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「春へ 2026 その2」



 親父の命日である。そのことを僕の兄貴にメッセージで伝えたら、「そう、毎年国民が祝ってくれる」と返してきた。ああ、天皇誕生日でもあったな、と。もう親父が他界して二十五年か、と引き算をしてから、ああ、そうか、三女がまだ一歳になっていなかったっけ、と思い出す。その三女が、3月、二五歳のうちに結婚する。相手の親御さんに週末、ご挨拶してきた。

 週末に夫婦で出掛ける、ということは、つまりその前の日までに、いろいろと片付けておくべきことのために、毎度毎度多忙になる。サッカーの試合がホームで行われる場合には、出荷しながら観戦、というスタイルをとることができるし、それほどの長時間の留守になるわけではない。今回のように、横浜まで出掛けるとなると、一日時間を空けることになる。そしてまた、日帰りで家に戻った翌日は、結局一日出荷になることが多い。つまり、出掛ける前の日と次の日は、出荷三昧になって、農作業はほぼできない状態となるのである。そこが難しい。

 横浜への新幹線で、僕はずっと自分の身体のマッサージをしていた。すでに疲労困憊だったのだ。ご挨拶の食事は、例によって会席料理であった。途中から、僕の左足がこむら返りで、足を伸ばしたりしていたのだが、幸いなことにテーブル席だったので、足を伸ばすことはできた。美味しいお酒で話が弾んだとしても、足はつったままであった。三女の相手のNくんのご両親は、とても気さくで、三女のことをすでにかわいがってくれているようだった。

 人って不思議な生き物だな、とも思った。自分の子供が結婚するとなると、いとも簡単に初対面でも打ち解けて話すことができるのだもの。これから親戚になるのだから当たり前といえばそうなのかもしれないが、それほどに子供というものは大きな存在なんだな、と改めて他人事のように関心したり…。しかも、お互いが親を二十五年以上もやっているわけだから、苦労してきたことがあるのは、当たり前に阿吽の呼吸であるところが面白い。全く環境も職業も違う世界で生きてきた人たちが、子ども同士のことで幸せになれるのだから、不思議なものだ。

 ご挨拶の食事の後、東京にいる四女も合流して、三女たちのアパートを見に行った。とてもとても久しぶりに、三女の作ったショートケーキを食べた。このケーキを食べさせたくてアパートに来てもらった、と三女は言っていたが、自分たちの好みの生活スタイルを取り揃えた部屋を見せたかったのだろう。この先を、頭を垂れて生活していってくれればそれでいい。

 今日は朝から気温15度もあってびっくりしたが、午後には23度まで上がった。2月としては、信じられない暑さである。雨も少し降り、水曜日からはまた雨だ。昨日は出荷三昧であったから、今日は朝から植え付け三昧の日とした。じゃがいもを植え、自家採種の大浦ごぼうの種を綺麗にして、畑に種を播いた。連れ合いは玉ねぎの植え付けをやり終えた。葉物類も畑に何種類か植え付けた。もう完全に農繁期と変わらない。子供が大きくなっても、結局バタバタと綱渡りのような日々である。それはそうだ。お天気さまは常に前に進むものなのだ。僕達は、ただただお天気さまに追随する生活スタイルなのだから。そこが面白いところでもある。その季節の合間を縫って、子供たちにも追随できるかな?

2026年2月23日



ご挨拶の食事会
ご挨拶の食事会
久しぶりの三女のショートケーキ
久しぶりの三女のショートケーキ

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