東京 ことば悦覧 2008年4月   home 

  岩堀 未来(ヒデキ) ことば悦覧 2008 4月16日  3時間ほど

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 その02  15分11秒 から  30分38秒  

佐藤:何も言わないけど見て居てくれるお父さん
岩堀:そうですね、そんな感じですね
佐藤:就職試験のときは他力本願でアトリエ事務所に行って わらい 長期熟成型ですよね。その次にナンバ事務所に 変わられたのは何か理由があったのですか

岩堀:もともとナンバさんは僕が学生の時に理科大の講師でいらしゃって居て。かなり影響を受けていたんですよ。
佐藤:何を教えていらっしゃったのですか
岩堀:設計製図。2年生の時に。理科大って2年の時から設計。いきなり生の製図を見て
佐藤:ショックを受けてしまうわけですね
岩堀:そうそう

佐藤:建築家ってカルガモみたいだよね。最初に出会った建築家に刷り込まれて、そこからなかなか抜け出れないって
岩堀:そうなんですよね〜。たぶんその〜。ハヤカワ事務所に行った時も、なんばさんのそう言う思考方法とか、そういうのは初めて出会って。それが印象的だって言うのもあるし。あと自分のものの考え方と結構フィットしたというのがあるんです。

佐藤:ああそうか、相性が良かったと。
岩堀:それで設計製図の時なんかも色々話をしていただいて
佐藤:他力本願的にハヤカワ事務所に行って。なんばさんの考え方が相性が良いと、またまた他力本願で明確に成って行くと。

岩堀:そうですね。他力本願と言うとちょっと
佐藤:極端にいうと、あえて、なんばさんに直接いかなかったのは?

岩堀:
それもさっきの話で。明確な考えが無かったんです。例えばそれを選ぶにしても。明確な考えが無くって、どの事務所がいいのか。自分で決め無くって、丁度アトリエに行こうと思ったときに、どういう事務所に行こうかと。基準が無かったんで。丁度はやかわ事務所が募集していた。 いいな〜とも思っていたので、じゃ自分が「いいな」と思える作品を作っている。さらに募集しているから応募してみようと。それで応募した。それがハヤカワ事務所に行くきっかけです

佐藤:それですんなり入れたんですか?
岩堀:その時70人ぐらい応募者が来て、その時に入ったのは僕と、倉本君ともうちょっと上の経験者が。
佐藤:2年しか居なかったわけですね
岩堀:そうですね。

佐藤:辞められて
岩堀:それもさっきの他力本願の事じゃないですけども。全く違うやり方なんですよ。なんばさんとはやかわさん

佐藤:
こういうやり方じゃないと建築家じゃないと言う型はないからね。無いのが当たり前なんだけども。最初に独立系建築家と言うは、皆似たようなことをやると思ってましたか?

岩堀:そうですね〜。似たようにやると思っていたかな〜
佐藤:大学で学んでハヤカワ事務所にいったら、やり方全く違うんで、逆に鮮明に成ったわけですね
岩堀:そうです。ビックリしてそこで色々教えてもらって。こう言うやり方があると。それは凄い。今の自分を生き続けていると思うんですけども。

一番はじめに勤めた事務所なんで。刷り込まれて行って、段々段々そこに馴染んで行くと逆に、自分の設計の方法というか考え方が、はやかわさんに習った方法と自分、その時は独立してやっていく時に、そういうハヤカワさんの所で習って来たそういう方法をそのまま。結局それを土台にして行くじゃないですか。その時にこれで自分は行けるのかな〜と。非常に不安に成ったんです

佐藤:ハヤカワ事務所に行って大きな疑問を抱え育てちゃったわけだね
岩堀:はい、僕はたぶんハヤカワ事務所のやりかたでは、能力が無いと思うし。このやり方は多分生きていけないんじゃないかな〜と
佐藤:いきなりハードルが高すぎた。それで大きな疑問が芽吹きだした

岩堀:芽生えて。自分が独立をするとしたどういう風に生き抜いて行くのかな〜
佐藤:その辺は意外に現実的でしっかりしてますね
岩堀:いがいとそこで 共におおわらい かなり 共におおわらい
佐藤:まだ2年しか経てないのに〜疑問が芽生えた。2年経ってないんですか

岩堀:1年ちょっとです
佐藤意外にしっかりしてたね〜、早い、急激に何か お笑い
岩堀ショックが結構大きかったのかもしれないですね。それでこれは考えなければ行けないことだと

佐藤:岩堀さんだかハヤカワさんだか判らなくなっちゃうんだ。アイディンティテーがが揺るがされちゃったのね
岩堀そう言うことです。これは考えなきゃまずい

佐藤
:大学ではそういうことを教えなかったですかね?色んな講師陣が来るじゃないですか
岩堀:来ますけど〜。基本的に教えるということと仕事と言うのは、全く違うじゃないですか。インパクトが全く違いますよね

佐藤:何となく勉強にいっている習いに来てると言うかんじなのね
岩堀;先生もどちらかと言うと学生を
佐藤:平仮名かければ、あとは文章すいすい書けると思っちゃうみたいなもんだよね
岩堀:そうそうそう

佐藤:文字を知っいれば、凄い文筆家になれるか〜お笑いなれねーよって。その位極端に違っちゃった。図面は書けるけども、建築は構想出来ないですね。それでハヤカワさんにショックを受けて。やっぱりアイディンティテーが破壊されそうで、こりゃイナンと・。いきなり独立はしなかったの?

