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「玉ねぎ2021」



 61歳になった。60歳を過ぎて、ミスだらけの生活を自認することは、50代までには想像できないことだった。それまでの60年間で同じようにミスを重ねてきたのに、クヮーまた失敗したぜ、がより強調されるようになった。ただ、ミスの経験は人を強くする。ミスしたことが、逆にうまく切り抜ける根拠になって、エネルギーが増すということもあるのだ。

 今年の玉ねぎの収穫は、その一例だ。去年の秋、玉ねぎの種播きをした頃を思い返す。毎年、6月中に玉ねぎの種を種屋さんに注文する。業務用途の種は、種屋さんそれぞれ独自の固有ルートが有るようで、僕は毎年種を指定していつもの種屋さんに注文している。玉ねぎは、うちの多品目の野菜の中ではたくさん作付けるほうなので、以前は機械植えをしていたくらいだ。ところが、機械植えでは、当然たくさんの作付けにより、収穫期が玉ねぎに支配されてしまうことが多い。それがちょうど5月から6月上旬の今の時期である。すると、ほかの野菜にまで手が回らなくなる。だから機械植えにしたのだが、余計に時間を取られる結果となった。

 そこで、機械植えをやめた。それでも苗作りは同じスタイルで、種播きトレイを畑の苗床に埋め込む形を継続させた。その成果で、台風が来ても玉ねぎの苗だけは被害にあったことがない。機械植えでないということは、手作業で植え付けることになる。だから、11月下旬頃から2月上旬くらいまで少しずつ植えていくことになる。品種は、極早生、早生、2月植えにも適した中生(なかて)、中晩生、晩生の5種類で、もう15年位は同じ品種を使っている。去年は、6月頃から台所の掃除と改造を行っていたので、すっかり種の注文をし忘れた。しかし、業務用冷蔵庫には、その前の年の種が余っていたので、品種の割合が偏ったが、種の注文はしないで播くことができた。しっかり貯蔵された質の良い種は、数年間は大丈夫だ。

 忙しい日々が続いてしまって、2月中旬まで玉葱の植え付けを細々と続けた。寒い冬は、暖冬傾向になり、それが幸いして、玉ねぎはいつもの年よりも肥大した。極早生の収穫から好調だった。ところが、早い梅雨入りとなった。え?もう梅雨?という感じで、早すぎだろ?と言っている間に雨の日々となった。畑には、一番作付けの多い晩生の玉ねぎが残っている。晩生の品種は、遅い成長で、貯蔵性がよいという特徴がある。梅雨の中休みよ、早く来てちょうだいな。なんとも、5月中に梅雨の中休みを願うなんて、初めての経験だ。

 ところが、あっけなく雨のない日がやってきた。風を伴って晴れの日が5日ほど続いた。晴れて2日目に、一気に玉ねぎを抜いた。葉を切り丸1日から2日かけてそのまま畑で乾燥。なんと5月中に玉ねぎの収穫を9割ほど終えてしまったのだ。こんなに早いのは初めてのこと。あと、もう1箇所、貯蔵種が残っているが、その玉ねぎはまだ肥大中である。今日の雨の後、明日にでも引き抜けるだろう。このように、長年同じ作業を繰り返していると、いろいろな時がある。良い時も良くない時もあるもの。経験は、どこに作業をいつ集中させればよいかを教えてくれる。初めてのこんな早い梅雨入りが、収穫に集中することを教えてくれたようなものだ。またミスは、ミスを最小限にとどめる警告のようなもの。

2021年6月4日


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