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「2023年に向けて その2」



 年始めの仕事は、三日からだった。連れ合いは堆肥撒きを、僕は井戸水散水からである。初出荷もこなした。だけど正月気分はまだ抜けない。二日に一人、三日に一人、四日に一人という具合に娘たちがてんでに東京へ戻っていったことも、正月気分が残る要因だったかもしれない。五日になって、樹木の伐採をした時に、ああ今年の仕事が始まった、と感じたのである。

 12月中旬から急に寒くなって、野菜が極端に減ってきた。なんとなくだが、エンジンをかけたいのに気分が盛り上がらないのは、野菜が豊富にないからである。どういうわけかそれでも需要は多い。どうしても冬の入り口は、少しずつ寒くなっていくから野菜が潤沢である事が多いし、1月下旬くらいから少しずつ野菜が減っていく、というのが通例だ。2月なんて野菜が乏しくて、草の中から野菜をかき集めるような、冷たい北風を受けてしょぼくれた感じが加速するというイメージもあるのが通年であるのだ。

 それが、早くもそういうしょぼくれたイメージに包まれている感じだ。ところが、畑に出てみると、おひさまの光りがなんだか暖かく感じることが多い。そして、草むらの中で、ごぼうを掘ってみる。宝探しでもしているみたいで、時間にさえ追われていなければ、楽しいことこの上ない。また、小松菜の新しいものがまだ成長してこないので、時間の経過した硬めの小松菜を収穫するのだが、それを見つけていく作業も楽しいのである。十数年間、東京の八百屋さんへ野菜を送り続けている。そこでは丈の短い露地の小松菜がよく売れる。冬の霜や寒さを受けて増した味わい深さを、重宝に思ってくれる方々が少なくないということか。そういうことを考えながら、小松菜を探して収穫することもまた楽しい。

 本来、僕が帰農した30年以上前には、そのような畑からの宝のいただきものが愛しくて仕方がなかった。野菜を沢山売ることが目的ならば、見栄えの良いサイズ感の大きいものをたくさん育てていくやり方をすればよい。僕たちも機械化をした頃は、そのような道に行かなければ子供を育てられないと思っていた。今は、僕たちのサイズ感に合わせて仕事をすることが楽しいのである。本当は、もう少し時間に追われない空間を増やしたいのだけれど。

 連れ合いが、僕の剪定したものや伐採した樹木を引っ張ってきて、風呂の焚き口でどのように燃やしていくかを工夫している。例えば、松の枯れたものがあれば、その松を少量と切ったばかりの雑木を織り交ぜて焚き口に放り込む。そうすることで、カマドが熱くなりすぎることを防ぐことができるし、燃焼が長続きするというわけだ。その工夫が連れ合いは楽しいのだ。

 帰省した四女が言っていた。そのお母さんの楽しみ方は、三女のケーキづくりの楽しみ方とそっくりだと。そのような見方をする四女も面白い。そのようなことは、遺伝だとしても、ほんの一部分だけが受け継がれるような気もする。僕の長年の手段としてのギターの練習が、長女の「ホルンの練習が好き」という部分にだけ遺伝し、目的の創作の部分は長女には受け継がれなかったのでは?というオチは一部分の典型か?さて、農的な暮らしの面白さの一部分は、誰かに受け継がれるだろうか?子供たちとの会話も楽しみだ。

2023年1月6日


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