東京 ことば悦覧 2008年4月   home 

  岩堀 未来(ヒデキ) ことば悦覧 2008 4月16日  3時間ほど

 その01  その02  その03  その04  その05 その06  
 その03   30分38秒 〜 45分 06秒  

佐藤博士論文を書いて博士になろうとは思わなかったですか?
岩堀:なかったです
佐藤:その辺が宙ぶらりんですね

岩堀:学術的 と言うのはどういう意味?
佐藤:かなり狭い範囲を掘り下げ探求する、そこまでは近づかないけども

岩堀:デザインと言うことを、学術的な 建築のデザインと言うものも・・深く掘り下げている と言うか、そう言うのにあまり興味がない
佐藤:それは主観的な「よい」とか「かっこいい〜」とか 主観話ですよね。
岩堀:一般向けと言うか

佐藤:そう言うんじゃなくって、岩堀さんがそれに対案があるわけでしょう? 理想の建築?と言うのが
岩堀:う〜うん、吹き出しわらうように、う〜ん。そうですね

佐藤:そこは判った けど じゃー
岩堀その線引きって結構難しい
佐藤:それは岩堀さん自身が考える事だから、俺が考えてもしょうがない わらい言葉にしてもらわないと、う〜ん建築・・・・に成 っちゃう わらう 

岩堀:そうですね。例えば う〜ん
佐藤:境界は?「既存媒体の紙面に載る」って言う
岩堀:その境界ってのは何でしょうか?

佐藤:岩堀さんが考える建築と、そう考えない建築があるわけですよね。
岩堀:はい・はい
佐藤:建築ってだから。岩堀さんの考え方の中には 何でもかんでもは建築だとは思っていないわけですよね。 だからその境界。境目を明確にしない限りは、自分がこう言う建築を作りたい、

岩堀:そうですね〜 う〜ん。やっぱりその〜。既存に在る・・の捉え方・・プランニングしても形体にしても。何かそう言ったものを、色々こう使って何か格好良く作るとか。そう言うものは  僕はしたくない
佐藤:したくない
岩堀:だから、やっぱり、プランニングにしろ形体にしろ、何かそう言ったものが、やっぱり何か、どこか あの〜、「今までに無いものをつくりたい」 やっぱり、さっき言ったような、難波産なり早川産なり に、そう言う 処って言うのは結構有って。もちろん今までのものを 要求してやっているですけども、でもやっぱり彼ら成りのプロセスを・・在って。そう言う オリジナリティーですね。それを一番大事にして、建築作る。そこが 多分 境界だな〜と僕は想う

佐藤:そのためには 今までと違うと 言う事、おっしゃいましたけども、じゃ今まではどうだったか?と言うのを 全部知らなければいけないわけですよね。
岩堀:うんまぁー、そう言うことですね
佐藤:行き当たりばったりで、偶然 雑誌に入っているのだけが、今までの建築ではないですよね? そうとう一杯在る。在った。と思うんですけども。それについて、目の前にぶら下がっている既存情報だけで、それが今までの建築で、それに対する今までと違うと言われると。媒体に載ってない、目の前に無い建築で、凄いことも既にあるかもしれない?その考え方は成り立つじゃないですか

岩堀:はい
佐藤:今までと違う。「再会してみたら今までの建築より新しく見えた」まで含めて
岩堀:それは ありますね
佐藤:岩堀さんの日常生活とも関わって来るわけですけれども、今までの建築・・

岩堀;
そうですね〜、う〜ん。調べてみると言うのはなかなか難しい事だとは思います。ただまぁ少なくっとも、自分が今までに、見たり、訪れたりした、経験の範囲で。と比較してと言う。

佐藤:そうすると従来的ですよね。お父さんの建築を乗り越えるとか、師匠の建築を乗り越えると言う。 従来にもそういう生き方ありましたよね。
岩堀:はいはい
佐藤:弟子入りした処のその先生のエネルギーを借りて、その先生を乗り越えて行って、新しい地平を整備して行くって言う。先生に対する対案というのかな、そう言うカタチで 基盤に乗り 今までに無い建築と言っていただいた方がいい。

岩堀:まぁ そう言うことで   す
佐藤:そうすると、難波産に長く入らっしゃった訳だから。難波産に対する批評として、自分の建築を整理して行くと言う考えに これから入って行くですよね?
岩堀:そうですね。

佐藤:具体的に じゃー
岩堀:そうですね、独立して二つ出来たんですけども、それは一応自分成りに。まぁ何となく、そう言う事を考えながら、作ったと。

佐藤:それは 難波産建築が崩壊するぐらいでしたですか?、なんば先生どうだ〜って言って持っていかれましたか?
岩堀:なんばさん には見て頂いて
佐藤:難波産が今での行為が全部、モロボロと崩れて〜、砂の様になっちゃった
岩堀:わらう  共にわらう 

佐藤:
極端に言えばね。5歩ぐらい後ずさりしたけですか?岩堀わらう なにか、なにか影響だけ 少しし与えたとか? 持って行くと言う行為は相手に影響を与えるからね。何とも思われなかったら、何の批評にも成ってない ってことだからね。師匠への恩返しだよね。
岩堀:そうですね。僕はそう思います。
佐藤:師匠に対して、「これ!つくりました〜」と ぐわーん と 師匠の建築が崩壊してしまう のが 真の恩返しだと思います。

