岐阜の川は打ち出の小槌・・・徳山ダムの水、というか揖斐川の水を3つ下の西平ダムからながーい導水管で長良川、さらに木曽川へ引っ張るんだそうです。もう勝手にしろです。水が引きたいんじゃなくて、工事の利権がほしいわけでしょ。

 自民党がガソリンの暫定税率をやめないのも同じこと。あれだって道路が作りたいんじゃなくて、工事が目的なわけ。建設業界から見返りがあるからね。

 もっとも、対する民主党もガソリン下げるっていえばバカな大衆は喜ぶだろうってのが見え見え。

 どっちもカス。

 これはAF誌2004年4月号カーディナルの記事で使った扉の写真です。「ライター」のページで「このロッドはなんでしょう?」と問題を出しておきながら回答がまだでした。これはシマノのオリーブLです。開高健の「もっと遠く」上巻の最初から4枚目の見開き写真にも写っています。クリアーブラウンのブランクは本家よりきれいでしたが、まんまフェンウィックですね。あまりこういうコピーっぽいデザインをしなかった印象のシマノですらかつてはこういう製品があったのです。 (2008/1/17)

 こういう時代を知らないいまどきの若い人(じじいか)は、いまの中国をパクリ天国だとバカにします。実際そのとおりなのですが、かつての日本だってオリムピックのスピニング第一号機(?)の81型はミッチェル300のコピーだったんだし、ダイワのミリオネアはアブ5000とギアまで互換性があるじゃないかとスウェーデン大使館から抗議を受けたくらいだったのです(「覇気の経営・ダイワ精工」より。これに発奮してギアの勉強会を開きオリジナルのリールにまい進したというプロジェクトXみたいなはなしね)。

 中国やら韓国をバカにする人の心には、アジア蔑視感情がありそうです。日本だってアジアなのに。アパルトヘイトの南アで名誉白人だとかいわれて喜んでいた時代みたいです。だから僕のロッドはあえて中国製ばかりです・・・本当はビンボーだからですが。

 80年代から90年代のミッチェルは松尾や台湾で作った部品をフランスで組み立てて「フランス製」にしていました。この「フランス製」がきいたのはフランスと日本だけだったそうです。尊敬すべき国だとは思いますが、アブリールのスウェーデン王室紋章だって・・・。

 話を元に戻すと、オリーブLもオリムピック81もミリオネアも、デザインや機構はまねしてもあくまでシマノ、オリムピック、ダイワの製品として売られました。釣り具の中でもリールだけはブランドまでぱくったニセモノが出たことが一度もないそうです。

 これは、リールはとりあえず店頭で回せる程度のものを作るだけでも莫大な金型代とノウハウがいるため、本家に紛れ込ませて売ったくらいでは元が取れないからです。それくらいリールというのは作るのが大変な商品なのですね。

(関係ないですが、上の写真はいい感じで夕日が差しています。実は撮影中に隣の家から火が出まして、消防車が来たりして大騒ぎになったのです。騒ぎが収まったら日が暮れかけていたというわけ。近所の人が消火器を持って駆けつけて消してくれたのでよかったものの、ひとつ間違えばうちも灰になっていました。火には気をつけましょう・・・)

 みなさんあけましておめでとうございます。なにを今ごろいっとるんだといわれそう。でも、年賀状に関して妙な現象が起きているのです。それは、1月の5日にもなって年賀状が届くのです。そらまあ、こちらに出してなかった人が1日に年賀状を返せばこういうこともあるでしょう。ところが、私が出していない人から5日に6枚も届いたんです。民営化をひかえて昨年うちの町の郵便局が集配局でなくなってから、郵便がおかしいのです。前は普通郵便でもあくる日には着いたのに、3日4日はザラ、1週間ぐらいかかることもあります。ミッチェルベールスプリングの代金が消えちゃったこともあります(普通郵便で送ってもらった私が悪いとはいえ6年間で初めて)。たぶん5日にもなって年賀状が届くのもこのせいでしょう。これも小泉竹中のせいです。このおおばかもんどもが! (2008/1/7)

 竹中というのは私じゃなくて、御用学者の平蔵のことです。

 いまは5kmくらいある市内の本局から配達に来ていますが、郵便屋さんも大変みたいで暗くなってから走っているスクーターを見ることもあります。小池渡り鳥百合子ら「刺客」が踊った郵政バカ騒ぎ選挙で、誰が幸せになったんですか?

