








★ 「週刊てーて」+αをブログでどうぞ。 ☆ ひらく農園の野菜を入手できるお店
6月。狂っている。時間の速度が、である。狂っているのは気候も、である。5月の終わりになっても肌寒い夕方や朝を何度も経験したのは、僕たちだけではないだろう。その気候のせいなのか何なのか、植物や虫たちもなんだかおかしい。虫が少ないようにも思えるし、蟻などは異常発生しているようにも思う。家の野菜はどういうわけかよく収穫できていて、世間の野菜は少ないようにも見えるので、とにかく出荷が忙しい。
65歳になった。この年齢も狂っているとしか思えないのだが、そのように思うのは僕自身が狂っているからだろう。誕生日の一日も、結局夜中まで働いてしまった。朝から収穫して出荷、その足でサッカーの試合観戦に行ったが、長男に出番は回ってこなかった。試合後、すぐに会場をあとにして、病院にお見舞いに行った。すぐに家に戻って味噌汁を食べ、草刈りをした。夕暮れ、お腹が空いたので、自家製パンをかじりながら、ズッキーニを焼いた。玉ねぎのオイル漬けとの相性が相変わらずに素晴らしい。そして、それから明日の朝イチ出荷の仕分け作業だ。途中、夕飯を食べ、一杯やってから、また仕分け作業であった。
出荷が忙しすぎるので、仕事が遅れに遅れている。畑を見れば、やることが多すぎて気が滅入るほどだけど、雨の日が多くて作業に取り掛かることができないものも多い。朝の収穫の前に、できればギターを一時間ほどは弾きたいのだが、この頃は15分くらいしか時間がとれない。それでも弾かないよりは断然良い気分であることも確かだ。
よく働くことができて、うちの野菜もおいしく食べることができるのだから、ある意味では奇跡だ。ほとんど連れ合いのおかげであることも事実で、せいぜい長男の試合に二人で出掛けることぐらいしかできないけれど…。世間の65歳の方々で、余裕を持って悠々自適?の日々を送られている方は、僕とは生まれた惑星が違うのだろう。
今日はようやく晴れてくれて、梅の収穫の時間を数十分だけ確保できた。数日前よりも実がぐんと大きくなっていて、雨を避けて待っていた甲斐があったが、とても採り切れる量ではなかった。10日ほど前の南高梅も豊作の部類だったが、今回の鶯宿梅(おうしゅくばい)はさらに豊作で、この野菜の忙しい時期には悲鳴としか言いようがない。
畑では、種取り用の小麦が収穫期である。去年の暮に、30年ぶりくらいに種を播いてみたが、この時期の収穫では面積拡大するのは無理だとわかった。というか、20年くらい前には田んぼもやっていて、この時期の田植えは野菜が忙しすぎて無理、ということで田んぼを辞めてしまったことを思い出した。この時期は、玉ねぎの収穫もあるのである。実際、今週は綱渡りのように、雨の合間を縫って、貯蔵玉ねぎの収穫も行った。
ズッキーニは僕が食べて美味しいと思うだけでなく、ファーマーズマーケットでも狂ったようによく売れてくれる。毎朝のズッキーニと南瓜の交配作業、ズッキーニの収穫で2時間近くを費やしている。その甲斐があるのはいいけれど、胡瓜の草取りもしたいし、遅れに遅れているオクラの種播きだってやりたいのだよ。狂った65歳だよ。
2025年6月1日
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| 4/27の小麦の様子 |