オンラインショップオンラインショップ。無農薬野菜の産地直送です。玉葱をはじめとして、旬の野菜や自然卵などをセットにしてお届けしています。


「週刊てーて」ひらく農園から、バックナンバー 週刊てーてのバックナンバーと、サイト内検索が行えます。


ヒメパセリさんの詩集 ヒメパセリさんの詩集


サイトスさんの野菜を使った「レシピ集」サイトスさんの野菜を使った「レシピ集」です。野菜中心のメニューを、簡単な方法で料理できるやり方を提案します。


「週刊てーて」ひらく農園から、語りと映像 語りと映像。視覚障害のある方でも畑の状況を聞くことができます。また、畑の様子をビデオで見ることもできます。


草子の演奏は草子ドットネットへお入りください。草子ドットネット。mp3やビデオで、無料の音楽を配信しているグループ「草子」のサイトです。


このサイトについてひらく農園の紹介です。


リンク集リンク集です。

最新版の「週刊てーて」はこちらからどうぞ。

★ 「週刊てーて」+αをブログでどうぞ。 ☆ ひらく農園の野菜を入手できるお店

週刊てーて ひらく農園から


「生きているだけでラッキー2022 その5」



 怒涛の8月ももうすぐ終わり。最後に現在四女が帰省中。そして一昨日、とうとう長女がドイツ・ベルリンから帰国した。昨日、東京へ行って、長女の新しく借りた部屋への引っ越しも終了したのだった。

 長女が渡独したのが三年半前の2月。もう二度と日本の地を踏まないものとして、住民票もドイツへ転居という形にして長女は旅立った。そして、翌年の1月、旧東ベルリンの名門音楽大学の大学院に奇跡的に合格した。バラ色のドイツでの音楽生活が待っているはずだったが、ちょうどその頃から世界的な新型コロナウィルスが流行りだした。4月入学だがいきなりオンライン授業で、早々と二年の予定の大学院期間は、二年半に延長が決定した。

 10月には、長女がドイツで一番授業を受けてみたいという女性教授が、他の大学から移ってきてくれた。もちろん長女のためではない。世界中のホルンの指導者がその大学で教えてみたい、と言っているのかどうなのかは直接聞いたわけではないのだが、難関らしい教授選考を経て選ばれたのがその女性教授だったというのは本当だ。

 ホルンの吹き方すら1から変えたくらいに、相当に長女は頑張ったようだった。だが、どうしてもオーケストラのアカデミーオーディションになると失敗してしまう。3,4人の最終選考まで残ることが多くても、最後の一人にはなれない日々が続いたようだ。大学院での教授たちの授業も、時間を目一杯使って精神的な話になる事が多くなっていったようだ。

 そして、今年になって、ドイツ語ではなく日本語でないと平穏を得られない事に気づいたのか、春には帰国を決意したのだった。そう決意すると、なんだかiPhoneでのテレビ電話の表情や声が、とても能動的に感じられた。なんか久しぶりに長女らしい積極的な声を聞いた、という印象だ。

 そして昨日、三年半ぶりに会った長女は、やはりいつもの長女だった。まさか日本で会えるとは、家族とは言え、これこそ生きているだけでラッキーである。今後、オーケストラの短期の仕事が入っているとは言え、どこまでホルンを吹いていけるかはわからない。別の道を行ったっていい。それは本人の自由だ。

 ただ、覚えておいてほしいのは、生まれてからの26年あまりが、今の長女を形作っている大本であるということ。そのうちの10年以上をホルンとともに成長してきた、という事実。物心ついてからはホルンしかやっていなかった、と言ってもいい。しかし、僕たち親にとっては、その前の15年が長女の雛形である。その自分の過去というものは、これからもずっと自分について回るものである。だから、そのことだけは大事にしてほしいと思う。

 先日には、三女も東京から一時帰省した。上から四人の娘たちは、もう大人である。自分の道は自分で決めて歩いていくのがいい。しかして、いつまで経っても、彼女たちは僕たちの子供である。常にカラダの心配をするし、食事の心配もする。そういうものだろうし、ずっと 変わらないだろう。それが生きているということだろう。

2022年8月27日


バックナンバーへ



★ ひらく農園の野菜の入手方法

☆ このページの最初に戻る