ことば悦覧 in 東京 2010(4/3〜4 版 記録集        home  

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佐藤敏宏伊庭野大輔31)さんに聞く2010/04/04 pm10〜12:30 曇り

生い立ち建築 01 02  03 04 05 )・(LRAJの活動 06 07 )
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        その03  

佐藤:東京タワーの足下のサッカーグランドで練習してたんでしょう いいね〜
伊庭野:そうそうボール蹴っている
佐藤:東京タワーめがけて蹴っているんじゃん
伊庭野:そうそう

佐藤:良い目標があったんだへーえ で また外したよ伊庭野〜
伊庭野:思われていたでしょうね〜まあでもいいんですよ
佐藤:日本人のフォアードってシュートしないものね。ゴールに執着してない感じがするものね
伊庭野:意外と難しいですよ、プレッシャーにね

佐藤:プレッシャーに弱いんだ ふふふふ、球来ちゃったよ〜避けるんじゃないだろうね ふふふふ
伊庭野:シュートにもって行くまではいい
佐藤:城選手だっけコーラかなにか かけられたの
伊庭野:ああありましたね

佐藤:真剣に闘って国に戻ってきたのに!まだアルゼンチンの選手のように射殺されないからいいのかもしれないけどふふふ
伊庭野:日本背負ってサッカーやってたわけじゃないんで
佐藤:学校ではJリーグがはじまってサッカー熱が加熱してと
伊庭野:そうそう

 (絵 ネットより)

佐藤:中高一貫校なんだ
伊庭野:中高一貫です
佐藤:6年間 男だけとど
伊庭野:ほんとうね全然勉強しなかったんですよ、とくに滅茶苦茶悪かったというわけでもないんで。何を一体自分はしてたのか?っていう
佐藤:東京タワーめがけてボール蹴り、サッカーしてたんじゃないの
伊庭野:サッカーしかしてない、そのサッカーも滅茶苦茶巧かったわけでもないから、中途半端なんですよ、気合い入れてやってましたけど


  建築へ

佐藤:中高はサッカーだしと。どこで建築と関係してくるの?どこでも関係してこないの
伊庭野:関係して来ない。まだ関係してきたのは、え〜〜。どこかな〜
佐藤:大学を選ぶときは東工大
伊庭野:そうそう段々進路決めなきゃいけないと言ってときに、建築をね。

佐藤:理系と文系の仕分け無かったの
伊庭野:理系文系の仕分けありますよ
佐藤:中学校からあるの
伊庭野:中学からは無いです高校の2年生から。そこは迷うことなく、理系でした

佐藤:迷うことなく ふふっふ、文学も英語もやりたくなし
伊庭野:なんかねチッチャイ頃から迷路を描くのが好きだったですよパズルとかね。結局アメリカに行ったときも、そうは言っても外で普通に遊ぶっていうことは、難しかったので、家で遊ぶことが結構多かったんですね。家ですることって限界があるから、パズルとかね、そういうのばっかりやっていた。というのもあって

佐藤:テレビゲームはなかったの。
伊庭野:テレビゲームはそのときあまり無かった
佐藤:おれの家ではmy子はテレビゲームやっていたよ。たぶんmy次男と同じ年だと思う。ドンキーコングとかマリオとか
伊庭野:日本に帰ってきてからやりました。アメリカにはまだそのとき無かったんです、だから、あと折り紙とかね。そうそう。

佐藤:おとなしい女の子みたいだな、引き籠もって、折り紙して、地図描いて。お絵かきして。外危ないぞと 出ないで
伊庭野:そうすると理系になっちゃうですよ
佐藤:文章書くひともいるし、関係ないと思うけど ふっふふ
伊庭野:関係ないかもしれないはははは

佐藤:じゃ建築へは動機不純で紛れ込んでしまったということで
伊庭野:そうそう
佐藤:理系を迷うことなく選んで

伊庭野:ニューヨークに住んでいたんでグッケンハイム美術館、あれは結構子供心に面白いな〜と、エレベーターで一度上がって、下るっていう。そのコンセプトがおっ良くできているなこれはみたいな。
佐藤:見た目と機能が合っていて判りやすいんだな

 (絵 ネットより)

伊庭野:あれは子供にでも解る。メトロポリタンミュージアムとか、ああいう巨大なのに関しては、ただただ巨大だっていうことだけで。いまいち子供心に建物とは思わないですけど

佐藤:グッケンハイム美術館は機能とコンセプトと造形が一体になった感じはする
伊庭野:そうそうそう。なるほどねみたいな
佐藤:子供にでも解る美術館建築
伊庭野:そうそう、で建築との出会いということに関しては、なかやっぱり高校のときに大学を選ぶっていったときに、とくに何か、あまり無駄なことが好きじゃないんですよ。
佐藤:無駄ってどういうことですか
伊庭野:無駄っていうのは、結局進路が決まらないまま、大学で何かを勉強するみたいな、例えば何学科ですかね〜、建築っていきなり専門的になるじゃないですか