岩堀:そうです、そうです
佐藤:キチンと恩返し出来なかった
岩堀:うん、少しは出来た。出来たんじゃないかな〜共にわらう と言うのは、難波産って日記書いているじゃないですか?
佐藤:建築家で日記を書いているのは、難波産と俺とイシヤマさんだって。 激しく更新してるのもこの三人だって、言われたことがあるけど、見てないです。 難波産はことこまかに書いているっていうのは聞いていたけど。

他者の日記はほとんど見てないので判らないので、その日記の内容を僕も知りたいから 教えてください。

岩堀:その話を出したのは、どう言う僕が作った作品が、難波産にどう言う評価をされたのか?と言うのを知るために。いろいろ書いてあったんですね。

佐藤:日記にね
岩堀:今日はカイコウサクシャのOBの岩堀の第一作を見る、そううのが有って。
佐藤:もっと俺の事書いてくれ って言いいたいね 共にわらう
岩堀:書いて在ったのは 「箱の家のコンセプトを 岩堀流 に 換骨奪胎しいるのに 感心した」と書いてあった。

佐藤:崩壊させることは出来なかったけども、すこし評価されたんじゃないですか
岩堀:本当の 書いているかどうか判らないですけどもね共にわらう
佐藤:あんまり書くとエネルギーをOBに与える事に成るからね。ほめ殺し てってのもかるから。難しいよね。
岩堀:どっちが本当かわ判らないけども。でも一応そう言うふうに書いて在ったので。多少成り とも 何か・・
佐藤:「骨抜きにされた」とは書いてあるけどもね、共にわらう 箱の家のコンセプトが 岩堀流に骨抜きにされた

岩堀:それはその通り、言われた通りと言うか。箱の家と かなり近いのがあって、僕の作ったもの。ただ全然違う処もあるんで。そう言う両極端なところがあると僕は思っているんです。この辺を見られたのかな〜と
佐藤:ちょっと見は、双子の兄弟建築みたいに なっていたわけね?
岩堀:あぁ

佐藤:外から見たら判らないけども、中に入ると!岩堀流にて・・骨抜きにしてくれたワイと。 俺はおれや!!と互いが 濃密になって行かざるを得ない。10年とか経つと 離れて行くわけだけども。とりあえず ここ10年あたりは、そこからずーっと変装すると言うか 競い合う と言うか、批評してやって作品を作って行かざるを得ない、補完し合うかな。その立ち位置に成っちゃったわけですね。

岩堀:はい。それが出来たら 本当に凄い
佐藤:岩堀流にて 骨抜いたんだから
岩堀:いや まだ まだ、そんなの
佐藤:それって 指の骨ぐらい 共にわらう 本体に影響ない骨だったりしてね 共にわらう

岩堀:
その程度ですね 共に けらけらわらう 全然 難波産が壊れるようなもんじゃないけども。まあ とりあえず。 

佐藤:なんばさんに対する批評、難波産の考え方を改良した、その辺の 両人の違いと言うのを語ってください。

岩堀:
大きく言えるのは、難波産の箱の家の空間は、凄く こう ツリー構造
佐藤:ツうリー 構造?
岩堀:ようは 階層がはっきりしている ん だと僕は思うんですよ。でそれに対して、僕はその、一室空間と、一体空間と、そのコンセプトはまあ、自分で一つ良いと思っていて。れは残して。でも そこに 明確な階層と言うものを作らないと。もう少し何か こう、何かどの場所も等価に成立している様な。規制があって自由があるみたいな、そんな空間をまず・・。

佐藤:そうると 難波産の場合は純粋な箱の家と言うのは、主従があるわけね?
岩堀:一杯あります
佐藤:それは何なのですか?
岩堀:吹き抜けです
佐藤:吹き抜けの居間みたなもの 。ここがメーインである。
岩堀:はい、それがはっきりしている。

佐藤:周辺にいろんな従が配列されていて

岩堀:
そういう力の在る構造に。だから難波産の考えで言えば「箱の家の吹き抜け空間は都市に対するアール コーブ。その都市に対するアールコーブからさらに、その奧に、個人の施設が、こうバルコニーを通じて在る。 全体は壁の境界で仕切られていて、徐々に徐々に純化して行く。そういう綺麗な、明確なツリー構造。

佐藤:都市と生活者を如何に解釈して家を作るか?が そのまま 解釈が投影されて、美しく並べられいる。 そこに壁をたてて、住空間と言っているだけで 都市の延長で 均等に バラバラに成っていない。論理的にまとまっている。

それはそれで明解ですよね。都市に住む人間が、 境界の無い都市に境界を建てて家と言う。路上から家に帰って来る場合は一端アルコーブ状の吹き抜け空間を経て、プライベートな、一人一人の部屋に帰る。 人間行為の都市機能的な解釈で、それが非常に明解。 鬱陶しい わけですね?

岩堀:そうですね。うんと。鬱陶しいと言う感じではないんですけども。

 45分 06秒 次の頁へ