 ちょっと不安なのは、昨年末にパソコンで年賀状を作り始めて6年間でたまりにたまった印刷失敗はがきを140枚(どんなプリンターや)郵便局に持ち込んで切手に換えてもらったことです。まさかこのはがきが間違って配達に回って、それに対して賀状が返ってきてるとか・・・(もし上の画像ではない古い年賀状が来た方がいたらご一報ください)。

 と、書いていたら、あらら、今日(7日)も届いたぞ。なんだこれ、12月30日の消印やんけ。しかも大阪堺。やっぱり配達が遅いのか。それにしても、ちょっとひどくないか。

 2007年12月21日、天竜川の続きです。後半はトラウター78MLとルビアス2506のセットから、フェンウィック・レガシーLG65SL-2と大森プロライン101に持ち替えました。トラウターは旧モデルとはいえ当時のティムコ・ハイエンドですし、ルビアスもイグジストに近い軽さを誇る最新モデルです。これから15年近く前の竿と30年前のリールにしたらやんなっちゃうんじゃないかと思いましたが、予想は裏切られました。レガシーはニューガイドコンセプトでもチタンフレームガイドでもないロッドですが、かえって旧仕様の大きなガイドが適度なしなりを生んで楽に投げられます。リールも好バランスです。結局1日通してボーズでしたが、午後のほうが気分がよかったですね。 (2007/12/27)

 タックルを替えたのは、天竜川ではルアーのほうが乱獲志向の人が多いと聞いて、なんだかバリバリの性能のタックルを持っているのが大人気なく思えてきたというのもあります。

 トラウターはカタログによると40トンカーボン製だそうで、たしかにルアーがぶっ飛んでいきます。これにルビアスを組むととんでもなく軽いし、たいしたもんだと思うのですが、なんだか使っている側の目が血走ってくる感じです。

 レガシーとプロラインのタックルは、ロッドはトラウターより1フィート以上短いしスプールも小さいのに、同じ銘柄の同じ太さのライン(1.5号6Lb)で思ったほど飛距離が落ちませんでした。軽いルアーを太め(?)のラインで投げるときは旧式の大口径ガイドのほうがいいのかもしれません。

 プロラインのスプールは白アルマイトですが、コメットの硬質アルマイトより摩擦が少ない感じです。スプールのモールを買ってすぐ電気かみそりでそってしまい糸落ちしやすくなっていましたが、最近ウーリーワーム(毛虫のフライ)を巻くシェニールを巻いて直しました。

 1mmドリルとピンバイスでベールアームの穴を開けなおし、ミッチェル308用複製スプリングをベールが閉じるぎりぎりの強さにセットしています。とても快適です。ただ、このリールはラインローラーサポート固定ナットに緩み止め剤が付いているようで、最初に外したときネジが折れてしまいました。初めて外すとき硬そうだと思ったら外さないほうがいいでしょう。

 プロラインは買ったとき3gのスプーンを巻いてもハンドルがぐっと重くなるくらいでしたが、3〜5回使ったらギアがなじんで普通のリールになってしまいました。こうなってしまうと単にギア比が低いリール(4.8:1)で、ちょっとつまらないかな。このリールのドライブギアは33よりはるかに大きいので、もっとハイスピードにもできたはずですが、巻き上げパワーを考えすぎちゃったのかなというところ。

 結局この日は1日ノーヒット。リリース区間もまったくダメ。冷え込みのほかに、カワウの影響もありそうです。この日も朝30羽以上はいそうな大群が下流から上流へ宴会を繰り返しながらはしごしていきました。

 30cmのニジマスを300gとして、カワウが1日1尾食べるとします。30羽で1日9kg、1週間で60kg、1ヶ月で270kgです。管理釣り場などで聞くと獲り損ねて傷つけられて死ぬ魚が食われる魚と同じくらいいるそうです。そう考えると1ヶ月で540kgの魚が消えます。さらに、1日の摂食量は500gという資料もありますし、群は1つではないはずなのでカワウを50羽とか100羽で計算したら・・・。天竜川での1回の放流量は500kgくらいです。