佐藤:分からんと。言っていることがいきなり専門的になるということ

伊庭野:慣れれば一緒かもしれないですけど、もの作るのが楽しそうだというのがあって建築学科って一番面白そうかな〜みたいな。
佐藤:なんとなく入ったということで
伊庭野:何にも・・・てなかった。とにかく建築学科に入れ

佐藤:建築のことを知っている奴とか居るだろうから、差が激しいんじゃないの、専門の学科に入るって
伊庭野:どうなんですかね〜、なにか藤村さんは高校受験の時からアドウタダオの作品集とか読みまくっていたとか言ってましたけど。

佐藤:はははは
伊庭野:僕は正直に言うとそういうのじゃないです建築学科に行けばもてるなと、金持ちになれるかな〜と

佐藤:ああ!い〜いね、なるほど もてるいいね〜もてるよ建築系は。建築家の名前は知ってましたか、丹下健三くらいは知っていただろう
伊庭野:いや丹下健三 知っていたかな〜アンドウダタオくらいじゃないですか、知ってましたね。知ってたつうか、廻りの人がそう言っていたかな〜。それはそうですよ、その程度ですよ。高校生なんて

佐藤:おれは工業高校の建築科に入ったから計画の教科書で学ぶし、専門書もあったし、建築家の名前沢山書いてあった。建築現場で土方バイトしてたしその金で 黒川紀彰さんの『行動建築論』買って読んでいたよ、熱いぜ黒川ってもんで高校生からいけいけ うふふふ

伊庭野:ああそうなの!高校のときにそういう専門性のあるってあんまり無いじゃないですか。
佐藤:普通高校だと 建築家のこと教えないかな
伊庭野:そういうのまったく分からないから、結局建築科選ぶってこういがに近いですよね選ぶ行為が。
佐藤:運というか そのときの思いつきというか 巡り合わせというか 
伊庭野:そうそう戦略を持てその学科を選んではいなかったです。でもなんだかんだいっても建築学科選んで

佐藤:すごいよな入れちゃうんだから東工大へ。いきなり東工大入って、いきなり図面かけって言われるんでしょう
伊庭野:そうです。うちの大学大学1年のときは一般教養で、そこからまず建築学科に行けるかどうかの、第二受験みたいなのがあるんです、そこで180人中の60番以内ぐらいに成らないと建築学科に行けない

佐藤:土木にいっちゃう
伊庭野:土木から社会工学にいっちゃうみたいな、というのがあったんで。また勉強しなきゃいけなくなった。めんどくせーなーみたいな
佐藤:そうなの、建築を勉強している時間が1年生のときは無いんだ
伊庭野:勉強してる時間ないですよ、何も知らない。しかも僕は大学入ってすぐアメフット部に入っちゃったんで1年の時の単位が4単位ぐらいしかとれなくって廻りが

100%お前は建築とかじゃなくって、
2年に上がれないよみたいな、誰も俺が建築学科に行けるとは思ってなかったんでしょうね。

佐藤:へーえ〜どこでどうひっくり返って建築科に行けるようになったの
伊庭野:死ぬほど勉強したんですよ
佐藤:あ、本当!
伊庭野:そうです

佐藤:ここ一番力だすぞ〜〜と
伊庭野:そうそう。もうその時の死ぬほど勉強するって半端じゃないです
佐藤:死ぬほど勉強したってどんな感じが分からないな
伊庭野:死ぬほど勉強するっていうのは僕の人生の中で何度があるんですけど。まず受験のとき。一浪して東工大に受かるまでの受験勉強のときも

佐藤:呼吸できなくなるぐらい勉強してしまうってこと
伊庭野;呼吸できなくなるぐらい勉強します
佐藤:ははははは、分からん俺 そいう勉強の仕方したことないので ふふふ
伊庭野:何ですかなんなんだろう、トランス状態ですよ

佐藤:へーえあちらにお行きになってる さまで
伊庭野:全てのものを遮断するんですよ。ケイタイとかの電源切るんですよ。全ての連絡断つために、飯とかもほとんど喰わない誰も話しかけさせない壮絶な感じ!をつくり出すんですその状態がね、長く持って2ヶ月とかですよ

佐藤:比延山の荒行だな、ははは そりゃそうだろう、ははは そうじゃないとあちらの世界に行って戻れなくなるよ ははは ね
伊庭野:大学受験のときも残りに2ヶ月間からはもうそういう状態になって、ギリギリ受かる。建築学科、はそこまでではなかったですけど。まあそういう状態になって勉強すると
佐藤:目的に向かって2ヶ月は集中してしまう、飲まず食わず 荒行修行だね。いつあちらに行っているか、分からないような感じで集中ちゃっているわけね勉強・トランス状態に近いとふ ふふ
伊庭野:そう話飛びますけど一級建築士の資格のときも死ぬほど勉強して会社に入って一ヶ月、2ヶ月ぐらい、

