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「畑仕事はいい 2022 その3」



 もうすぐ立冬。冬の入り口である。けれど、暖かい日が続く。先週、朝の気温が6度なんて寒い日が連続したと思ったら、例年よりも暖かいくらいの日々がまたやってきている。午後、野菜の納品での運転時の車中、車の外気温を確認すると、22度や23度という日が連続している。この頃の気候は、総じて暑い寒いが当てはまらない。

 この時期、例年なら寒い風が吹き始める頃だ。日が短くなって、おひさまの光の当たる角度も、かなり南下した。そうなると、畑の南側に竹林や樹木の大きなものがあると、野菜は日陰になる場所が出てくる。大根畑が、今半分日陰になる時間帯が多い。そうなると大根の生育に日向と日陰では差が出てくる。ところが、今年は暖かいので、むしろ日陰になる場所のほうが生育がよくなったりする。暑い環境を大根は苦手としているのだ。真夏でもあるまいし、日陰時間の長い場所のほうが生育がよくなるなんて。

 大根畑はよい。大根十耕、という言葉を毎年思い出す。大根は、種を播く前から、よく耕すほどによいものが収穫できる、という古くからの言い伝えだ。これは、北陸の言葉だったかな?何度も耕した畑に、大根の種を播く。芽が出てすぐに、土寄せをする。土寄せは、鍬で周囲の草の芽をウナイ込みながら、芽の出た根本に土を寄せるのである。それから、うちでは、連れ合いが堆肥を畝間に置いていく。その場合には、すぐに土寄せをしない。堆肥が数日して畑に馴染んだところで、生育具合を見ながら、間引き収穫をしていく。今では、この葉大根を収穫する目的で種を多めに播く。葉大根の需要がとても多いのである。

 葉大根を収穫しながら、草を抜き、土寄せをまたする。この時の、土と大根の香りが、なんとも言えず好きである。帰農したての頃を思い出す香りである。この土寄せこそが、大根十耕のポイントであろう。土を動かして野菜の生育を促進させる、という行為は人間ならではのものだ。だから、大根様は、人間臭い野菜といえるだろう。これを、不耕起という耕さないやり方だけにこだわってしまうと、人の伝統は失われてしまうことになる。できれば、耕すことも良いし、耕さないことも良い、という人や世の中になってほしいと思う。臨機応変とは、その環境に合ったやり方を選択することだと思う。

 玉葱の植え付けの時期があと2週間ほどでやってくる。最初に植え付けていくのは、極早生や早生の玉葱である。早く収穫するのが目的なので、耕した畑に植え付けるほうがよいし、生分解フィルムで土を温めることでまだ寒さの残る時期に収穫するという品種だ。晩生品種の玉葱は、貯蔵して、翌年まで少しずつ出荷するのが目的である。長く貯蔵するには、玉葱の品質が良くなければいけない。うちでは、前作に生分解フィルムを使用した場所をそのまま再利用することも多い。その場合には、耕さないで玉葱の苗を植え付けることになる。必ずしも、絶対にそのやり方でないといけないとは思っていない。が、その時々で工夫することの楽しさもまた、畑仕事の気持ちよさにつながっていく。自分のやり方に固執しないで、その時々のお天気の様子を見ながら、気持ちよく作業をしたいと思う。

2022年11月4日


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