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「立春、ここからがスタート その2」



 春というものは、どうしてこんなに雑事の山になるのだろう?と、毎年思う。雑事と言ったって、その一つ一つは重要なものばかり。多くは、書類をまとめることや、段取りをつけること。子どもたちの進路に関するものも、時節柄、当然多い。そして、農の世界では、種播き準備や、実際に種播きもしていく。

 今年に入って、二回目だったか、三回目だったか、それすらもすぐに思い出せない法蓮草の種播きもした。冬の法蓮草は、あまりの寒さに、成長がすこぶる遅い。加えて、肥料成分を寒さで吸えないから色落ちもしている。背丈が著しく低い。しかし、春の気配を法蓮草も感じ始めたようで、少し立ち上がり始めている。寒いときには葉を目一杯広げてお日様を取り込もうとするためだろう。春を感じると、葉が立ってくるというわけだ。

 種を播こうとして気付いた。種の量が少ない。通常、七〇メートルの畝に4条播きで、それを2畝の種を播く。在庫分では1畝の半分も播けないかもしれない。種は、大抵の場合、お抱えの種屋さんに注文を出す。しかし、明日播く、という事態の時には、街の種屋さんに出向いて種を買うことになる。去年も買いに出かけた。たまたまその時に、湿害に比較的強い品種の法蓮草の種を見つけることができた。春先は、雨が多くなる。法蓮草の収穫期に雨が多いと、あっという間に収穫できる法蓮草がほとんどがだめになってしまうことがあるのだ。実際に去年、その品種は調子良かったかな、と遠い記憶をたどる。

 種屋さんに行ってみると、今年もその種の大袋が一つだけあった。ついでに、他に良さそうな種がないか物色する。この頃では、自分好みの種しか使わないようになったが、たまに新しいものも試してみるのだ。去年の法蓮草もそうだった。しかし、今年は、良さそうなものがなかった。レジでお金を払う時に、店主に聞いてみた。「大浦ごぼうの種はおいてないのね?」と。店主は言う。「置いてないですね。昔は大浦ごぼうばかりだったけどねぇ。あれは、中が空いてくるでしょ?それで、この頃は置かなくなったんですよ」と。「いやあ、あの空けてくるのがいいんですよね」と応えて店を出た。

 今年も、大浦ごぼうを秋から収穫している。短くて、まっすぐでないものも多く、ずんぐりで、切ると中にスが入って、空洞ができる、そういう品種である。この頃は、見栄えばかりを気にする世の中だけど、味は抜群によい。鍋とか、けんちん汁にももちろんいいけれど、炒めて、チャーハンやピラフ系に入れてもめっちゃうまいのだ。

 30年以上も畑をやっていると、そういった野菜の品種も一通り試しきたので、品種も特定のものになってくる。育てやすい品種、味の良い品種、長い収穫期間、病気の出にくいもの、それぞれに一理ある。それは、あくまで僕たちにとっての品種で、それをわかってくれる方々が野菜を買ってくれている、ということもできるかもしれない。だから、あまり時流には乗らない。そういうことも頭の隅に置きながら、春のスタートの品種選びをしていくのだ。この1年、良いことも良くないことも、畑で起きるだろうな。

2022年2月11日


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