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「気分転換 2022」



 あまりに良いお天気が続くので、ついつい働きすぎてしまうのは嬉しいことなのだろう。とはいえ、僕たちも年令を確実に重ねている。気が済むように仕事をするので、丁寧なんだか、べらんめえに仕事ができなくなったのか、よくは解らないがやたらと何事にも時間を要するようになった。さらにまた、この季節の日の短さと言ったら釣瓶落としにもほどがある、というもので、気持ちに焦りが混じる。身体に疲れがたまる。

 月曜日の夜、疲れてギターも弾かず、いつものように足を揉んでいた。疲れのたまり具合を自覚できた。よし、明日は出かけよう。夜中にトイレに起きた連れ合いに、そう伝えておいた。午前中だけ収穫や仕分け作業などやらなければいけない最低限をこなして、午後に納品ついでに出掛けてしまえ、という算段である。

 実は、連れ合いに、夏前から「立須に行こうよ」と言われていた。連れ合いは、ローカルラジオで誰かが紹介していたのを聞いて、検索して、立須に行った経験のある人のブログを読んでいたのだ。なんとなく、大雑把な場所だけをイメージした僕は、真夏や土曜日日曜日は無理だから、そのうち時間を見つけて、ね、ということにしていた。

 そのブログを読んでみた。よく読めば、登山を趣味とする人たちが、ウォーミングアップを兼ねて登る標高の低い場所の一つのようだった。しかも、ゴツゴツとした岩山で、素手はやめた方がいいとか、帰りにころんで骨を折ったとか書いてある。直前になって、連れ合いは「怪我をするんじゃやっぱりやめておこうかな?」と言い出す始末である。それなら、近くの神社まで行って様子を見てみよう、ということになり、予定通りに出掛けたのだ。

 連れ合いは、リュックサックに軍手まで用意していた。僕は、通常の野菜の納品時と同じジーパンにシャツという服装だったが、靴だけは長男の使い古しのスニーカーを履いた。野菜の納品だけでも天竜川を超えるが、その倍の距離くらいの場所だ。神社に車を止めて参拝した。なんだ、オオクニヌシさんもいるじゃないか、と気安くなった。下の街から神社までの間に、工事箇所はあったが、行き交う車には1台も合わなかった。

神社から舗装された道を歩いて行く。大きな風車の下を、風車の大きな風切り音を聞きながら登っていく、ようやく立須の看板があり、そこからは獣道のような日の当たらない山道だ。倒れた樹木が何本もあったし、道を塞いでいる場所もあった。すると、突然に視界が開け、岩というか石だけの世界の急斜面が現れた。これが立須の特徴だ。しかし、普段からゴツゴツした土の上を歩いているし、触っているので、軍手を必要とするようなものには感じない。山道も、子供の頃に毎年経験しているので、苦にはならなかった。

頂上はさすがに景色が良かった。浜名湖も太平洋もアクトタワーも見える。そして、何よりも、山の空気は格別だった。家の畑の空気とは明らかに違う。やはり気分転換は必要だ、という確信を共有した。次の日も、まったく筋肉痛にはならなかった。むしろ疲れが軽減した感じがしたくらいだ。歳を重ねたことは悪くないな、とも。

2022年11月11日


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