土曜日に、スピーカーを売った。予想以上に子供の教育費がかかっているために、少しでも足しになるようなものはないかと考えた。そこへ連れ合いが、納屋の大きなスピーカーを買い取ってもらえないの？と発案した。確かに、もう何年も使っていないスピーカーがある。もうかなり前に、友達から譲り受けたもので、クラシック音楽を聴くには良いスピーカーだ。ダメ元で、外に持ち出し、軽く掃除してみた。程度は悪くないが、枠の一部が折れている。

　オーディオ専門店に電話してみると、最高の状態であれば５万円になる、という。「とても最高というわけではないけれど」と返すと、「そんなに古いスピーカーであれば、エッジがだめになっているはず」と訊かれた。「大丈夫そうです」と答えて、とにかく店に持っていくことになった。そこで、思い出した。かなり前のことだからすっかり忘れていたが、数万円を出して、２つのスピーカーユニットを取り外し、中国地方へ送ったことを。エッジを自分で交換したことを忘れていた。お店に持っていくと、スピーカーを視聴してくれて、「枠の一部が折れているので４万円ですね」と言われた。いざ、売るとなると、なんとも寂しい気持ちになるが、スピーカーだって使われなかったらただの飾り物だからね。

　翌日の日曜日、長男のサッカーの試合を見に、愛知県まで連れ合いと出掛けた。Ｕ１５の冬の全国大会出場を賭けた決勝戦である。コロナ禍の影響で、リーグ戦は途中で打ち切りになり、前期と後期の予定のリーグ戦は、前期の成績だけで１位、２位が全国大会に自動で出場できることになった。３位以下と各県代表がトーナメントを行い、優勝したチームが第３代表として全国大会に出られるのだ。

　前日にライバルチームは、準決勝で敗れ去った。決勝は、夏の全国大会でベスト８まで進んだチームで、そのチーム内にはＪ下部ユースに二人、有名高校サッカー部に３人と進路を決めているそうだ。全国大会で活躍するということは、そういうことなんだ。長男は、夏の全国大会で、まともな出場はできなかったに等しい。だから、絶対に全国に行く、と意気込んでいたし、最近は先発出場にまた戻っている。

　かなり迫力のある試合だったが、圧勝した。長男の得点もアシストもなかったし、失点の原因も作ったけれど、それ以上に得点の起点になる守備が圧巻だった。この前線からの守備は、大きく成長した部分だと思う。全国大会で、出場できると約束されたわけではないが、運が悪くなければ、どんな相手にも前線からの守備は通用するだろう。１試合くらいは遠くまで応援に行きたいものである。

　更に月曜日、四女の高校卒業後の就職の内定通知をもらった。四女の通う高校では、ほとんどの就職希望者は地元就職である。皆が就職を決めている。東京で就職したい娘は、学校で紹介してもらった会社へ、先週末に就職試験に行ってきたばかりである。娘曰く「とてもフレンドリーにして頂いた」とのこと。こんなによいことが続いていいのかな？というくらいに、今年の不運を挽回した三日間である。さて、ここからだ。

2021年11月19日

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