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「時代は変わるし人も変わるが変わらないものもある その2」



 先週、「野菜が、人の体内で流れとして活躍することを想像しながら収穫する」と書いた。これは、帰農当初から思っていたことである。「流れ」というイメージは福岡伸一さんの言葉であるけれど、僕は「透粋感」という言葉を使っていたと記憶している。それは僕の造語ではあるが、自分の育てた野菜を食した時に感じる流れのような感覚なのだ。

 「透粋感」を色濃く感じられるうちの野菜では菜の花がある。うちのメインの菜の花は白菜系の菜の花である。例えば白菜であれば、まだ若い緑色したものが少しずつ結球して中が白くなったものを鍋などの具として食べる、というのが一般的である。ただし、この辺りは太平洋に近く温暖で、白菜そのものが結球しにくいという場所である。白菜を結球させるには、生育途中に紐で縛るというやり方が多い。その白菜を結球させないで放置し、花芽が出てから菜の花として収穫するのがうちのやり方である。これがまた子供たちも大好きな一品である。

 うちで育った五人の子供たちの一人である次女が、大学で北海道に四年間住んでいた。その次女が引っ越して一年目の冬、難病指定されているネフローゼ症候群らしき病気になった。1月の終わり頃から、顔や手足がむくみだしたのである。こちらに戻ったのが2月中旬で、すぐに検査してみると、数値が異常に高く、ネフローゼ症候群と診断を受けた。二週間後に入院という予定だったが、こちらに戻ってきてとにかく菜の花を食べさせたのである。その他にはブロッコリーであるスティックセニョールや大根、人参などうちの野菜をたくさん摂るように勧めたのだった。すると、1週間ほどあとに再検査してみると数値が急激に下がり、2週間後には正常値に戻ってしまったのである。数ヶ月の予定の入院もしないで、通常通り大学生活に戻ることができたのである。それからもう5年が経過したが、健康な状態で過ごしている。

 よく聞かれる話に、花粉症の人にはブロッコリーなどの種を宿す状態のいわゆるトウ立ち野菜を食べるとよい、ということがある。真偽のほどはわからない。3週間前に書いた平舘俊太郎さんの「ある種の植物は、単にその環境中で耐え忍んで生きているばかりではなく、根から分泌物を積極的に土壌中へと放出し、それによって不良環境を克服するよう働きかけていることが明らかになってきた」という文言から連想してみると、種を宿すまで長く畑にいた植物がその間に自らの土壌環境を整えて、最終的に植物の目的である子孫を残すという状態を作り出す。その種の前の段階で、相当なエネルギーを持った植物と化していることにならないか?それを食すことで人のカラダの中の状態を正常に戻していく、という流れを想像するのである。

 僕たちの野菜は、野菜セットをご家庭に配達してそのご家庭の人のカラダに関わるという意味で、丸ごと1年を配達という感覚である。多めに作付けなければ毎週や2週に一度の配達を賄えないので、ファーマーズマーケットに余剰野菜を出荷して宣伝するという方法も取っている。十年二十年三十年という長い間に渡って野菜を買い続けてくれている方々も少なくないので、信頼関係も大事だ。就農したいと考えている方など、ただ単に無農薬であればいいということではなくて、カラダの流れを想像してみてもいいと思う。

2023年2月3日


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