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「狂った夏 2025 その5」

 狂った夏は続く。台風は何度も発生して、近海までやってくるが近づけないで逸れていく。金曜日には、台風の影響もあったのだろうが、異常な暑さが夕方まで続き、湿度も高く、モヤっとした空気が気味悪いくらいだった。配達の帰りに、突如として土砂降りの雨が雷とともにやってきた。30分ほどで16ミリ強の雨量。それから2日間は、井戸水を出す必要がなかった。雨とは、なんと偉大なのだろう。雨の直前まで29.5度の気温があったが、1時間後には26度まで下がった。しかし不思議なことに、朝までそれ以下の気温には下がらなかった。

 その前日、義母が亡くなった。連れ合いの母親である。これには驚いた。60代、70代に2度ほど手術経験のあったお義母さんだが、ずっと元気で食欲も旺盛な人だった。今年の3月頃から、食欲もあるのだけれど腸の調子が良くなかったようだ。7月中旬に入院したが、低血糖で栄養を摂れないような感じだったのだろうか?亡くなる2日前には「よく眠れる」と言っていたようだったが、それっきり意識が弱くなっていったようだ。「苦しまないで安らかに逝ったから、きっと寿命だったんだと思う」と連れ合いは話した。

 連れ合いから家族LINEに「ばーば、亡くなりました」と連絡があった時には、納屋で仕分け作業をしていた。思わず泣いてしまった。あまりに突然過ぎて。結婚してから、連れ合いは1週間か2週間に一度、必ず実家に野菜を持って話に行っていた。20kmほどの距離だが、この頃は、実家でお義父さんとお義母さんの足のマッサージを行うのが常だった。また、連れ合いがよく人に話す「私が農業に興味を持ったのは、お母さんが子供の頃から家庭菜園をしていたのを見ていたからだ」ということもあって、連れ合いとお義母さんとの関係を嬉しく僕も見ていた。

 話が若干逸れるが、僕がファーマーズマーケットに納品する時、いろいろな世代の母親と子どもが一緒に買物をしている姿を通りがかりに見る。僕は、その光景が好きなのだ。どんな親子でも、一緒に買い物をできるっていいな、と思う。連れ合いは、この頃はお正月などたまにしかお義母さんと買い物には行っていなかったと思うけれど、少なくとも実家に出向いて話をしていたこと、それは僕にとって嬉しいことなのだ。

 そのお義母さんが亡くなって、これからお通夜とお葬式もある。去年は、僕のおふくろが他界した。今日は、一足早く、長女が忌引と連動して帰省した。明日には、他の3人も帰って来る。辛いけれど、人が亡くなると、何かのきっかけを置いていってくれる。残されたものの未来に関係する何かが繋がっていく、そこが人の世の素晴らしいことの一つなのかもしれない。

 この狂った夏は、しかし、同じように何かのきっかけを作ってくれているに違いない。井戸水システムの再構築が、日照りの夏を乗り越えるきっかけを作ったように…。そして、7月には、僕の歯の上半分がほぼ入れ歯に変わった。12本の歯が並んだ義歯を、残った歯で支えるような形だ。正直、狂っている、ただの年寄だ、と感じた。しかし、その入れ歯に慣れてくると、まだまだ生きるよ、という感じも湧き出てくるのである。

2025年8月3日



バジルの花の蜜を吸う蜂
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