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「2022年に向けて」



 正直なところ、一年を生き延びたぜ、というのが年を越した感想である。夏もよく働いたが、12月になってもよく働いた。あまりに忙しくて、とうとう大晦日は出荷を休んだ。家のことが後回しになっていたからだ。樹木の剪定やサッカーゴールの補修作業などで、大晦日も終わってしまったけれど…。夜は買い物を済ませ、ストーブを点けて、熱燗を仕込み、煮干しを連れ合いに炒めてもらい、カブの塩漬けと一緒に早々と一杯やりながら、昼間見ることができなかった高校サッカーの録画ビデオを見た。

 夜九時過ぎには、東京から三女も帰省し、六人での年越しそばである。ドイツの長女以外が揃うと、賑やかである。僕がテレビの音楽番組を見るのは、大晦日の紅白歌合戦くらいになってしまった。あいみょん、という女性の唄を初めて一曲通して聴いた。昨夜、地元の町の同級生と四人で飲み会をしたのだが、そのときにそのうちの一人が言ったのだった。先日僕が娘のホルンとのコラボレーション曲をアップしたビデオを見て、「今風じゃないな。あいみょんみたいな曲をやってくれ」と。それで初めてフルで聴いたというわけだ。

 61歳の僕たちには、70年代80年代の曲が半分染み付いている。その流れで見れば、あいみょんみたいな曲が好きだ、ということはわかりやすい。一方、僕は、非常にわかりにくい人間だ。どう考えたって、世間とはかけ離れているのだろう。しかも、音楽においては、人と同じことをしたくない、というアマノジャク性を突き詰めてきた。欧米では、人と同じことをすると批判される、みたいな気質があるようだが、僕はそれに近い。一方、日本人は、人と同じであることにアイデンティティを見出す人が多い。ほぼ人と同じことをして、少しだけ違う、ということが評価されるのである。そういう点において、日本人は資本主義と相性がいいのかもしれない。売れるものが良いものだ、と本気で思っている人の割合が極端に高いのだ。

 生きる上で、経済という意味で、例えば野菜が売れなかったら食べていけない、ということになる。だからたくさん売るために、僕が農薬を使ってきれいな野菜をたくさん育てたら、それは意味がない、と野菜のお客さんは言うだろう。僕としても、僕たちの野菜は僕たちが納得したものであることが、一番大事なのである。それと同じことが、僕の音楽にも当てはまる。当然、それを理解してくれる人は極端に少ないのも承知の上のことなのだ。

 聞き慣れない言葉だと思うけれど、リディアンフラットセブンなんていう音階を使って日本語の曲をやったわけで、ギターとホルンのための曲だと言ってもよいくらいなのだ。しかも、ギターもまたマニアックで地味な即興演奏とリフである。僕の人生そのものかもしれない。

 これからもそのように生きていくだろう。地道に、耕した畑に種を播き、その後で堆肥をまく。あるいは苗を植え付けた後に堆肥をまく。農法にはとらわれないで、自分たちのやり方を模索しながら、気候と相談するわけだ。だって、2021年を生き延びることができたんだもの。2022年もどこまで生き延びることができるかどうかはわからないが、自分たちのできることしかできないし、できるチャレンジを繰り返すだろう。

2022年1月1日


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