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「61歳も怒涛の雑事喝采の日々」



 どうしてこうも毎日忙しいのだろうか?61歳というものはこういうものなのか?と、ふと思いはよぎるが、深く考えている暇がない、というべきか。連日のように刈払い機を動かしている。1昨日は、2輪の草刈り機で、30代の頃のように背丈以上の草と長時間対峙した。

 このホンダ製の2輪の草刈り機は、先代があった。親父がまだ50代の頃に導入した、通称「刈丸」と呼んでいた草刈り機だ。僕は帰農して、30代40代の頃、先代の刈丸を多用してきた。寿命が来て、しばらくは2輪の草刈り機は、トラクターのフレールモアに取って代わっていたのだが、数年前に新しい型の刈丸を導入したのだった。新しいものは「刈丸」という名称ではないのだが、用途も機能もほぼ一緒なので、相変わらずに「刈丸」と呼んでいるのだ。名前を付けると愛着がわくものである。ちなみに、畑にも名称を付けている。週刊てーてにちなんで、たーた、ちーち、つーつ、てーて、とーと、と名付けてきたが、つーつ、てーて、の2つの畑は親父が他界した折に相続税対策の一貫として消滅した。

 こうやって、すぐに話しがソレていくところが、61歳だよな、と我ながら思う。話を戻して、その刈丸を使っての草刈りは、非常に楽だ。いや、楽なのは平地での短い草を刈る時の話だ。うちでは、2代前の爺さんが、お金を使って庭に樹や石や池などを作ったので、それらが草だらけになると、手に負えなくなる。いやいや、毎年草だらけになるのだが、その入り組んだ場所も刈丸で頑張ってしまうわけだ。さらに、畑の隅に、隣の竹林からの笹や竹、葦など、背丈を有に超えるものが多くある。それらの処理にも刈丸を使う。これはもう体力勝負である。さすがに、もうヘトヘトに疲れて、一杯やって食事の後は、バタンキューだった。

 そのあと、夜中の1時半に起きて、台所に行ってみると、どういうわけか蟻の群れが台所に侵入してきているではないか!夜中に蟻退治と大掃除だ。古い家だからね〜。明治末期に建てられた家は、ところどころ改修された部分があるとは言え、外との境は隙間だらけだ。ちょうど一年前に、台所は機能性に富んだ空間にしたので、ほんの一部分の大掃除で済んだ。

 仕事も忙しいのだが、最近は「週刊てーての語り」をYou Tubeにアップしているせいなのかどうなのかわからないけれど、野菜に対する問い合わせや、ネットでの注文も増えている。右を見ても左を見ても、やることだらけなのである。1日2回ずつくらいの食器洗いと洗濯も相まって、怒涛の雑事に忙殺されそうだ。おまけに年齢を重ねたせいか、ちょっとした家財の汚れが気になると、掃除したくなる。いや、まったく家の中がきれいなのかというとそうではない。気になった汚れがあると、その部分だけは取り除きたくなるだけのことなのだ。

 蟻一匹が気になるくせに、納屋のパソコンの前には、今年のレシートや領収証、スキャンしておきたい書類が山積みされている。一気に片付けてしまいたいが、そのほかの専決事項が多過ぎてまったく放置されている。音楽制作へのエネルギーが優先されたり、週刊てーての語りが優先されたり、という具合だ。野菜の仕事は最優先なのは言うまでもない。週刊てーての語りの映像のためのカメラ撮影もまた、優先順位が上なのだ。

2021年6月11日


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