡の処方箋を女医さんが書いてくれた。なんとも簡単な処方箋だった。考えてみれば、乱視もなくなってしまったようだし、分厚いレンズも必要がなくなったのだから、処方も簡素でよいということなのだろう。書いてもらったその足で、帰りに眼鏡屋さんに立ち寄り、レンズを替えてもらった。なんとも薄い眼鏡になった。
50p程度の焦点レンズが僕の新しい眼だとしたら、新しい眼鏡は1m以上先のものを見るためのもので、主に運転用の眼鏡である。紫外線カットも入っていない。車にはUV カットフィルムが加工されているようだから、眼鏡にその機能は必要ないのだ。女医さんには紫外線や埃には気をつけるように言われている。そのために、紫外線99%カット、さらにパソコンなどのブルーライトを50%程度カット、そして作業しても安全基準を満たす、という3つの機能を兼ね備えた保護メガネをネットで購入。800円程度だ。草刈り機には、この頃は安全基準を満たした保護メガネが付属しているので、それを使えば良い。
掌の棘を抜く、眼鏡のネジを回す、自作パソコンの部品交換など、細かな作業をするために拡大鏡を購入した。30年近く野菜を定期購入していただいているお客さんが、野菜の配達時にご自分の拡大鏡を見せてくれた。洋裁の針の穴に糸を通す時などに使っていらっしゃるという。配達後には丁寧にネット通販のURLまでメッセージで送ってくれたので、そのまま注文した。こちらは1500円程度だった。これら3つも4つもの眼鏡を、用途に合わせて替えて使うという生活スタイルになった。これには少々慣れるまでに時間がかかるかもしれない。
運転用の眼鏡をすると、車ですれ違う対向車の運転者の顔がよく分かる。この頃はずっと、運転者の顔を認識できないことが多かった。そうなると、運転者の顔を見てもわからないのだからと、見ない習慣がついてしまった。車の車種だけ確認するのが関の山だった。それが、手術をして運転用の眼鏡を作ったことで、見えるようになってしまった。ついついじっと運転者の顔を見てしまう。すれ違った人が嫌がっているかもしれないな、とも思う。今までは、知っている人とすれ違ってもわからないので、もしかすると無視をしてしまったことも少なからずあったはずである。これは予期せぬ世界だ。
世の中がよく見える、ということは美しいものもたくさん見ることができる、ということにもなる。眼のよく見える人たちは、こんなに美しい世界を見ていたのだと感嘆する。人工物ですら美しい。ああいった人工物を見慣れている若い人たちは、それと同じレベルでいたいと思うのかもしれない。だから、娘たちは化粧を入念にし、髪のスタイルを気にするのかもしれないな?などと妙な錯覚にも陥る。しかし、僕たちは人間である。自然界の一員である。鬱蒼と茂った竹林を運転中に見ても、本当に美しいと思う。人工の眼を取り入れた今、自然界は今まで以上に美しく迫ってくる。いつも見慣れた真っ直ぐな道をようやく曲がったら、また新しい世界が見えてきたようなものかな?大事にしたい世界だ。
2021年4月16日