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「長い流れの中で その三」

 人間の退化してきたもの、それはあまりに多すぎて、しかも複雑に入り組んでいるのだと思うから、特定するのは困難なことであろう。先週書いたスリランカの象のような予知能力なんかも、きっと備わっていたに違いない。霊力とは違う、自然監察力とでもいうようなものだ。大自然の中で生き延びてきたのだから、人間にはただ単に賢いというだけのものが備わっていたのではないと想像する。風の流れを読み、気流の変化を察知し、気候の大きな変化を捉えるというような力が、人間には自然と備わってきたのだと思うのである。

 農という世界では、天気が一番の力を持つ。農というものは人間による人間のための生産活動に間違いはないが、それでも一番の力持ちは天気だ。だからこそ、天気のことばかり気にして一年中暮らしているのが農民である。これを長いこと続けているのならば、やはり天気のスペシャリストになるだろう。道路工事なども外の仕事だから同じではないか、という疑問に対しては、その天気が及ぼす影響の度合いが違うと答えられるだろう。アスファルトは雨が降ったって風が吹いたってびくともしないから、完成されたものに関しては天気の影響をまともには受けない。ところが、農の世界では、雨も風も乾燥も長雨も、人間の仕事に限らずに影響を与える。その畑に生きている野菜そのものが影響されるのである。

 うちの畑は、海岸の近くにあるから、台風の時の潮風の被害は常に大きい。それは単なる強風とは違う。潮風は、野菜の葉を台無しにして、収獲最盛期の野菜ですらあっという間に収獲皆無の状態にさせる代物だ。そして、その被害の精神的な影響は、潮風にやられるくらいなら作付けをしないほうがよい、と思ってしまうくらいのものだ。幸い、僕たちは多品目農家であるから、被害にあうのも何十分の一で済む。しかも無農薬で虫にやられる経験をたくさん持っているので、ちょっとやそっとの失敗なんかではへこたれない性質を持っている。でも、潮風の被害は、やはりいいものではないから、いろいろと工夫するようになるのである。

 煩雑な農作業の日々をやり過ごしているうちに、時というものは経験の中に埋没されていくようだ。若い頃は、経験?そんなものよりも感性だ、科学だ、という機運に押されそうになったものだ。いつの間にか時というものを失くして、その代償に経験というものの切れ端をもらってみると、その経験というものの様々な入り組み方が味わいを持って時というものに色合いをつけてくれているような印象を持つ。若い頃に思った年寄りの経験というものは、押し付けられるからいやなものであったが、よく考えてみると、経験というものは自分の体験の積み重ねであることに気付く。人の体験は、もちろん自分の体験ではない。僕がこういう経験をした、ということは伝えられるが、あなたは自分でやってごらんなさい、という態度が関の山である。今日、若い人たちが畑で鍬を使ったのだが、ほとんど使えない状態であった。これは、教えるようなことではない。自分で鍬を持つ機会を増やす意外に上達する方法はない。そのことを、人間の退化したことと重ね合わせると、やはり僕たちは、風の中に出て、雨を受けて、太陽とともにある生活の中での体験を積み重ねるほかはないのだと腑に落ちるのである。

2006年3月9日 寺田潤史



今週の野菜
(すべて無農薬無化学肥料栽培です)
新着野菜品種名種播き日収穫開始日
1Newレタスシスコキク科2005年10月20日播種2006年3月3日から収穫
2 ブロッコリー緑山アブラナ科2005年8月20日播種2006年2月1日から収穫
3 なのはなレタサイアブラナ科2006年9月22日播種2006年1月27日から収穫
4 玉葱もみじ3号ユリ科2004年9月28日播種2005年6月1日から収穫
5 ロケットオデッセイアブラナ科2005年10月24日播種2006年2月1日から収穫
6 壬生菜早生壬生菜アブラナ科2005年10月24日播種2006年2月10日から収穫
7 さつまいもにんじん芋(干芋用)ヒルガオ科2005年6月13日定植2005年11月17日から収穫
8 葉ねぎわかさまパワーユリ科2005年8月29日播種2005年11月25日から収穫
9 さつまいも鳴門金時ヒルガオ科2005年6月13日定植2005年11月17日から収穫
10 春菊さとゆたかキク科2005年8月28日播種2005年10月12日から収穫
11Newにんじん紅天2号セリ科2005年9月20日播種2006年2月21日から収穫
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18          
19          
20          
21          
22 赤鶏平飼自然卵


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