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「季節は人が創り出したもの? その3」



 時候はゴールデンウィークだ。GW、これぞ日本人の創り出した季節であろう。本来は、田植えのための兼業農家の休日だ。農家に生まれて、外に働きに出て、兼業農家として田植えするには、連休が必要だったというわけだ。しかし、それは発端としてはそうかもしれないけれど、今では年度が変わって最初の大きな連休として季節を演出しているように思える。

 僕たちは稲作をしていない。十数年ほど前までは自家用米として栽培していた。野菜の仕事が忙しくなったし、子どもたちにもお金がかかるし手もかかるので、田んぼは止めたのだ。田植えのための苗作り、田んぼの準備、苗取り、人手の確保をして、何人かで手植えする。それらをやるにはエネルギーと時間の確保が必要だ。さらに、田植えが終われば、手押し除草機を押して草とりにも入らなければいけない。それらのエネルギーは、どのようにしたら調達できるのだろう?と今は思う。今では、野菜の出荷だけでカラダはいっぱいいっぱいだ。

 田植えなんて、季節感の最たるもので、秋の稲刈りまで、稲穂の青だったり、実りの黄金色だったり、色彩の移ろいを眺めながら季節を感じることができるものだ。おまけに、稲刈の後には、もみ殻や藁という副産物たる有機物まで確保できたものである。それをやめたのだから強い理由があった。2006年に5番目の子供である長男が生まれた。その年には、大型の中古トラクターも購入している。その前には、玉ねぎ移植機なども導入していた。機械化というものは興味深いが、機械化を進めれば進めるほどに人と季節の間に機械が入り込んでしまうのである。機械を使うために、多くの仕組みを機械用に変えなければいけないのだ。

 季節というものは、本来は動植物の自然な振る舞いが醸し出すものである。それは地球や太陽や月との関係の中で醸し出される。ところが、人は利便性を求める。労働は、時間で切り売りされる。カレンダーは、毎年きっちりと人間の側が管理しているのだ。ゴールデンウィークは、労働に対する余暇時間のような扱いで、旅行も推奨されるくらいだ。もう、人は後戻りできないだろう。時給はどんどん上がり続け、季節は先細るばかりだろう。

 僕は、機械化を進めた過去があるが、今は機械を最低限しか使わない。田んぼをやったことは、大きな経験で、やるとやらないとでは憧れが残されたままかどうかの違いが生じる。人は立ち止まることも必要だ。それが本当に必要なことなのかを、自分に問いかけてよい。数学のような正解があること、それは実際にはほとんどないことではないか?常に間違ったことを選択してきたかもしれない。人は間違いだらけだ。間違いはしかし悪いことではない。間違いを間違いとして認識することは興味深い。人には、修正する能力が備わっているのだ。

 あまりに畑作業や出荷が取り込んでいて、ギターを弾かない日が度々出現する事態だ。そうなると配達の車で様々な音楽を聴く。そうしてまた頭がリフレッシュして、ギターの音色に包まれたい、という欲求が出てくる。ギターの素材である木材の音色を感じることは幸せの一つだ。僕とギターの間には機械が入りこまない。出てくる音がエレクトリックであっても、僕の指はギターに直接触れる。季節も道具も肌感覚がいいね。

2024年4月26日




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