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「生命の中の人間の日常 その2」



 僕達は特別な時間を過ごしているのかもしれない。冬が冬らしくなく、春が春らしくないような気候の連続は、地球の単なるくしゃみであるとは考えにくいのがこの数年の状況だ。この冬から春にかけての時期を見ても、一概なことは言えない、暖冬であるとか、この冬は寒い、というような一言では表現し辛いのだ。

 夏の暑さを鑑みても、沸騰化しているとの表現が大袈裟でないくらいに感じる。それはつまり、一年を通して暑いということかもしれない。北極の氷が溶け出していることが関係しているのか、していないのかはよく理解できないのだが、溶けた水分の増加分だけ蒸気となって雪は多くなりそうなのは想像できるだろうか?寒気が南下して太陽が遮られると、その日差しを遮るわけで、結果的に強力な寒さ或いは暑さだけが存在するみたいなことになっているのか?

 秋からこの冬、そして春になっても野菜が高い、と報じられている。野菜は工業製品ではないことぐらいは誰でも知っていそうだけれど、工業製品でないということは気候や生命の連鎖の産物であるということで、このような気候で今まで通りに野菜を育てることは厳しくなっていくのかもしれない。工業製品に限りなく近いようなレタス工場のような野菜は、その影響を受けにくいのだろうか?できれば気候や大地の影響を受けたものを、僕達は食したいと思う。僕達の遺伝子には、そのことが存在しているのは明白だろう。

 野菜が高いのは、大いに気候の極端化の影響を受けているためで、今までの感覚で種を播いて野菜を育てていると、今後も同じようなことが続きそうである。気候の影響の他に、世の中の物価高も背景にあるだろうが、ここでは言及しない。

 農家というのは、季節あるいは暦に合わせて種を播くものである。大抵は自分自身の経験に照らし合わせ、その年の気候に合わせて種を播くのだ。暦に合わせて仕事をすることが、農家の日常だと言っていい。日長を考慮して種を播く玉葱は、播種時期が厳守される。寒い冬であったとしても、うちの畑では先週から極早生の玉葱を例年より少し遅れて収穫し始めている。暖かい冬であるならば、その分だけ生育は早くなる事が多いけれど、花芽分化したトウ立ちも多くなるだろう。今年はまだトウ立ち玉葱を、うちの畑では見つけていない。日長に影響されるものに関しては、この気候変動の影響を避けられるものだということか?

 気温の積算温度で花芽形成するアブラナ科の特性を活かした野菜は、日本人には馴染みが深い。2月頃に暖かいというか暑いくらいの日が続くと、野菜は一気に花芽形成が進み、トウ立ちが早くなり出荷する野菜が激減する。急に暖かくなったからと農家が慌てて種を播くと、今度はまた寒い日がやってくる。種を播いたものは発芽しないか、発芽しても僅かになるし、すぐにまたトウ立ちする。こうして農家は野菜をコンスタントに出荷することができなくなるのだ。寒ければ温度が低くて野菜の成長は止まってしまう。急激な変化というものが、人の日常にも、気候の中に生きる植物たちにとっても生きづらくなる要因だ。暦こそ日常の象徴であるけれど、その暦を修正していく必要があるのだろうか?

2025年3月24日



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