オンラインショップオンラインショップ。無農薬野菜の産地直送です。玉葱をはじめとして、旬の野菜や自然卵などをセットにしてお届けしています。


「週刊てーて」ひらく農園から、バックナンバー 週刊てーてのバックナンバーと、サイト内検索が行えます。


ヒメパセリさんの詩集 ヒメパセリさんの詩集


サイトスさんの野菜を使った「レシピ集」サイトスさんの野菜を使った「レシピ集」です。野菜中心のメニューを、簡単な方法で料理できるやり方を提案します。


「週刊てーて」ひらく農園から、語りと映像 語りと映像。視覚障害のある方でも畑の状況を聞くことができます。また、畑の様子をビデオで見ることもできます。


草子の演奏は草子ドットネットへお入りください。草子ドットネット。mp3やビデオで、無料の音楽を配信しているグループ「草子」のサイトです。


このサイトについてひらく農園の紹介です。


リンク集リンク集です。

最新版の「週刊てーて」はこちらからどうぞ。

★ 「週刊てーて」+αをブログでどうぞ。 ☆ ひらく農園の野菜を入手できるお店

週刊てーて ひらく農園から


「走り続けていいのかな? その4」



 台風10号の奇怪ぶりには、まったくもって多くの人がお手上げだったと思う。うちの畑も散々な目にあっている。台風はやっぱり台風である。大型過ぎる台風が強調されたが、四方を高気圧で囲まれたような形で動きが取れずに、周りを遠方まで雨雲、もっと言えば線状降水帯の渦状発生ともいうべき集中豪雨が続いたのである。

 こちらでも一日の雨量が、169ミリ、160ミリ、140ミリと続いたのに、その後3日間も降り続けているわけだ。市内でも床下くらいの浸水はあったようだが、今回は主にうちの畑のある南部に雨が多かった印象だ。数日で550ミリという雨は、畑の野菜にとっては甚大な影響を及ぼすものである。

 茄子は、ニジュウヤホシテントウが7月にだらだらと長く産卵を続け、8月に入ってもまだ成虫が卵を産もうとしていた。この夏の異常な暑さを耐えるために、定期的に井戸水かん水をしたおかげで、収穫量も多くなってきたところである。そこへこの長雨的大雨である。茄子の樹にぶら下がった茄子の実が、まだ小さなうちに腐りが来ているものが多い。これを復活させるには、晴天の日が続くこと、その一点である。

 好調のピーマンもさっぱり元気がなくなった。モロヘイヤは、あまりの強雨に、モロヘイヤの樹を横倒しした。連れ合いがせっせと剪定して、3分の1くらいの背丈になりつつある。モロヘイヤも空芯菜も大葉も、雨が強いと葉自体がやられる。収穫もしにくい。オクラもようやく最盛期になりかけたところで、収穫物は半減した。今日はさらに少なかった。胡瓜はいっきに駄目になった。

 野菜が駄目になればなるほどに、僕たちはまた走る。だが、本当に走っているのはこのおかしな気候である。去年くらいから異常ぶりの加速度が増したと思ったら、今年はもう理解の度を超えるようになってきたのだ。報道などで台風の進路予想自体が迷走していることを、僕たち市民が理解できたのだが、それは、もう人間の想像力を超えた暴走が始まっていることを目撃し始めている、ということだろう。戦争なんてしている場合ではないだろうに。

 カーボン・ニュートラルという言葉が、今や先端企業の合言葉のように聞こえる。それはそれで結構だけど、単なる免罪符に過ぎないような気もする。お米がなくなれば、お米の買い占めに動くけれど、農業自体に自分自身を動かす人はなかなかいない。うちはもう稲作はしていないが、田んぼがたくさんあるおかげで豪雨被害から免れている地域はかなり多いはずだ。田んぼがあるということは、水路が整っている、ということにもつながり、当然ながら田んぼが引き受けてくれる莫大な貯水量の恩恵は素晴らしいものがある。

 いろいろな分野でできることは限られている。だからこそ、走り続ける必要があるのかもしれない。自分にできることをやりきる、それを広げるのがいいのだろう。会社でできることは会社でやればいい。自分にできることなんてほんの少しだ。昨日も秋冬のキャベツ類や葉ものの種播きをしたが、お客さんの存在が後押しをしてくれる。

2024年9月2日



バックナンバーへ



★ ひらく農園の野菜の入手方法

☆ このページの最初に戻る