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「家庭での食習慣はアイディアの宝庫 その2」



 先日、朝の味噌汁に利用してきた自家製味噌の在庫が底をついた。30年以上前の1991年頃から続けてきた味噌の仕込みであるが、コロナ禍もあって1昨年、去年と2年も味噌の仕込みを中止した結果、今まさに「味噌がない」という初めてのことに相成ったわけである。

 味噌なんて買えばいいじゃない?そう思われるだろうけれど、味噌を買った記憶というものがこの30年もの間なかったのである。はて、どこの味噌を使おうかしらん?空白の頭を連れ合いと二つ並べても、すっと思い浮かばない。しばらくして、味噌の仕込みを先日3年ぶりに行ったことを思い出し、そうか大豆をいつも頼んでいる大潟村の農場のオンラインショップにも味噌があったっけなぁ、と行き着いた。今はその味噌を使った味噌汁を毎朝、食している。

 この30年の味噌の仕込みは、ほぼほぼ大潟村の無農薬大豆を使ってきた。糀は、毎回頼んでいる糀屋さんにお米を持ち込んでたてていただいている。今年は、2月があまりに忙しすぎたので、味噌の仕込みも大豆10sと少なめにした。一日水に浸けた大豆を、外で臨時に作った竈門の大釜で茹でるのだ。大釜は、ずっと前の代からうちにあったもので、15sほどまで一度に茹でることができる。大豆がよく煮えたら、薪を止めて火を落として1時間ほどさらに蒸らす。

 たてていただいた糀10sを岩塩5sとよく混ぜるが、これを塩切りと呼んでいる。茹でた大豆が冷めてきたら、水を切って、大豆を潰す作業に入る。30年ほど前には、石臼と杵で潰していたが、子供たちの中に、味噌汁を食べた時に大豆の粒が大きく残ることを嫌う者がいたので、途中からミンサーで潰すようになった。ミンサーを回しながら大豆を投入口に入れていくのだが、これには子供たちの手が大いに役立ったものだ。横浜に住んでいる三女が、味噌仕込みやるの?いいなぁ〜と言っていたが、そのようなミンサーを使ったり大豆を茹でたりなどの子供の頃の非日常を楽しみにしていた者もいるのである。

 今年は、長男も寮に入ってしまったし、四女まで都会に出てしまったので、次女だけが家にいる。日曜日は仕事が入ったとかで、今年は誰も助けてくれそうもないと思っていた。ところが、金曜日になって雨の予報に変化が出てきて、日曜日に外で茹でることができそうもないことが判明した。急遽、土曜日に味噌仕込みを行うことになり、慌てて大豆を水に浸けた。しかも、土曜日の14時半からは長男のサッカーの練習試合を見に行くことになっていたので、それまでに大方の作業を終えなければいけない、という忙しなさである。幸い、土曜日の仕事は休みである次女が、いろいろと手伝ってくれて、何とか間に合ったというわけだ。

 自家製味噌を使った味噌汁を食すということだけでなく、その味噌の仕込みも含めて僕たちは食習慣だと考えている。茹でた大豆をつまみ食いする美味しさや、薪を焚べる匂い、潰した大豆と塩切りした糀で味噌団子を作って瓶に投げ入れる感触、そのようなものを子供たちの記憶に刻み込んできた。それらが直接的に子供たちの人生に影響することは少ないかもしれないが、いつか道標あるいは宝物の一つになるのかどうなのか?

2023年3月3日


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