 もっとも、自分が食べられない魚まで持って帰っちゃう人間とどっちがどうなんだと考えたらなんともかんともですけどね・・・。

 2007年12月21日、天竜川に行ってきました。前半は、前回(11月26日)釣れたバイト6gを中心に投げました。放流されているニジマスは養魚場から来たばかりのものですから、管理釣り場で使うようなサイズのほうが有利なのでしょうけれど、このルアーで釣りたい気分だったのです。でも、同じ球ばかり投げるのが有効なわけはないわけでして、前半戦はあえなく惨敗でした。同じ球ばかり投げたといえば300ばかり投げ続けたかつてのミッチェルがあります。そんなミッチェルは81年に倒産してしまいました。対する日本メーカーはそのころ、“世界初のカーボンリール”ファントムEX800を皮切りに「ウィスカーカーボ」だ「チタノス」だと樹脂リールの流れを作りました。80年代終わりから90年代は一転して「スーパーメタル」「テクニウム」と再びアルミ化。さらに現在高級品はマグネシウムになりました。そして07ルビアスは再びカーボンボディーで登場。管釣りのルアーローテーションみたい。 (2007/12/22)

 07ルビアスはどうだったかって? そんなもん、いつも昔のリールばっか使っとる人からみたら、でーれーえーうぇーとしか言えんがな。でもあえてひとつケチをつけると、ベールスプリングを2巻きカットしてもまだベールの反転ショックが大きいです。ただ、これは、ベール切り替え力が過大というよりも、リール自体があまりに軽量なため衝撃が強く感じられてしまうのが主な理由です。

 天竜川のルアー・フライ専用区はキャッチアンドリリースの「中島(ダム下)」と「鮎釣」、キープ可能な「雲名」に分けられます。いつもはキャッチアンドリリース区間しか行かないのですが、同じところではつまらないので(キープするわけではありませんが)この日は最初「雲名」に入りました。

 でも、魚っ気ありません。キャッチアンドリリース区間で会った(複数の)人によると「雲名」へ来る人は「なんでもかんでも持ってっちゃう人」ばかりだそうです。さらに監視員の人によると「フライの人は釣りを楽しみに来る人が多いけど、ルアーの人はそういう(なんでもかんでもな)人が多い」とかです。ここはダムで寸断された区間を利用した期間限定の管理釣り場みたいなところですから、持ち帰りを完全に否定する気はありません。でも、話のニュアンスではどうもここで行われているキープはあまり節度を持ったものではないようです。

 AF誌でいくつか回った管理釣り場の中には「管理釣り場はフライのほうが釣りやすいから、いまはフライマンのほうが乱獲志向が強い」というところもありました。でも、自然河川のルアーマンはまだこんなもんなんですかねえ。渓流ミノーもトリプルバーブ付きでないと売れないというし・・・。

 天竜川の場合は、エサで魚をぶんだくりたいけどフライは敷居が高いからお手軽なルアーでというえせルアーマンが多いのかもしれませんが、ちょっと悲しい気分になりました。

 NHKの朝ドラ「ちりとてちん」によりますと、落語には上手と下手というのがあるのだそうです。客席から見て右が上手、左が下手で、目上の登場人物が上手にいるのが決まりだそうです。したがって、落語の中の家は上手すなわち右に座敷、下手すなわち左に玄関があるのがふつうです。これは舞台も同じようで、たしかによしもと新喜劇も、舞台の左にある玄関から「お邪魔しますか?」とお客がやってきます。でもって、「『お邪魔しますか?』って、もうしてるがな。『か』はいらんやろ」、「『か』はいらない・・・あなたは、ここのご主人です」、「そこは『か』いるやろ! なんやけったいな人やな」、「わたし安尾といいますか?」、「やから『か』はいらんゆうてるやろ!」、「安尾といいますが」、「『が』かいな、ちゃんと点々付けなあかんがな」、「がだぢばごぼばぎで・・・」、「全部付けんでええ!」てな具合に話が進むわけですな。なにがいいたいのかといいますと、わたしの撮るロッドのカーブ写真も、下手からお客さんたるお魚が釣れてくるように、常に穂先が左にあるようにしているということです。ここまで考えて撮影しているわけですな。 (2007/12/10)

 ロッドのカーブ写真は、「磯釣りスペシャル」誌でうっかり「カーブ写真も撮りましょう」といってしまったのが始まりでした。いってみたものの、5m超の磯上物竿を収めるだけのバックというのがなかなかありません。裏山の展望台で大丈夫だろうと高をくくっていたものの、手前の木の枝からはるかかなたの御嶽山までカメラより上のものはすべてバックに入ります。そんなわけで、結局三重県霞埠頭の先っぽまで往復120kmも走って撮影に行くはめになっております。

