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「一本の管(クウハコドモノヨウナモノ) その4」



 手前味噌この上ないことである、自分の曲のこと。ただ、僕の野菜を育てることと、付かず離れずのような、そうでないような、僕が生きていく上での連れ合いのような存在であるのが野菜と音楽である。なので、もう少し手前味噌にお付き合いいただく。先週は、珍しく「その3」を読んだ次女が「今週のてーては面白い」と言った。あまりに意外で、マニアックなことをわかりやすく書いたほうが伝わりやすいのか?とも思ったが、構わず今まで通りに書く。

 緊急事態宣言が収まらないが、この夏、僕の心は不安定になった。長男のサッカーの全国大会を楽しみにしていた僕は、長男がほとんどチームのために満足な出場ができず、しかもチームはあっけなく予選リーグ最下位に終わって動揺し、LINEで同級生に愚痴ったくらいである。その頃から、心も不調になった。野菜の納品で車を運転中、横断歩道手前で止まった僕は、ゆっくり発車しようとして左から来た老人と接触しそうになった。「大丈夫ですか?」と窓を開けて尋ねたが、構わず老人は歩いて行ってしまった。ちょうどコロナワクチンの2回目を終えた時だった。それから3週間後、またしても同じように接触しそうになった。

 その3週間、相変わらず曲の仕上げのミックス作業はほぼ毎日夜ごと続けていた。心は今ひとつであった。3日前、野菜の納品に行って、女性従業員に「はい、これ」と手指消毒のボトルを差し出された。入店してパソコンに向かって野菜の値段のラベルを出すことになっているのだが、消毒を忘れてパソコンに向かい、あ、忘れた、と思い返してさっと手指消毒したのだった。その後に、女性従業員にボトルを差し出されたのである。「やった。やりました」と僕はそっけなく伝えて、野菜を店に並べに行った。こんなありふれた行動を、店を出る時にはひどく後悔していた。なんで、丁寧に説明しなかったのか?と自分を責めたのだ。

 この3週間、万事がそんな調子であった。その心の不調を見兼ねて、2日前、連れ合いは僕の配達に付き合ってくれた。それだけのことなのだが、事態は好転した。電装品の不調でまたしてもエンジンのかからなくなったトラクターが昨日無事動いたし、秋冬の野菜の準備にも着手できた。そう、昨日は、この曲のミックスを終了できて一応の完成をみた日でもあった。

 朝、大国(ダイコク)さんの前で祈る。先に死んだ人、今生きている人の、怨念のような恨みのような心を、それらを一つ一つ晴らすのも必要なことかもしれない。晴らすのは現実世界でなければいけないのだろう。それが、僕で言えばうまくいかないというエネルギーなのか?しかし、一つ晴らし二つ晴らし、していけば、怨念のようなものは一つずつ満ち足りるのか?そうして満ち足りた空気を吸えば、事態は自然と好転する。そういうものでしょうか?と祈る。

 僕たちは、満ち足りることが必要だ、と思う。精一杯生きていても、半分はうまくいかないことが多い。いや、ほとんどがうまくいかないことなのか?それはわからないが、それでも僕たちは前に進もうとする。赤ん坊の心を垣間見たのなら、誰だって満面の笑みを見せたくなるものではないか?人の仕組みを理解できれば、満ち足りることも多くなるかな?根菜類の収穫のように、曲を作ることは僕を満たしてくれるのである。

2021年9月10日


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