「週刊てーて」ひらく農園から、語りと映像 語りと映像。視覚障害のある方でも畑の状況を聞くことができます。また、畑の様子をビデオで見ることもできます。

「週刊てーて」ひらく農園から、バックナンバー 週刊てーてのバックナンバーと、サイト内検索が行えます。

草子の演奏は草子ドットネットへお入りください。草子ドットネット。mp3やビデオで、無料の音楽を配信しているグループ「草子」のサイトです。

雑事とレシピと掲示板「いどばたけ」 いどばたけ

ヒメパセリさんの詩集 ヒメパセリさんの詩集

サイトスさんの野菜を使った「レシピ集」サイトスさんの野菜を使った「レシピ集」です。野菜中心のメニューを、簡単な方法で料理できるやり方を提案します。

オンラインショップオンラインショップ。無農薬野菜の産地直送です。玉葱をはじめとして、旬の野菜や自然卵などをセットにしてお届けしています。NEW

このサイトについてひらく農園の紹介です。

リンク集リンク集です。

最新版の「週刊てーて」はこちらからどうぞ。

mF247にて、te-teの唄う「Rosemary&Times」「土に還る」をネットリリースしました。Rosemary&Times「土に還る」

ひらく農園レーベル事業部より草子のCD「草子2007水たまり」草子のCD「草子2007水たまり」2007年4月1日発売!!
アマゾンでの取り扱いも開始
しました。

毎日更新の「週刊てーて」+αをブログでどうぞ(携帯QRコードはこちら)。


週刊てーて ひらく農園から

「多品目の有機生産者って何だろう? その五」

 もう一年くらいになるだろうか?うちに手伝いのF君が来るようになって。彼が、慣行農家のところへアルバイトに行ってみようと思う、と言い出した。それもいい。自分のやりたいようにやるのがいい。自分がどうしたいか?それを見極め、どう実行していくか?そこを考えるためのことは何でもやればいいと思う。ただし、彼の場合、周囲の人の意見に左右されやすい。というか、自分の未知なることに関してイメージできないことが多く、その場になって「ああ、こうではなかった」と嘆くことも多いし、また、そのことについてかなり深く悩んでしまう性質もある。なので、慣行農業者と有機農業者の出発点の違いについてだけは説明しておいた。

 彼は、「今までは有機農業を見てきたけれど、もう一方の慣行農業も見ておきたい」と言う。農業は、慣行農業と有機農業に分かれている、と彼は感じているようだ。でも、実際には違う。有機農業をやる人には、少なからずある種の人生経験上のショック、つまりやむにやまれぬ動機があるのだ。例えば、今まで化学肥料や農薬をたっぷり使用していた人が、突然、有機農業の世界へと入っていくことがある。僕の知る多くの方は、農薬などの害をその方の家族が被害としてまともに受け、大変なショックを受けて、有機農業の世界へと入っていくというパターンである。そして、たいていの人は、今までの慣行農業と有機農業のあまりの性格の違いに大変な思いをする。その性格の違いは、生態系の違いといっていいかもしれない。育ち方や虫に食われてしまう度合い、草の強さに唖然とする。それはそうだ。まったく違う世界なのであるから。

 一方、都会生活などをして、自然を求めるようになり、地球環境のことなどを考え始めた人が、それまでのライフスタイルを変える手段として農業を選ぶ場合も多い。僕などもそこに近い。この場合、農業をやるなら有機農業しか頭にないことが多い。また、素材の味を追求しても、有機農業の圧倒的な力を信じる人が多いのである。こちらは迷いがない。迷いがあるとすれば、どのようにして農業で収入を得て生活していくか、この一点に尽きるだろう。

 僕がいま住んでいる家、生まれた家で10歳まで育った家でもあるのだが、ここへ移り住んで17年になる。18年間の農業経験の大半をこの家で生活していることになる。それまでは、僕の祖母がここで家庭菜園をしていた。そして、納屋の片隅には農薬が保管してあった。その納屋を使うことになって、農薬を使用したあとの道具に触ってみると、その臭いは強烈なものであった。気持ちが悪くなってくる。これこそ生理的に受け付けないものだった。これを散布している人がいるわけだ。僕には、そんな世界に入っていく力はない。

 この農薬を散布している世界に、F君は入っていこうとしている。そこで僕は言った。「今までF君が草取りをしたり、泥だらけになって土をいじってきた世界とは、別の世界だからね。相当に強い気持ちを持っていかないといけないよ」と。なぜ別世界なのか?気持ちの問題ももちろん大きい。加えて、除草剤など、土の生態系を一度破壊してから、再度無機物を投入して人間の思い通りの世界をつくり、そこから思い通りの生産物を作り出そうとする世界である。有機農業とは出発点が違うのである。

2007年9月13日 寺田潤史


バックナンバーへ



ご意見ご感想は、下記よりどうぞお寄せください。

お名前
メール
ご意見ご感想


今週の野菜
(すべて農薬、化学肥料を使用していません)
1 ピーマン京みどりナス科2007年1月25日播種2007年6月29日から収穫
2 シシトウつばきグリーンナス科2007年1月25日播種2007年6月29日から収穫
3 じゃがいも男爵ナス科2007年2月16日播種2007年5月4日から収穫
4 じゃがいもきたあかりナス科2007年2月16日播種2007年5月4日から収穫
5 じゃがいもメークインナス科2007年2月16日播種2007年5月31日から収穫
6 玉葱七宝甘70ユリ2006年10月9日播種2007年5月28日から収穫
7 玉葱七宝早生7号ユリ2006年9月23日播種2007年3月31日から収穫
8 葉ねぎわかさまパワーユリ科2007年3月20日播種2007年4月30日から収穫
9 インゲン黒種衣笠マメ科2007年5月1日播種2007年7月14日から収穫
10 にらサンダーグリーンベルトユリ科2007年2月14日播種2007年7月30日から収穫
11 胡瓜ときわ地這ウリ科2007年3月25日播種2007年7月2日から収穫
12Newさつまいも紅東ヒルガオ科2007年3月22日播種2007年9月3日から収穫
13 青しそ自家製シソ科こぼれ種2007年5月21日から収穫
14 オクラスターライトアオイ科2007年4月26日播種2007年6月28日から収穫
15 サラダごぼう渡辺早生 キク科2007年2月8日播種2007年5月11日から収穫
16 なす千両2号ナス科2007年1月25日播種2007年6月19日から収穫
17 モロヘイヤモロヘイヤシナノキ科2007年5月21日播種2007年7月20日から収穫

このページの最初に戻る