 あれからかれこれ4年近く経つわけですが、なんやシマノやダイワのカタログにロッドのカーブ写真がよく載るようになったような気がします。でも、シマノ君もダイワ君も、穂先が右を向いている写真が多いですね。ふ、それでは喜代美の初高座と同じだぞ。

 上の写真はギジー誌今月売り号で取り上げるロッドに、私のミッチェルパーレットとフェンウィックFS61Jを重ねたもの。いちばんファーストテーパーなのがパーレット、いちばんスローなのがFSです。同号数の磯上物竿を合成してもたいてい「どこが違うねん」という画像になってしまいますが、ほぼ同一の適合ウェイトなのに、ルアーロッドとなるとえらい違うもんですね。

 そうそう、最初に書いたのは真っ赤なウソ。私のカーブ写真で穂先が左を向いているのは、スピニングのハンドルが当たらないように竿立て器を作ったからです。おあとがよろしいようで。

 (たぶんシマノ・ダイワのカタログは、カーブをグラフと考え、竿尻を原点として右向きにしているのでしょう。そう考えるとあっちのほうが正解なのかも)

 2007年12月2日、イワナの森のイワナです。ここは渓流をそのまま使った管理釣り場です。放流魚はイワナとアマゴで、目前放流があります。とりあえずそんな魚を3尾釣った後、「ま、これは肩慣らしみたいなもんやね」と居残りの魚を狙って上流へと遡行していきました。結果は、あえて書くまいと思います。リールはミッチェル408(408A)。こないだ308プロはすぐにギアがゴロゴロになっちゃう「張子のトラ」と書きました。持ってる人はがっかりしたかもしれませんが、安心しなさい。この408もゴロゴロ、ガリガリです。心頭滅却すればというやつです。いいじゃん、こうして魚も釣れるんだし。 (2007/12/3)

 といいつつ、実はこの408、ダブルスラストベアリング(このモデルは初期にダブルスラストを使っていました)を308プロからいただいたシングルレースベアリングの軸受けに交換しています。さすがの私もギアゴロにベアリングのシャーッという音が加わると「複合汚染」みたいになって我慢できないわけで。308プロを組み替えたのは、あまってくるピニオン軸受けが欲しかったというのも理由だったのです。

 イワナの森はエサ釣りの人が多いみたい。そんなわけで、放流されたその場所・そのとき以外は魚は薄い感じです。釣りきられるわけではないのでしょうけど、ルアーやフライに飛びつくようなやつはとっとと釣られてしまっているわけです。

 区間を区切って3分の1なり2分の1なりをルアー・フライ専用にして持ち帰り制限を厳しくしたら、ルアー・フライの人でも楽しめるところになりそうです。このへんちょっと残念かな。

 オーナー氏は大阪から脱サラして移り住んだ人。大台ケ原などを釣り歩いたそう。岐阜県は他の地域に比べて自然破壊に対し甘いと嘆いていました。伐採や造園業者による川からの採石に安易な許可を与えたり見逃したりするそうです。こんなことは吉野では住民が黙っていないとか。

 そうでしょうね。私自身、90年に帰ってきたとき岐阜には本当に落胆したものです。当時、長良川河口堰が全国的な議論になっていましたが、あのころ県内の市町村は次々に「長良川河口堰建設促進決議」をやっていました。

 反対しているのは都会の人間だけというのを演出していたわけですが、当時NHK(がいちばんこの問題に積極的でした。地元財界からの圧力か民放は総じて及び腰)などが行った世論調査では海津町(2006年5月1日付けのここで紹介した町)を除くすべての市町村で河口堰反対が大勢。世論にそむくやらせ決議です。

 かといって、一般の人たちも総じて無関心でした。釣り人だって、当時少し入っていた岐阜のルアークラブには「河口堰ができたほうがシラメが海まで落ちず、天敵にやられないからかえって数が増えて釣りやすくなる」なんていっていた人までいました。もちろんそのクラブはとっととやめました。

 そういえば、以前ここで紹介した恩田俊雄氏のインタビューにも岐阜の人の自然に対する認識の甘さを嘆いている部分がありましたね。

 先日サンライン社(山口県岩国市)へ取材に行ったとき、タクシーの運転手さんが「岐阜からですか。岐阜っていったら熊田曜子ぐらいしか知らないなあ」といっていました。ま、自ら誇るべき自然をぶち壊しにするようなところです。グラビアアイドルのねえちゃんくらいしか売り物がなくなるのも当然ですわな。

あったりまえの話だあ

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