豪雨の日常茶飯事、って亜熱帯化現象のことなのかな？エルニーニョ現象であるとか、チベット高気圧と太平洋高気圧が張り出しているとか、線状降水帯が発生している、なんていう言葉が毎日流れて、画面には市民の撮影した洪水の動画が流れる。元総理が銃撃されて、あぶり出しのように政教分離ではなくて政教癒着が報じられる。当然のように否定の行進曲だ。人様の税金を使っておいて、誠実な態度を貫けないから庶民は怒るのだ。

　こちらは暑さに豪雨後の湿気が加わって、今年も生きているだけでラッキーだ、と自分に楽天的なふりかけをかけてがむしゃらに生きる。何がなんだかわからないうちに汗を落とすためにシャワーを浴びる、その繰り返しである。草はガンガン伸びてくれるので、刈っても刈っても終わらない草刈りを夕暮れに時間をひねり出して行う。

　ああ、去年の春は、白内障のレーシック手術を行って、サイボーグの仲間入りをした気分で余生のように生きている、と思っていたっけな。あれから１５ヶ月、今も生きている。次女がコロナウィルスの陽性になって僕たちも濃厚接触者になって、あれから２ヶ月、今も生きている。あの頃はコロナウィルスも下火の最低点に近かったが、今では第７波真っ盛りと相が変わってきた。

　本当に明るく生きるには、楽しいことを頑張って散りばめないと、という時もある。憂さ晴らしの人生なんかでは味気ないし、深みも感じられないのだ。何か、他の物や人に期待をし過ぎてしまうと、期待を裏切られたときにパニックになる可能性がある。そんなことは誰の身にも少なからずは起きているものだが、小さな失敗を積み重ねていくうちに挫折を乗り越える力を蓄えられるのかもしれない。

　あの銃撃犯は、きっとお母さんのことがとても好きだったのだろうな、と思う。そのお母さんを宗教に取られてしまった上に、自分の進路が狂ってしまったことを抱えてしまったのかもしれない。その時に、どんな形でも、自分の好きな方向性を見出していたなら、とも思う。自分の好きなことをするということは、他のことを忘れる、という楽天的な側面を密かに加速させるのだ。そういう意味で、僕は自分の子どもたちに「自分の好きなことをやれ」と言い続けてきた。

　ウクライナで起きていることも、すべては怨念のなせる業である。人間のやることではない。それは、すでに死んでしまった人たちの怨念も含めて、鎮魂が必要だと思う。鎮魂とは何か？それは自分に対することである。自分がしたいことと、人に気に入られたいこととは別物である。もちろん、人は人の造った経済社会に生きているので、経済も考える必要があるかもしれない。だから、経済の上に自分に対しなければいけないので、時間が足りなくなる場合が多い。それでも、自分に向かうということは、自分のしたいことに対して向かうということである。それを突き詰めたなら、先に死んだ方々とも折り合いがつくのではないか？そのためには、誰もがギリギリのせめぎあいをすることになる。

2022年7月29日

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