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「一日にほんの少しの上積みを その4」

 経験したことのないような夏、を体感しているのかもしれない。そのように誰もが思っているのかもしれない。エアコンの普及した今、工場だけでなく各家庭からも企業からも、排気熱は確実に昔よりも排出されているだろう。それが地球規模で起きているならば、このような夏は必然なのかもしれない。だが、しかし、僕もまた、エアコンなしではこの夏を乗り切れそうもないし、野菜用の低温貯蔵庫だって20年以上も使用している。あとは節電などのバランス感覚で時間を稼ぐしかないのかな?

 疲労した左腕は、ほぼ回復し、草取りも再開している。ようやくオクラの草取りも終わったところで、同時にオクラの収穫期へと突入した。雨がないので、草の根はカラカラに乾いた畑の土に強く張っている。そこで、井戸水散水をして、オクラへの水を供給し、同時に草の根をすっと抜けるようにした。一日そのような下準備をすれば、草取りはあっという間に終わる。肝心なのは、草取りを敢行するという強いエネルギーを発揮する時間を、確保することだ。その時間の確保が容易ではないのだが、一日に少しだけ時間を確保できれば、上積みは達成できる。一つ達成したならば、一つの満足を積み上げることができるので、心も平穏だね。

 最近の僕の役割分担では、胡瓜やナス、シシトウ、ピーマン、トマト系の収穫を一気に片付ける日が多かったので、その収穫の合間に自家用スイカで水分を補給して乗り切っていた。そのスイカももうすぐ底をつく。こういう時のために、マクワウリも植えておくべきだった、とも思う。ここへきて、オクラの収穫も始まった。

 オクラの畝では実の収穫以外にも、葉の裏側に産み付けられた虫の卵を廃棄する作業や、オクラの樹勢調節(視野の確保、風通しの良さを確保)するための下葉を欠く作業、カメムシを潰す作業などがある。それらの作業をしないと、オクラを長期に渡って気持ちよく収穫できないのだ。だから時間がかかる。そのためにはエネルギーが必要で、地這いキュウリの収穫をしてからではそのエネルギーが枯れてしまってオクラに集中できない。結果として、オクラを栽培するには、覚悟が必要である。どんな作物にも同じことは言えるだろうけれど、この夏のクソ暑い中で、毎日晩秋までそれをやり抜くには強い意志が必要なのだ。そして、当然のように夏の休みは取れない、という覚悟も。

 30年以上も農の世界にどっぷりと浸かっているのに、未だに来年のことなど考える余裕もない。今年のあるいは今日明日の収穫で手一杯な夏だ。収穫物が山程あるということは、それだけのものを仕分けしなければいけないことになる。仕分けする納屋には一日中ドライ運転で27〜28度に設定されたエアコンが回りっぱなしだ。出荷するには、防曇性フィルムや出荷シールも大量に必要で、それらのゴミを排出している側であることが明確だ。エコという響きの良さそうな言葉には、加害者であり被害者であるという両面を理解することが必須だ。少しでも「マシ」なやり方がどこにあるのか、を知るために、自然界とか天然成分の循環を感じることは意味があるだろう。バランスとはそういうこと。

2023年7月28日


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