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1998年頃のとーと畑 奥には今はなきセメント工場も写っている。その手前にはアカシアの樹があった
2002年3月のアカシア

「生命の中の人間の日常 その9」

 この春、四女は21歳になり、三女は25歳になり、長女は29歳になった。パテシエをしている三女は、母の日のための大量の注文をこなしたあと、四女を横浜の部屋に招いてDVD鑑賞会をやったらしい。その三女が昨日、長女の部屋に遊びに行き、長女の手料理と蜂蜜の試食会、および三女のケーキでお茶会をしたという。子どもたち同士が仲良くやってくれることというのは、親としてこんな嬉しいことはないくらいだ。

 昨朝、たまたま部屋で未整理の写真を見つけた。1993年から2001年の間のもので、当時はアナログのカメラで撮っていた。ネガフィルムと現像された写真の組み合わせが10袋くらいである。2000年生まれの三女が一歳までのもので、四女が生まれるまでには3年を待たなければいけない。この冬に26歳になった次女が赤ちゃんだった頃の写真もあったり、長女だけが親と写っているものもたくさんあった。当然ながら僕も若いが連れ合いは更に若くて30歳前後の時期である。その連れ合いの年齢の頃に、ぐっと近づいた子どもたちである。

 昨日の長女の手料理の写真がLINEで送られてきた。焼きそばに人参やキャベツが入っているのがわかったが、それは連れ合いの料理と同じような感じだった。親子というものはそういうものね?自分たちが食べて育った料理の記憶は、死ぬまでこびり付いていくのだろう。アカシアの蜂蜜などが写った写真は、iPhoneで撮ったもので、部屋の雰囲気も実に今風である。

 そこでLINEにこちらから送ったものは、見つかったアナログ写真をiPhoneで撮ったもの。20世紀と21世紀の境目のアナログ写真は、色合いも背景も服も実に年代を感じさせる。撮られる側にも、撮る側にも、インスタ映えなどと言われる良い写真を撮りますよ、という気配すらない。日常の記憶だけ、という感じだ。

 今思えば、いや今もかもしれないが、僕も連れ合いも「映え」にあまり興味がない。僕に関して言えば、日常の雑多に興味があるくらいだ。今の時代の人は、日常を隠したがる、のだろう。人の人工的な取り繕い方が好きな人、が現代は多くの割合を占めているのだろう。また、美しさの尺度が、度を超えて違いすぎるのかもしれない。これは、僕の考えではテレビあるいは映像の影響ではないか?と思っている。

 極端な例では雑草の扱いがある。雑草が生えていると外観が悪い、と考える人がほとんどではないだろうか?いや、雑草なんて草はない。一つ一つに植物としての種類があり、意味があって生えているに違いない。僕が草を刈る理由は、歩きにくい、ということと、虫に人間が刺されることを防止するためである。野菜のためといえば、草が繁茂して日陰になってしまうことを防ぐ、という目的がある。そう、日常の生活が草の生えている場所にいる時間が長く、そのことをよしとするのだ。また、先の子どもたちの写真に映る笹竹や草や樹木、それらの中で彼らは育ってきた。今は枯れてしまってないけれど、アカシアの樹も何本もあった。アカシアの蜂蜜は一般的だが、子どもたちはアカシアの黄色い花を見て育った。蜂蜜を食べる時、その蜜の原風景を想像できるかどうか?それが日常の鍵になる。

2025年5月19日



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