ことば悦覧 in 東京 2010(4/3〜4 版 記録集        home  

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佐藤敏宏伊庭野大輔31)さんに聞く2010/04/04 pm10〜12:30 曇り

生い立ち建築 01 02  03 04 05 )・(LRAJの活動 06 07 )
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       その09   

伊庭野体験できないこともある、あの鏡の中で

佐藤:葉書にサインして置いてね 休憩するから 

  しばし休憩 する 

伊庭野さんの活動は自然現象を可視化する、人工化するみたいなとこは一貫しているよね
伊庭野人工物を自然物に

佐藤:擬態してくと。今回の光のコンテナは太子さんとは逆ベクトルで人工化、自然のように擬態したと。コンテナ内っていう条件が与えられたからかな

伊庭野建築って与条件ない何も出来ないですから
佐藤:ふふふふふそんなことはない
伊庭野:ふふふふふ

佐藤:与条件なくっても作れる人はいるから 決めつけなくって大丈夫だよ
伊庭野:僕はすくなくってもできないですね、それは東工大の教えかもしれないですけどね、敷地がないと何も出来ないじゃないですか

佐藤:現実の建築と仮想の建築あるじゃない。、現実には敷地があるのは建築の宿命だから、伊庭野さんは敷地がなくなると建築はアートになっちゃうかな

伊庭野:建築って与条件をいかに活かすかとか。そこは建築とアートの違いでもありますね

佐藤:アートプランナーの人が言っているのは作家というのは最後まで自分の感覚と意見を言い張るからいいと。個人の考え、そこを拠り所にし続けて主張して どこまで追い詰められても個人が消えないという点が強いから信用される。建築家は作家性を押し出さない最後まで与条件に対す〜る 応答のごとき擬態で作る作家性だ。そここは かなり異なるので一般的に分かりにくいので承認もされにくいよね

伊庭野:建築家って人の金でも物をつくるじゃないですか。でも
佐藤:これらの伊庭ノンアート作品は自腹ですか?
伊庭野:自腹ですよもちろん最終的には賞金もらったりとかしてますけど。
佐藤:どどどー〜っと!足がでるでしょう
伊庭野:もちろん足でます滅茶苦茶出るんですよ!でもやっぱり自分の作りたい物を作るっていう意味では、それに対して金が掛かるから止めようとか、絶対思わない。建築って金掛かるから止めようっっていうのは何となく、これをやってたときはアートっていうのは、何だ

佐藤:だから、伊庭野さんの表現なでしょう!。伊庭野アート作品制作しなくっても伊庭野さんが死ぬことはないんだけど、やらないではいられないふふふそれが表現です! やらないと息できない、飯喰いたくなくなる!と勝手に思い込む
伊庭野:ここで金を使わないで、どこで使うんだよ!

佐藤:伊庭野さんの本質的な表現ですよ
伊庭野そう  そう
佐藤:頼まれもしないのにやらずにいられないってのが表現だから。自分の内なる声に素直に反応して作ってしまうと。 人間らしくってとてもいいですよ。伊庭野さんの人間の本質がこれらのアート作品には表されているんだよ。他者にも 評価もされているということだよ。作家性が沸き上がり〜どうしても表現したいと。自分の声に対して揺るぎないものを作り続け主張し続けるのが作家である

建築家は状況に応じて変幻自在に変わり続ける、政治的判断でもっって変化し続ける者だから、信用度が下がるのは当然の結果だ、身から出るサビだらけだよね。

伊庭野:そうですよね〜自分で金だしていない建築ってそううふうにはならないすからね、建築家の自邸とかはそうじゃないかもしれないが。

佐藤:おれは30代から幻視・考えていることは自生する建築の姿なんだけど。自腹プロジェクトで作り出される建築家による建築。

あるいは多様な人々が参加してつくりあげる自腹建築の姿なんだけど。本当に今作りたい建築の建築ってどんな行為なのって事は考え続けてるよね。自腹切っても作ってしまう建築ってあるだろうが、無いのか?? それから建築家という職能が作り出す建築ってどいう姿なのだろうと、日々基本的に考えているよね。

まったく条件が無くなったときにどういう建築を作るんだろうか、という原点に日々戻って考えてないと 社会の流れとともに流れて存在意義は薄まるかもしれなよね。

伊庭野アート作品の場合は自分が発注者だし場所も無いし、作らないととにかく息苦しくなるんだから。頼まれて行為するなんてのは伊庭野さんの本質的な表現じゃないから

・・・雑談が続く・・・省略・・・

アート活動チームRAJの活動会社の仕事とを通して段々にフォログラフィーのように自分自身の伊庭野像が明確になってくると。光当てる活動をもっとすれば、伊庭野像ははっきりしてくるんじゃない。色んな事をやった方がいいよ、時間が無いからな〜どうするんだって、寝ている暇が無くなるよふふっふ、集中力2ヶ月しか続かないしな〜ふふふふ

伊庭野:ゴルフやったりとかして
佐藤:いいじゃない、作家活動の一環だから
伊庭野:ゴルフもまったく今のこういうRAJとかアート活動とか全く関係ないんですけど。アメフットやっていたときもアメフット建築って全く関係ねーよな〜と思っていたんですけど。試合に向けて準備する能力とか、筋トレをしてどんどん鍛え上げて行く、とういこの行為自体は遠巻きにもなんとなく繋がってますね。

ニューロンがばーっと近づいていくように。だから自分がまず好みで今楽しいと思ってやっているってことは何かしらいずれ繋がっていくんだと。

佐藤:そうだね、そこで出てくる像 それが伊庭野さんの個性で。無理せずともそのようになってしまうと。だから何でもやればいいんすねうふふふううふ 好きにやれと 俺説教になってきてるなそろそろやめよう ありがとうござました また新たな伊庭野像に いずれ お会いしましょう! 




  伊庭野大輔さんの記録はこれで終わりです
  読んでいただきありがとうございました 2010 4月21日web公開

   文字起こし・文責 :佐藤敏宏