私が持っている松本清張の中公文庫の一覧
文庫本のタイトル 作品のタイトル 作品の書き出し
1影の車
(角川文庫34)
潜在光景
(新潮文庫40)
私が小磯泰子と二十年ぶりに再会したのは、帰宅途中のバスの中だった。
典雅な姉弟
(新潮文庫40)
東京の麻布の高台でT坂といえば、高級な住宅地として高名だった。
万葉翡翠
(新潮文庫7)
「ぼくはね、万葉考古学をやりたいと思っていた時期があったよ」
鉢植を買う女 上浜楢江は、A精密機械株式会社販売課に勤めているが、女子社員としては最年長者である。
薄化粧の男
(新潮文庫7)
三月三日の午前五時半ごろだった。
確証
(新潮文庫3)
大庭章二は、一年前から、妻の多恵子が不貞を働いているのではないかという疑惑をもっていた。
田舎医師 杉山良吉は、午後の汽車で広島駅を発った。
2砂漠の塩
(新潮文庫46)
窓の外は依然として白い色がつづいていた。野木泰子は、ときどき、うす眼をあけてはそれを眺めた。
3絢爛たる流離
(文春文庫63)
北九州のR市は、背後地帯の石炭によって成長し、繁栄してきた。
4古代史疑 日本に最初の国家がいつごろできたかという点で学者の間に議論がある。
5北の詩人
(角川文庫35)
一九四五年の十月、林和はパゴダ広場を過っていた。
6突風 金庫 そのとき、私はひどくつまらない生活をしていました。
突風 葉村明子が夫の寿男の浮気に気付いたのは、それがはじまって三月ばかり後だった。
黒い血の女 和歌山県海草郡初島町(現在人口五千四百)は、新町制後の名前で、もとは椒村(はじかみむら)と云った。
理由 和島秀夫は妻の多樹子と結婚して八年になる。
結婚式 ホールに立てた金屏風を背にして、花婿・花嫁は、少しうなだれて立っていた。
「静雲閣」覚書 二人の老人が駅のホームに立っていた。
穴の中の護符 その年もあと数日で暮れるという或る日、わたしはかたちばかりの歳暮の品を持って半七老人の家をたずねた。
7野盗伝奇
(角川文庫48)
秋月伊助の言葉で四人いた同輩が四人とも、顔色を変えて彼の方を睨みつけた。
8中央流沙
(講談社文庫28)
宴会場の料亭は札幌の山の手にあった。
9随筆黒い手帖
(講談社文庫29)
 
10真贋の森 真贋の森
(新潮文庫3)
(角川文庫5)
醒めかけの意識に雨の音が聴こえていた。
上申書
(角川文庫5)
証人訊問調書 東京都世田谷区××町××番地
剥製
(新潮文庫40)
(角川文庫5)
鳥寄せの名人がF市に居るから写真班を連れて、子供向きの読物記事にしてくれないか、と芦田が次長から頼まれたのは、十月の終りごろであった。
愛と告白の共謀
(新潮文庫40)
(角川文庫5)
勝野章子はふた月に一度くらい、ひとりで一週間を過ごす。
空白の意匠
(新潮文庫3)
Q新聞広告部長植木欣作は、朝、眼がさめると床の中で新聞を読む。
11ミステリーの系譜 闇に駆ける猟銃 「物うく、陰欝に、音もなくひそみ返って、空には低く重たく雲のたれこめたある秋の日、ふしぎに荒涼とした土地を、わたしはただひとり、日もすがら馬で通りすぎていた」
肉鍋を食う女 数年前の秋の初め、私は信州佐久から群馬県の富岡に車で抜けたことがある。
二人の真犯人 死刑廃止の是非は早くから論じられている。
12霧の旗
(新潮文庫20)
(角川文庫9)
柳田桐子は、朝十時に神田の旅館を出た。
13五十四万石の嘘 二すじの道 炎天の下を土煙をあげて西に急いでいる騎馬の軍勢がある。
五十四万石の嘘
(光文社文庫3)
肥後国熊本城主加藤肥後守清正が慶長十六年四月、病患の果てに死んだ。

(光文社文庫3)
黒田甲斐守長政が豊前中津から筑前福岡に国替えになって間もない頃である。
白梅の香
(新潮文庫4)
享保十六年三月石見国鹿足郡津和野の藩主、亀井隠岐守茲久が一年の在国を了えて、参勤のために江戸に向うことになった。

(光文社文庫3)
江戸より九十六里、美濃国郡上郡八幡の領主、三万八千国の金森出雲守は、その年四月、帰国の途についた。
酒井の刃傷
(新潮文庫4)
寛延二年正月、老中酒井雅楽頭忠恭はその職を辞し、溜間詰となり、領地上州厩橋(現在の前橋市)から播州姫路に国替えとなった。
武士くずれ 豊前小倉三十二万石小笠原大膳太夫忠固は他に道楽はなかったが、将棋が好きであった。
くるま宿
(新潮文庫4)
柳橋に近い「相模屋」という人力車の立場だった。
14眩人  
15乱雲 乱雲 高原に秋が来ていた。天文十六年八月(旧暦)の半ばだが、日が没すると冷気が湧いて皮膚をつつむ。
信玄軍記 「何とか信濃の半分でも手に入れたい」というのが武田信虎の野望である。
16紅い白描
(角川文庫37)
原野葉子は、その年の春、R美術大学図案科を卒業した。
17渇いた配色
(角川文庫38「死の発送」)
岡瀬正平が七年の刑を終えて出所した。
18霧の旗 改版
(新潮文庫20)
(角川文庫9)
柳田桐子は、朝十時に神田の旅館を出た。