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「鎮魂と習性 その3」

 東京へ葬儀に向かう。その事自体が久しぶりのこと。第一に、まず電車の乗り方を次女に教わった。日常では、電車を使う習慣がない。すべて自動車移動の田舎の日常である。子どもたちが小さかった頃、電車の乗り方を教えるために切符を買って乗った、のは二十年くらい前であろうか?今はスマートフォンの時代で切符を買わなくてもよいらしい、と次女に聞き、よしiPhoneで完結してやろう、と徹底的にやってしまうのが悪い癖でもある。SuicaとTOICAの2種類が地域ごとにあり、Suicaに1万円チャージしてしまってから、Suicaでは東海道新幹線の切符が買えないことを知る有様だ。結局、スマートEXというアプリで新幹線の切符を買えば、モバイルSuicaだけで往復できた。確かにスマートかもしれないが、次にいつ電車に乗る機会があることだろう?その頃にはまた忘れているだろうし、システムも変わっているかも?

 駅のプラットフォームに立つ景色もまた新鮮である。若い頃、電車に乗れば、人や地域などの観察が好きだったことを思い出す。新幹線に乗ってもその習性は変わらない。マスクをしている人が極端に少ない。僕の座った席のすぐ隣は空席だったが、一つおいて窓側に女性が座っていた。その女性が、途中から咳をしだす。しばらくして、マスクを掛けた。よく考えれば、たった3〜4年前までは、マスクなんてほとんどの人がしていないのが常だった。

 都内の電車でも、マスクをしている人は数えられるほど少なかった。田舎はまだマスクをしている人が多いのである。マスクをしている僕は、これならどんなウィルスにも簡単に感染するよ、と。免疫力と体力があればマスクはしなくていいわけだ、なんて思いながらも人々の観察をする。これまたほとんどの人が、スマートフォンを見るために下を向いている。このわけのわからない習性も、今後何十年と続くのだろうか?昔は本を読んでいる人が多かったし、僕もその一人だった。

 懐かしい親類の方々は、どういうわけかそんなに変わっていなかった。葬儀自体のことは書かないが、葬儀のあとの会食も終えて、Mおじさんのうちへ皆でお骨を収めに行った。45年前から10年ほどの間に何度かお邪魔した家が、時を経てそのまま佇んでいた。おばさんたちを残して、僕たちはさらにTおじさんの家まで車で連れて行ってもらった。こちらも同様に東京時代に何度もお世話になった懐かしい場所である。いとこたちも含めてすべてが懐かしいのだけど、家は建て替えられてもう20年になるという。

 そこでも、またごちそうになったわけだけど、話の内容がほとんど田舎の人である。畑の話や鮎釣りの話ばかりである。こういう人たちの中で育ったから、僕もこのような人間になったのかもしれない、と腑に落ちてはいけないかな?Mおじさんは会話に参加しているわけではないけれど、なんらそこに居てもおかしくないし、湿った空気すらないのである。ただただ、僕にとっては、その場を用意してくれたのは紛れもなくMおじさんであり、僕のご無沙汰の非礼を、笑って許してくれていると。いとこたちの伴侶もまた、こういった方々の習性の結果で素晴らしいのだな、とまたMおじさんの顔を浮かべるのだ。

2023年8月25日





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