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「何年後をイメージ? その2」

 突然に寒くなった。寒い、というのは今までに比べて、ということだ。つい二週間前まで33度の最高気温と25度の最低気温という暑さに辟易していたのに、11月中下旬のような風が吹き荒れ、一気に最低気温も16度程度まで下がったのだ。2ヶ月では効かないくらいの季節の揺れ幅である。

 ちょうどその寒さが来たばかりの火曜日の夜、おふくろがまた倒れた。5年前に脳梗塞をやって、3年前に脳卒中てんかんというような症状で倒れた。今回も、それと同じ発作のようなものだったが、救急車で運ばれたと聞いた時には、もう今回はだめなのか?という危惧が頭をよぎった。病院に運ばれて2時間たっても治療室から出てこないというので、病院に向かう車の中ですでに他界している親父に「もう少し生きさせてやってくれよ」と頼んでいた。病院に着くと、すでに兄貴がお医者さんの説明を受けているところで、その横でおふくろは朦朧とした状態で車椅子に座っていた。よかった、生きている。結果、次の朝には、正気を取り戻していたらしい。面会は限られているが、もう数日で退院だろう。

 5年前の脳梗塞発症以来、おふくろは左目の視野が狭くなって、車の運転をやめた。しかし、身の回りのことや炊事洗濯などすべて一人でこなしている。僕の兄貴が一緒に住んでいるので、日々のケアなど目配せしてくれている。脳梗塞由来であろう今回の発作のように、症状が出た時だけ驚くことになるが、それ以外は元気に明るく日々を送っている。2〜3週間に一度くらいは、僕たちのためにカレーを作ってくれる。その時には僕がカレーを取りに行くことになるので、おふくろが僕に会う口実を作ってくれているようなものだ。でも、このような発作が起きると、もう少し会いにいかなくちゃ、と考えさせられる。

 病気や死は、突然にやってくるようなものだから、60歳を超えた今では、何年後をイメージすることは無意味に思える時もある。気候ですら、定期便のようには来ない時代になってきたのである。それでも、僕たちは、日の長さが大きく影響するタマネギの種を適期に播き、今までの季節と同じように大根や人参の種を播くのである。気候が、おふくろの発作のように、たまにおかしなことになるくらいであればまだいいのだが、どうも気候の極端さは年々酷くなっているように思えてしまう。例えば気温が上がるとか下がるなどのような一定の割合で変化するのであれば、予定も立てやすくなるだろう。 暑ければバナナを植える、というように。しかし、実際には、極端な暑さと突然の寒さが入り組んでいるのだ。簡単ではない。

 ところで、トラクターの作業機であるロータリーが壊れたことで、僕たちの畑へのやり方にも変化の兆しがある。まだ手元にないけれど、中古のロータリーをオークションで落札した。新品の6分の1の価格である。それと同時に、僕の兄貴に手伝ってもらいながら壊れたロータリーを修繕しようとしている。パーツを調べて調達し、壊れた箇所を掃除して修復するつもりだ。何年後かにまた壊れた時を想定しながら、予備を持っておく、というわけだ。いつまで生きられるかわからないのに、数年後をイメージする愚かさよ。

2023年10月6日


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