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「秋は佳境に その4」

 11月になって気温二十度を下回らない日があるとは、奇妙にもほどがある。これはもう地球のくしゃみの一貫だと考えて、季節の中の「季節外れ」を楽しむほかはない。テレビのドキュメンタリー番組でやっていたヒマラヤ山脈の海底からの隆起のように、5000万年かけて地球の大陸変動が行われていたと思えば、この程度の季節外れは人間の生きられる範疇に入るであろう。などと、発想を変えて楽しまないと、なかなかに理解に苦しむことになるからね。

 それでも来週は11月らしくなる予報が出ている。10日後には極早生玉ねぎの植え付けを始める予定だから、季節通りの少し寒い中を植え付けることになるかな?あまり早く植え付けると、暖冬予報下では玉ねぎのトウ立ちが発生しやすくなる。去年、植え付けを遅らせた玉ねぎは、この春の収穫でトウ立ち玉ねぎの数をほぼ1%以下に抑制できた。玉ねぎの場合には日長に従順であることを押さえた上で、少し変化を加えて気候変動に対応していくのが吉なのだろう。

 畑では、相変わらずに野菜たちの声があちこちで響き渡るくらいに賑やかだと、僕には思える日々だ。暖かいのだから野菜だって嬉しいだろうし、虫たち草たちも嬉しいだろう。大根の畝では、雨が降って草の芽がたくさん出た。大根はたくさん種を播いたので、土寄せも少しずつ少しずつ鍬を使ってやっていく。この作業は腰に来るけれど、とても味わいの深い作業で大好きだ。

 鍬を使うことで、土中に空気が入り、草の芽を削ったり埋め込んだりして減らし、土が大根の根元に被さることで追肥効果もあるのだ。大根の種を播いたところに、連れ合いが堆肥を畝の上に置いていく。堆肥は10日ほどで土の上で土と馴染んでいく。つまり、腐熟し始めたところで土寄せをすることになるので、追肥効果が生まれるのだ。この作業の味わいは、硬直した有機農家でなくてよかった、と思い出ださせてくれる。一つの農法を声高に尊ぶのもいいけれど、農薬や化学肥料を使わないのであれば柔軟にその都度自分たちのやり方にあった方法を選ぶ、というスタイルでよかったと思うのだ。不耕起栽培のような耕さないことに固執してしまうと、大根の土寄せの喜びは得られないことになる。作業をして幸せを感じられるのは、きっと不正解ではないだろう。

 僕たちのところの中でも、僕のやり方と連れ合いのやり方では微妙に作業が違ってくる。それは作業して気持ちの良い部分が微妙に違うからである。だから、植え付け作業をする時や機械を使う時にも、必ずと言っていいほど連れ合いに意見を聞くのだ。「春菊はどこに植え付けるのがいい?」とか「さつまいもを今日はどれだけ堀りとるか?」などのように。個人事業主の労働環境の良い部分であるかもしれないね。大きな会社でも、上下関係なしに自分のやり方にあった気持ちよさを追求できるのであればいいだろうと思う。

 酷い暑さや寒さの中と違い、秋は作業に味わいを感じることができる。もうすぐ冬が来る。冬には樹を切るなど、冬の楽しみもある。冬支度は忙しい。

2023年11月10日


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