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「62歳 その2」



 なんだか訳のわからないうちに62歳になってしまったようで、実感を探している余裕すらない。濃厚接触者としての隔離が明けると、そこには8日間も野菜を販売できなかったという焦りのようなものが後ろから追いかけてくるのだ。実際には、できることしかできないことを度重なる台風被害から学んでいるので、それほどに切羽詰まった感覚はない。ただ、野菜たちはその間にも成長しているし、野菜を食べる虫も成長している。

 例えば胡瓜。5月中にも少しずつ収穫できていたのだけれど、隔離明けにはもう最盛期となっていた。収穫するだけでも時間がかかるのだが、仕分け小分けにもたくさんの時間を必要とする。よく売れてくれているのは助かるが、他の野菜の収穫や作業まで時間が回らない。雨もよく降るので、草たちも伸び放題だ。せっかく突然の休暇でカラダを休めることができたと喜んでいたが、あっという間によれよれの日々に逆戻りである。

 隔離生活中の誕生日に、ギターを注文した。5年前に、中古のオベーション(1978年アメリカ製)アコースティックギターを買って以来である。あの時は、三女が中卒で働きだしていた頃で、三女が1万円を出資してくれたのだった。今回も、アメリカ製のできれば1960年代に作られたものがいいと思って、ネットをいろいろと物色してはいたのだが、中古であれば弾いてみないことには感触がわからない、ということが大きく心の中を占めていた。さらに程度の良いものは値段が高いし、しかもメンテナンスにも気を遣う。

 この際だから、ギターのことを少し。ギターというものは、基本的には素材の木材の質で音が決まってくる。その木材がもう良いものが減ってきている。2000年代に入ったばかりの頃、旧知の楽器屋さんの店長に伝えられたことがある。「もう樹がなくなってきているから古いギターは絶対に売らないほうがいいよ」と。今は、代替の木材を使うことも多くなってきたようだ。しかも、僕の場合はコレクターではない。ギターを弾くことが重要なのである。

 ところがギターというものは、弾けば弾くほどフレット(ギターの指で押さえるネックという部分に埋め込まれている音程の区切りをつける金属の棒の数々)が減ってくる。フレットの減りが少なくて80%ほどあれば程度はよいほうである。僕が20代の頃に買ったオベーションのクラシカルギターなどは、弾き過ぎてギター職人に「クラシカルでこれだけフレットが減っているのを見たことがない」と言われたくらいである。そのギターはフレットをギター職人に交換してもらって、今でも弾いているが、もう表の木材がボロボロである。

 5月になって、1980年くらいの日本製のフルアコがネットに出ていて、比較的近くの楽器屋だったので、試奏に行こうかと考えていた。そこへ次女の陽性反応である。外にも出られなくなり、5月下旬にはそのフルアコも売り切れてしまったのである。隔離期間中であるからあれこれ考える時間ができた。この頃は中国産のギターも多い。せめて日本で製作されたギターであれば、安心感が持続するだろう。ということで、日本製のフルアコの今年製作されたものを選んだのだった。40数年ぶりの新品のギターである。

2022年6月1日


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