業務日誌(2003年8月その1)

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8月15日 プチ日誌

 お盆中で休みを取っている事務所が多いと思いますが、当事務所も公式には休業中です。私は水泳部合宿にかまけていたツケで出勤していますが(^^;
 本日は東京大学新聞の学生記者の方が事務所に来て取材を受けました。別に大した話ではなくて、資格特集なので「司法修習の話を聞きたい」というものでしたが。記者の方は法学部ではなかったため、司法修習の間に各地方に飛ばされて実務修習を行うことも初耳だったようで、久々に私も楽しかった修習時代を思い出しながら取材に応じました………って思い出話をする年になっちゃったなあ、ということでしょうか。





8月13日 テレフォンガイド

 8月10日の花火大会の見物を最後に館山からおさらばしてきましたが、なんとアクアラインを下りてすぐの川崎付近で覆面パトに捕まっちゃいました(;;)。

 28キロオーバー、18000円也。切符を切られてしまったのは実に9年ぶりくらいですが、みんな30キロオーバーくらいで流してる道なんだけどなあ………実際その覆面パトも我々を摘発した後自分がそのくらいのスピードで去っていったし。何なんだ、全く。

 ところで一昨年の12月10日の日誌では、クレサラ相談担当の電話相談について書きましたが、昨日は弁護士会の一般相談の「テレフォンガイド」というものの当番が回ってきて、10時から2時間ほどやってきました。

 この電話もひっきっりなしにかかってくるため、途中でトイレに行く際には受話器を外していかないといけないような状態です。

 この「テレフォンガイド」、無料ということからかなり利用件数は多いのでしょうが、かかってくる相談のうち、電話で簡単なアドバイスをすればすむような事案は4分の1くらいでしょうか。残りは電話では片づかない相談です。

 多くの場合、「弁護士会の法律相談に一度行って相談された方がいいですよ」とアドバイスすることになるのですが、有料になると途端に尻込みしてしまう人が結構多いです。世の中、無料で受けられるアドバイスには限界があるのですがねえ………

 さて、「テレフォンガイド」の相談マニュアルには、「1件の相談は5分程度で終えること。どうしても相談を終えようとしない相談者に対しては、可能なアドバイスを告げて電話を切ること」といった旨のことが書いてあります。

 まさにこの事例にぶち当たってしまいました。実際にはほかの弁護士に頼まれている途中の事件の処理に関する質問なので、事件の中身も把握できないし、とても責任を持った回答はできません。どうしても、というならせめて資料を持って対面の法律相談に来てもらわなくてはなりません。

 この旨のことを言っておしまいにしようとしたのですが、「そう言わずに教えて下さい!」と食い下がって、おしまいにしてくれません。しまいには、「これじゃ何のために相談してるのかわからない」と怒り出す始末。結局強引に切ってしまう手法を取らざるを得ませんでした。「ガイド的な相談ですので、5分程度ですよ」と最初に断っているのですがねえ………電話で物事がすべて解決するならば、そもそも弁護士も裁判所も要りません。




8月9日 凶悪犯罪

 本日の台風はすごかったですね。私はまたしても館山に行っており、宿舎の前のプライベートビーチでボディボードを満喫していましたが(^^;

 ところで殺人、強盗等の凶悪犯罪の認知件数が増え続け、検挙率も5割を切っているそうです。

 こういう事態になると、すぐに罰則の強化等の対策が考えられますが、いくら罰則自体を強化しても、肝心の検挙率が低いのでは全く効果がないでしょう。むしろ刑罰を科された者に不公平感が強まるだけではないかと考えられます。

 検挙率が下がっている原因としては、大都市を中心に、昔ながらの地域共同体の関係が崩れ、地域社会による犯罪抑止機能が低下していることが挙げられますが、もっと簡単な原因としては、刑事司法の容量が少なすぎることがあります。

 もちろん警察官が町にあふれているような社会が好ましいと思っているわけではないですが、それにしても検察官も警察官も、増加する犯罪に対しては人員が少なすぎ、それがマスコミの話題になるような特定の事件については人員を割くが、一般の事件についてはパワーを割けない状態にあります。

 犯罪の抑止にはコストがかかることを認識すべきです。




8月4日 任意売却

 8月1日から3日まで、再び館山に行っていましたが、昨晩帰京しました。

 でもって、本日は管財人を務めている件の不動産の任意売却の決済日で、とある金融機関に行って参りました。

 「任意売却」とは、簡単に言うと、オーバーローン(不動産の価値<被担保債権の額)状態の不動産について、担保権者の同意を得て不動産を売却することです。競売手続きで処分するより高く売れるため、担保権者も基本的には応ずる場合が多いのですが、あくまで任意の手続きのため、多数の担保権者がいる場合には相互の利害調整が大変です。

 破産管財人が、破産者の不動産について任意売却を行うメリットは、任意売却によって、売却価額の一部を破産財団に組み入れることが可能だからです。担保権者に対しては、「破産管財人が協力して初めて任意売却が可能になる。おかげで高く売れるんだから、少しは見返りをよこせ」と交渉するわけですね。

 しかしながら、不動産市況の極度の低迷で、最近は金融機関もあまり財団組み入れ額を多くは認めてくれず、管財人の交渉も難航することが多いです。

 まあ、説明としてはそんなところですが、今回も債権者の利害調整に努め、居住者に円満に出て行ってもらう段取りをつけて、ようやく本日の最終決済日にこぎ着けたわけですが、やはり合宿の合間で頭が呆けているせいか、肝心の権利証を忘れていくという始末(^^;;;事務所に電話して急遽事務員に持ってきてもらいましたが、思い切り恥ずかしかったですねえ。ま、何とかなったから結果オーライですが。




8月2日 プチ日誌

 合宿中ですが、本日25,000アクセスに至りました。ありがとうございます。
 今年は梅雨明けが遅れていていつになったら夏が来るのかという感じでしたが、ようやく明けつつあるようですね。
 海にいるにもかかわらず、これまであまり日焼けしていませんでしたが、今日一日の練習ですっかり黒くなってしまいました。これで裁判所に行くと恥ずかしいんだよなー(^^;