岩堀:そうですね、それは考えなかったですね。まだ2年ちょっとだったんで
佐藤:それはなですかね、色々経験したいとか
岩堀:はいそうですね。ハヤカワ事務所に2年ちょっと居としても。別に一件担当するんじゃなくって、ちなみにノカコウコウって千歳烏山に都立の、知らないですか?あれの実施設計までやって。辞めたんで。

佐藤:知らないです。打ち合わせやったり、現場の監理とかはしなくってただ、図面を書いたと言う。
岩堀:そうですね
佐藤:役所の建物ですよね
岩堀:そうです
佐藤:あるてど基本的な縛りがあるだろうからね

岩堀:とうぜんトップの人が居て、下に
佐藤:こき使われているだけ
岩堀まあそうですね
佐藤:アシスタントだよね。アシスタントだけど、やり方があんまり違い過ぎて、メーインで担当したら偉いことになると言う感じです

岩堀:う〜ん。そうですね〜。やっぱり自分が担当したと、なる事よりも、さっき言ったように、自分が独立しして将来生き残れるような、どうかと言うような事が

佐藤
凄い、生き残る事まで、いきなり視野に入って来たのね〜 わらい、岩堀けらけらわらう

岩堀いきなり凄い事考えちゃったんです
佐藤:ね〜ぇ。お父さんがそう言う性格をしていると言うことあるよね「生き残れるか」なんて考えないよね。考えても無意味だし
岩堀どうなんですかね
佐藤:いままで会っ方で、生き残りまで視野にいれて考えている方は居なかった 岩堀はあは〜とわらう。意外に茫洋といて生きている
岩堀:結構性格的にまず、慎重はと言うか佐藤けらけらわらう。あんまり考えてない所もあるんですけども 共におおわらい

佐藤:ルーズな面ありでいいですよね。 生活のリズムとして飯を食って生きていく、と言うか。ごく普通の生活を守っている、そこは慎重と言うことですよね。なんとかなるさ〜と考えて慎重にすると言うわけでもないし。何とでも成ると言う慎重さもあるんじゃないですか。日本で、なんか死なないじゃないですか。

岩堀:うんうん。
佐藤:死にそうだたらホットからないから 助けてくれるよ 共に笑う
岩堀:だから多分自分で建築家としてやって行くと言うのは、こう言う感じだとイメージが有って。そこに成って行くために。だから生きていけばいいやッてもんじゃないんですね。

佐藤:なるほど。じゃセルフプロモーション。作って。そのイメージに自分が填って行く。填めて行くと言うか。そういうのを理想とすると言うか、それとも?
岩堀:う〜ん。そうですね。それはあるかもしれないです
佐藤:将来の建築家はこんな感じだとイメージがある

岩堀:そうですね
佐藤:今なんとなく考える未来の岩堀建築家像というのはどう言うものでしょうか?それは法螺でもいいですけども
岩堀:やっぱりその、ナンバさんなりハヤカワさんなり。やっぱりその自分の強い、誰にも出来ないものを持っていて、かつそれがチャントメディアに出て、評価されて。何かできていく。

佐藤:
既存メデアに出ると言うことが評価だって言う事ですか?今チョト言われましたが
岩堀;そうですね、僕は、もちろんそれが絶対的な評価基準ではないですけども、ただやっぱり、自分はそういう建築家が良いなとは思って。

佐藤:
メディアに出すと言うか、積極的にメディアにだす。自分で新しいメディアを作って、自分の手法を、情報として発信すると言う考え方もありますでしょう。既存媒体じゃなくって。インターネットも今は。情報の発信の仕方は一杯あるので。新情報として考えるのか?、建築家が社会性をもたれたと言うのは、既存媒体みたいなものの方がいいと考えるのか、それは相当違うと思いますが。

岩堀:そうですね〜・・ま。今の処はハッキリ判らないですけど。今の段階では既存のメディアで。

佐藤:今は紙媒体ぐらいしかないですよね
岩堀:そうですね。
佐藤:おうち拝見みたいな番組もあるけども、紙媒体がおおいですよね

岩堀:
ただメディアと言っても、やっぱり建築をちゃんと、うん〜なんだろうな。さっき言った例えば、おうち拝見みたいな、そういうものはイメージしてない。と言うか何かもうちょっとチャント積極的に捉えていると言うか

佐藤:おうち拝見というのは建築家が作っている境界じゃない。一種大衆娯楽的な、覗き、見せびらかし的で。岩堀さんが言われるのは、学術という領域の境界があって。建築家と言うことがは社会性があまりないと思うんだけども。

学問の領域にツッコンで行くと吾こそは建築家である人が一杯いますよね博士号を取られたら良いんじゃないでしょうかね。論文を書こうとは思わなかったですか?

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