佐藤:会社に入ったことすら忘れて?! はははは 勉強に集中
伊庭野:死にものぐるいだったんで。上司から伊庭野君この仕事まだ残っているだけどと言われても
佐藤:耳に入らずに
伊庭野:帰ります!と集中しちゃうんですよね〜。どうして、普段はだらけているんですけど。あるときスイッチが 入っちゃうんですよね 

佐藤:ははは 自分がそういう体質だと分かると、何か目標ができると死ぬほど突進集中出来て進んじゃうと いいじゃない かい
伊庭野っぽどの条件が揃わないと、そういう状態にならないんでそれを失敗したら自分の人生終わりだとかどうでもいいことなんですけどね実はね
佐藤:おかしなスイッチだね ふふふそれは他者にとってはどうでもいことだけどふふふ 伊庭野さんが決めて行動するんだから 人それぞれでしょうがないでしょう

伊庭野:条件がぱっと揃うと、急にスイッチが入る、そうすると自分を取り囲む世の中の、色んな付き合いも、諸々の関係をばーっと切りたくなるんです。
佐藤:乱暴なやつやね〜
伊庭野:まあ不器用なですよ、仕事しながら出来ないんですよ

佐藤:勉強はいいけど 死ぬほどお姉ちゃん目指したらどうなっちゃうだろうね
伊庭野:もちろん!仕事手に付かなくなりますよ、あのねそういう時もたまにあるんですよ
佐藤:やっぱりあるのかいいね〜 ふふふふ
伊庭野:仕事しているのに、そういう娘が出てきちゃうと、全然仕事にならない手に付かなくなっちゃう
佐藤:伊庭野さんに限った話ではないでしょう それは 雄の宿命 ふふふ、自分が不器用だとわかっているし

伊庭野:
ただね〜そういう自分は止められないですよ、そういう状態に居るっていうことは幸せなことたど思いますけどね
佐藤:お姉ちゃん出来たらこの娘を幸せにしてやろう!と思ったら死ぬほど集中して仕合わせにしてあげるわけでしょう

伊庭野そうそうそう。そういうことです。それ印象がいいな
佐藤:伊庭野さんは 仕事も忘れちゃうかのように う゛うぶぶ 彼女命!になったら集中して仕合わせにして上げちゃうよ〜と。お姉ちゃんには印象が良いね ふふふふ伊庭野さんと暮らすと死ぬほど尽くしてもらえそ〜う〜  と
伊庭野:そうそう
佐藤:佳い夫になりそ〜ってなもんでね
伊庭野:そうそう、そういうことです

佐藤:逆スイッチもあるってことだから 際どいな ははははは
伊庭野:逆スイッチ露骨らしいんでね〜
佐藤:はははははは

伊庭野:松島とかい言わせると、伊庭野君が冷たくなったときは半端じゃないみたいな。だから 殻を作ったとき、外側の人達は、ああ、僕 外に居るんだみたいな。気分を感じているかもしれない

佐藤:それで 大学1年生では誰もが伊庭野留年?もちろん! 建築科だめだと思っていた難関を 伊庭野式集中で突破したと
伊庭野:そう そう
佐藤:建築科へやっちゃったよ!上位60人の中に落第もせずに、あいつ来ちゃったよ!!と驚かれた
伊庭野:や〜そうですね
佐藤:予想外な男

伊庭野:予想外だと思った人一杯いますよたぶん
佐藤:伊庭野が入ったお陰で くそ、俺〜落とされたと思っている人は少なからず居たと
伊庭野:まあでもそれはしょうがないですからね、最後の追い込み

佐藤:建築学科に入っちゃったと
伊庭野:はいっちゃった〜ですね〜
佐藤:一番びりっけつでも入ったと
伊庭野:意外とびりっけつじゃなかった30番ぐらいだったんですよ

佐藤:死ぬほど勉強すればぐ〜ぐー〜っと伸びると
伊庭野:そうです
佐藤:ふふふ2ヶ月ぐらいしか持続しないって 欠陥もある ぐぐぐ〜だけど ふふふふ
伊庭野:いや〜二ヶ月死ぬ気になったら相当凄いですよふふふ

佐藤:でも実際の建築仕事だったらある程度大きかったら2,3年掛かるのは普通じゃない
伊庭野そう!なんですよ
佐藤:死ぬ気でやってられないね 本当に死んじゃ〜も〜元も子も無いよ

伊庭野:建築のスパン僕のそういう体質があまりにも合ってない
佐藤:合ってないから知恵が産まれるからいいんだよ。違うほうがよい。それに建築って集中して白黒つけるもんじゃない、煮え切らないでグチャグチャ進もんだか

伊庭野:出来た後もね〜
佐藤:白くと付けたいと 俺の体質に合わないと ふふふ そんでいいんよ 良い知恵産まれるよ。伊庭野体質は自分の苗床 ふふふ  38:31

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