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「清濁併せ呑む、とはどういうことか? その4」
これを書こうとしたら、納屋の戸が開いて、連れ合いが「今、カラスがまた小鳥を襲ったようで、突付いていた」と。さらに「私が横を通り過ぎようとしたら、小鳥をくわえて逃げようとするんだけど、重くて飛べないみたい」と。カラスに向かって「なにもしないわよ」とつぶやいて戻ってきたそうな。うちではよくあることである。
3月には、菜の花畑の収穫が終わって草が伸び放題になっていた畝で、多分ヘビが穴を開けたと思われるものがあった。以前には、ヘビとカラスの壮絶な戦いがあって、ビデオを撮ってYou Tubeにアップしたこともある。鶏を飼っていた頃には、ヘビが白昼堂々と、生卵を飲み込んで、卵の形のままに蛇の胴体が膨らみ、コンテナの上で暫くの間、過ごしていたこともあった。弱肉強食の世界は、普通に自然界では起きていることだ。自然界では、あっけらかんとそのようなことが進行していく。人間世界だけではないかな?喜怒哀楽にのたうち回って、できれば働かないで生きながらえよう、と画策しているのは。
畑では、春の乾燥と暖かさで、野菜の仕事は進むこと進むこと。世間様の野菜が少ないようで、出荷も忙しいので、どれだけ働いても追いつかない。若い頃のような効率は望むべくもなく、できることしかできないのだが、夜の配達が終わって、この頃は21時半ぐらいが夕飯にありつく時間だ。ドタバタで時間を濁した仕事を片付けたあとに、清なる酒を頂く。何度か書いた記憶があるけれど、東広島の賀茂泉という純米酒を30年以上も飲み続けている。これだけは贅沢をさせていただいているのだ。
去年は、一日1合と決めて、たまにプラスアルファぐらいの酒量とした。今年に入って、延々と仕事が忙しいので、一日1合半くらいに増えている。カラダの調子はいい。ただ、先日けったいな夢を見たせいなのかわからないが、歯槽膿漏の歯茎がまた痛みだした。この頃は、変な夢ばかりをずっと見ているようなものだが、先日の夢は「収容所で無差別に殺される前までの夢だった」ので書き留めておいた。怖くて目が覚めて、歯を噛み締めていたのかどうかさえ覚えていない。起きてすぐに「これは過去にあったこのなのか?過去生に経験済みのことなのか?」と考え、さらに巡らせて「息子がサッカーで戦っているのはその鎮魂のためなの?」とか、考えたこともないことが溢れ出てきたのだった。
土佐の山内容堂のように、酒の飲み過ぎで歯槽膿漏が悪化したのかもしれないし、収容所の夢で怖くて歯茎を噛み締めすぎてしまったのか?酒は山内容堂のようには飲んでいないはずだがね、と自分自身に弁解してみたり。去年、歯茎が腫れたので、歯医者に行ったら、歯槽膿漏の悪化で、歯茎の土台の問題だからと就寝中のマウスピースを毎日はめて寝ている。それでも久しぶりに痛んだわけである。イケないのが若い頃と違って、すぐに死期が早まることを考えるようになった。考えたって、毎日忙しいことも変わらないし、サッカーもギターも野菜と同じように真剣に考えてしまうし、どうにもならないのだけれど…。人間がややこしい、と思うのは僕だけであって、僕がややこしいだけならいいね。
2023年4月21日