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「一つずつをこなしていく その3」



 一つをこなす、ということは、例えばサッカーで言えば、次の試合のことだけに集中する、ということになるだろうか?よくサッカーチームの監督がインタビューに答えている場面がある。「来週のチャンピオンズリーグの決勝のことを考えることも大事だが、週末のリーグ戦に集中しよう」などという答えがニュースサイトにはよく掲載される。次の試合のために、選手は遊びに行かないでコンディションを整える、という事が大事なのは言うまでもないが、外に遊びに行ってリラックスするというやり方も、ある人にとっては有益な場合もあるようだ。

 僕たちの仕事では、山積みされた仕事の、一つひとつを丁寧にこなしていくことである。長期的に見たら、作付け計画に無理がないかどうかを吟味することだ。例えば、去年はよく収穫できた里芋を今年も同じように豊富に収穫したい、という思いは必ず出てくる。だが、大抵の場合、失敗することになる。五十品目もあるような多品目野菜の作付けでは、その年の天候により浮き沈みがあるものだ。失敗を覚悟しながら、成功したらラッキー、できれば成功するように石橋を叩きたいところだ。しかし、今年の超絶に早い梅雨入り、というような天候不順が必ず起きるのである。自然界は、人工物の世界ではないから、予想通りには行かないのだ。

 サッカーの話に戻るが、サッカーは失敗のスポーツである。どんな名選手でも、1試合のうちでは必ずミスをする。パス成功率80%以上なら素晴らしい試合だった、ということになるのだ。それでも負け試合がある。シュート成功率なんて30%あれば素晴らしいことになる。つまり、ミスを減らそうとする姿勢、ミスをミスと認める姿勢が、次への成功へとつながるのだ。ミスがあるからこそ、人間らしい試合ができる。だからこそ、人気があるのでは?

 一方で、例えば音楽の世界ではどうか?僕は、名演奏家のミスが大好きだし、鍛錬を重ねるアマチュアのミスも大好きだ。しかし、レコードやCDでは、ミスが少ない。演奏し直していることが多いからである。この時代では、歌も歌い直しどころか、あとからデジタルでミスを訂正する。どんなに上手な演歌の歌い手でも、感情を入れて歌えばミスが出るものなのだ。その感情を優先するあまりに、デジタル処理でミスを帳消しにする。カラオケなんかで、機械が採点するのも流行しているようだが、機械に人間が合わせるなんておかしくないか?

 毎度おなじみの政治の世界では、ミスを認めない。つまり政治家はミスをしない動物だと言いたいのか?ミスをごまかす答弁を、官僚たちは一所懸命に作るらしい。その昔、官僚主導の政治がおかしいと言って、官邸主導に路線を変更したら、今度は官僚側が「雉も鳴かずば撃たれまい」と萎縮してしまった、というのが現状であるらしい。直言居士は飛ばされる、というタヌキたちの思惑通りの世界は、あっけなくコロナ禍で醜態を晒してしまっている。

 科学の世界はミスを前提にしている。人間の体のことすら、全容解明できる日はまだ遠いのだから、まして自然界などわからないことだらけだ。今わかっていることだって、あとになって間違いだった、ということがざらにある。自分の非を認めることが、逆に真実をあぶり出すエネルギーとなるのである。一つずつミスを認めよう。

2021年5月21日


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