オンラインショップオンラインショップ。無農薬野菜の産地直送です。玉葱をはじめとして、旬の野菜や自然卵などをセットにしてお届けしています。


「週刊てーて」ひらく農園から、バックナンバー 週刊てーてのバックナンバーと、サイト内検索が行えます。


ヒメパセリさんの詩集 ヒメパセリさんの詩集


サイトスさんの野菜を使った「レシピ集」サイトスさんの野菜を使った「レシピ集」です。野菜中心のメニューを、簡単な方法で料理できるやり方を提案します。


「週刊てーて」ひらく農園から、語りと映像 語りと映像。視覚障害のある方でも畑の状況を聞くことができます。また、畑の様子をビデオで見ることもできます。


草子の演奏は草子ドットネットへお入りください。草子ドットネット。mp3やビデオで、無料の音楽を配信しているグループ「草子」のサイトです。


このサイトについてひらく農園の紹介です。


リンク集リンク集です。

最新版の「週刊てーて」はこちらからどうぞ。

★ 「週刊てーて」+αをブログでどうぞ。 ☆ ひらく農園の野菜を入手できるお店

週刊てーて ひらく農園から


「どこから来たかを永遠に」



 去年の夏、僕のおふくろの弟の一人であるM叔父さんが亡くなった頃、表題の曲を作り始めた。直接的にM叔父さんのことを曲の詩に書いたりはしないけれど、自分の死んだ時や年老いた時のことも思い浮かべながら、曲作りは少しずつ進行していった。当初は、アコースティックギターでの弾き語りかなぁ、という感じだった。同時に、歌が専門外であることも絶えず心の何処かにマイナス要素として抱えていたことも事実だ。

 「どこから来たかを永遠に」

とめどなく 流れゆく 雲の色を確かめる術もなく日が暮れて 月がお腹をすかしてる
夕立を待っていても 来ない夏になっちまった 悲しみを癒すには しとしと降る雨よ続け


食べたらいいさ 目の前に広がる大地からの
食べたらいいさ 恵みを
どこからきたかを永遠に どこからきたかを永遠に どこへ行こうと君と僕


とめどなく 重ねゆく 時の雫を飲み干せば にべもなく歳は暮れて 箸を並べて待っている
雷は畏れられて 丁重に祭り上げてきたが 雨がやんだら見守るだけの 昨日と同じ朝が来る


食べたらいいさ 目の前に広がる 海からの
食べたらいいさ 恵みを
どこからきたかを永遠に どこからきたかを永遠に どこへ行こうと君と僕


 年が明けて、今度はおふくろの兄に当たるS伯父さんが亡くなった。ギターだけの演奏でこの曲を録音してきたけれど、1月の終わり頃になってようやく納得のいくものを録音できた。ソフトウェアのドラムスをバックに、フルアコギターで即興演奏したのだが、あまりに長く9分を超えるものになった。何度も何度も聴き返してみた。独りよがりでもなんでもいいだろうと、これを映像付きで、ということに決めた。9分?そうか、S伯父さんは90歳を超えてまで生きたのだから、1分当たり10歳分だな、という新たな考えも浮かんだ。

 人の人生は長い。90年としても、その誕生の時には、多くの人が喜んだはずだ。そこから歳を重ねるということは、人から見ても自分から見ても冗長に感じられる時もあるかもしれない。どんな人にも、良い時もあれば良くない時もあるはずである。僕は、おじさんたちとお酒を酌み交わして、人の由来を常に意識させられてきた。僕の仕事である野菜の世話も、素材も含めて、どこから来たかの由来にこだわり続けるものである。そして、人は、悲しい時も嬉しい時も辛い時も、いつだって食べ続ける生き物である。

2024年2月9日


バックナンバーへ



★ ひらく農園の野菜の入手方法

☆ このページの最初に戻る